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これまでのオリンピック・パラリンピックの
出場者をご紹介

これまでの出場者一覧

メダリスト・大会関係者より、出場者へ応援メッセージをいただきました。

気楽に、いつもどおりに。懸命に闘う姿に輝きがある!

選手たちには「張り切りすぎないように」と伝えたいです。皆さんは世界選手権やW杯で既に結果を残しているのだから、オリンピックだからといって特別に気負うのではなく、普段通りに気楽にやればいい。緊張しているのは、集中している証拠。いろんな気持ちがあると思いますが、オリンピックは結果以上に、最善をつくす姿に輝きがある場所。頑張ってください!

宮原 厚次さん ATSUJI MIYAHARA

経営学部経営学科 1983年卒業

出場大会と競技 / 種目

ロサンゼルス(1984年)レスリング / グレコ52kg級(金メダル)
ソウル(1988年) レスリング / グレコ52kg級(銀メダル)

宮原 厚次さん

やるからには入賞ではなくメダルを。歴史に名を残そう!

本番に向けて、一瞬たりとも気が抜けない生活を過ごしていると思います。練習でも、私生活でも。そんな皆さんなら、本番への臨み方は自分が一番わかっているはず。私の場合は在日で日本韓国両方から応援されない孤独な五輪でした。でも皆さんは周りの期待を力に変えて、必ずメダルを獲る!という強い気持ちで臨んでください。歴史に名を残しましょう!

井上 英哲さん EITETSU INOUE

経営学部経営学科 1977年卒業

出場大会と競技 / 種目

モントリオール(1976年) 柔道 / 80kg以下級(銅メダル)

井上 英哲さん

最後は己を信じること。平常心で臨んでほしい!

本大会まであとわずか。様々なものを犠牲にして、見事出場をつかみ取った選手たちには「己を信じろ」の言葉を贈ります。本番では練習以上の力は出ない。これまでの努力を信じることで平常心を心がけ、本番に臨んでください。そして自分の活動が多くの人に支えられていることに感謝し、大会後は恩返しとして競技の普及に努めてほしいと思います。

黒須 隆さん TAKASHI KUROSU

経営学部商学科 1992年卒業

出場大会と競技 / 種目

アトランタ(1996年)野球(銀メダル)

黒須 隆さん

東洋大学のスポーツ選手は、私たちの誇り。応援しています!

1964年、大学4年の時に当時自動車部の主将だった私は、オリンピック関係者を車で搬送するボランティアに参加。担当したハンガリー選手が、男子砲丸投げで見事銅メダルを獲得したのを覚えています。東洋大学のスポーツ活動はいつも気にしていて、活躍するたびに誇りに思っています。今回も複数の選手が出場するようなので、応援したいと思います。

武藤 晃司さん KOJI MUTO

経済学部経済学科 1965年卒業

参加大会

東京(1964年) 搬送ボランティア

武藤 晃司さん

指導者としてオリンピックに挑む

センターポールに日の丸を。

土江 寛裕

2020年のオリンピックが東京に決まったのは2013年の9月だったと思います。その年は桐生祥秀という高校生が10秒01という驚異的な記録で走ったことで、男子の短距離に日本中の注目が集まった年でもありました。翌年から桐生とともに東洋大学へ来て2020年の東京を目指すことになりました。まさか今のようなコロナ禍が起こり、2021年に延期されるなど、その時は知る由もありません。しかしながら残された可能性を信じて、桐生とともにオリンピックという舞台を目指して日々頑張っています。
東京オリンピックでは、もちろん100mで結果を残すことも大きな目標ですが、もう一つ、大きな目標として4×100mリレーでの金メダルも目指しています。2008年から私は日本代表のコーチを務め、選手と世界との戦いを共にしています。2016年、桐生を含む“リレー侍”の4人がアメリカやイギリスを差し置いて、ボルト率いるジャマイカに次いで銀メダルを獲得しました。ボルトにバトンが渡るまではほぼ互角の戦いをしていましたので、ジャマイカに負けたというより、ボルトに負けたという感じでした。ボルトはその後引退し、ジャマイカにはその時の強さはありません。2019年、オリンピック前年のドーハ世界陸上では、桐生の3走、そして9秒97のサニブラウン選手をアンカーに据え、37秒43のアジア新記録で銅メダルを獲得しました。この記録は金メダルを獲ってもおかしくない記録です。金メダルは本当に現実的な目標として東京を迎えるはずでした。
ところで私は、この4×100mリレーという種目には特別な思い入れがあります。1996年、大学4年生で初めて出場したアトランタオリンピックでは、入賞を期待されながらバトンミスで予選失格という結果でした。その後、100mの個人種目では戦うことはできませんでしたが、この種目でアジア大会、世界選手権で入賞することができました。そして30歳、競技者としての集大成として挑んだ2004年のアテネオリンピック。メダルを獲ることに絶対の自信をもって臨んだのですが、私がスタートをミスしてしまい、4位という結果に終わってしまいました。年齢的にも限界であったため、指導者、スタッフという形で、日本代表リレーチームに携わることにしました。自分が獲り損ねたメダルを取り返したいその一心でした。2008年北京で銅メダル(のちに銀メダルに格上げ)を獲得。その後桐生やサニブラウン、ケンブリッジ、山縣など多くの素晴らしいスプリンターが出現し、どんどんレベルが高まってきています。
「センターポールに日の丸を」、これは水泳の平井先生から教えていただいた、水泳日本代表のスローガンです。日本男子4×100mはやっと水泳と同じ目標が掲げられるまでになり、選手として、指導者、スタッフとして携わってきた者としては感慨深いものがあります。
2021年に延期されたオリンピックはどうなるかわからない状況ではありますが、国民や世界中の人たちから歓迎されるオリンピックとして開催されることを祈っています。もしそれが叶えば、選手たちは皆さんの期待に応えてくれる気がしています。

土江 寛裕 HIROYASU TSUCHIE
法学部企業法学科 教授
東洋大学陸上競技部短距離部門コーチ
日本陸上競技連盟オリンピック強化コーチ

SPECIAL PROGRAM 東洋大学 オリンピック・
パラリンピック講座

ーオリパラを題材に、
世界に広がる多様な価値観を
学ぶ講座を開講ー

いま改めてオリンピック・パラリンピックの
意義を熟考してほしい。

谷釜 尋徳

近代オリンピックの精神(オリンピズム)は、スポーツを通じた人間教育、国際交流、世界平和の実現に寄与する理念で成り立っています。オリンピックの時は武器を置いてみんなで競技を楽しむ。正々堂々と競い合い、大いに交流して互いの考え方の違いを理解し、友情を育む。世界各地で戦争が続く現代において、近代オリンピックが目指す平和へのプロセスは依然として重要な意味を持ちます。
ところが、COVID-19の影響で延期や開催返上の危機に揺れる「東京2020」は、少し事情が異なるようです。これまで、世界中の人びとが寄り集まって選手村で共に過ごし、開催国の文化に触れ、大会を通じて相互理解を深めることがオリンピックの醍醐味でしたが、COVID-19という強敵は、人びとの物理的な距離を遠ざけてしまいました。極力、「集まってはいけない」大会運営が要求されています。つまり、オリンピックの理念はそのままに、オリンピックの「在り方」を考えるべき分岐点に私たちは立っているのです。
東洋大学(1887年~)と近代オリンピック(1896年~)はほぼ同時期に産声を上げ、同じ時代を生き抜いてきました。この間、本学は30名を超えるオリンピアンを輩出し、多くのメダリストも生まれています。
オリンピックと良縁を結んできた東洋大学では、2020東京大会の招致決定後の2015年度から現在まで、全学総合科目「オリンピック・パラリンピック講座」を開講してきました。本学の教授陣が、自身の専門分野を下敷きにオリンピック・パラリンピックを多角的に語る、総合大学の強みを活かしたオムニバスの講義です。開講当初から学生には好評で、オンラインで開講されている2021年度春学期の受講生は約1,300名におよびます。
東京2020に多様な眼差しが注がれるいま、東洋大生にはオリンピック・パラリンピックの価値や意義を改めて熟考してほしいと思います。どのような将来を歩んだとしても、東洋大学で培った「哲学」する精神は一生の宝物になるはずです。

谷釜 尋徳 HIRONORI TANIGAMA
法学部法律学科 教授
東洋大学バスケットボール部監督
オリンピック・パラリンピックを哲学する
本学人気授業を書籍化! オリンピック・パラリンピックを哲学する オリンピアン育成の実際から社会的課題まで (晃洋書房)

競技面での華やかな部分やアスリートへのサポートの実情、その裏側に潜む社会的課題(ドーピング・政治利用・差別・経済格差など)、さらには「物理学」「栄養学」「平和学」「法律学」「観光学」などを通じて、オリンピック・パラリンピックを多角的に学び、深く「哲学する」。

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