経営学研究科 研究科長 杉山 晶子

研究科長メッセージ

複雑化する現代社会のビジネスに
対応できるマネジメント能力を養い
新たなキャリアを拓く

近年の企業経営環境は、グローバル化、デジタル化、サステナビリティへの注目など、多様な要素により大きく変化しています。

グローバル化は、市場や供給チェーンが世界規模で結びつき、企業が国境を越えて事業を展開する機会を増やしています。一方で、異なる文化や規制への対応が求められ、経営の複雑性も増しています。また、デジタル化は、AIやビッグデータの活用により、製品開発からマーケティング、顧客サービスまでのプロセスに劇的な変化をもたらしています。また、サイバーセキュリティの問題も重要な課題となっています。さらに、サステナビリティへの注目は、企業が環境や社会への影響を考慮に入れ、長期的な成長を追求するための新たな経営戦略を必要としていることを示しています。たとえば、ESG(環境、社会、ガバナンス)投資の増加も、この傾向を示しています。

これらの要素は相互に関連し、企業経営を取り巻く環境を複雑化させています。企業はこれらの変化に対応するため、柔軟性と革新性を併せ持つ経営戦略を採用する必要があります。

経営学研究科では、理論に裏打ちされた高い実践力、新たな知の創造を担う研究能力の獲得により、変化の激しい経営環境に対応するマネジメント能力の養成を目的としています。この教育研究の目的を達成するために、経営学研究科には、「経営学・マーケティング専攻」と「ビジネス・会計ファイナンス専攻」の2つの専攻が設けられています。

「経営学・マーケティング専攻」には、経営分野およびマーケティング分野の各研究領域を幅広くカバーする教員が配置されており、研究者の養成に力を入れています。教授陣と議論を重ねながら、高いモチベーションをもって研究テーマに取り組んでいけることでしょう。

「ビジネス・会計ファイナンス専攻」には、「中小企業診断士登録養成コース」「会計ファイナンス専門家養成コース」「起業家・経営幹部養成コース」の3つのコースが用意されており、資格取得を視野に入れた指導体制が整えられております。平日夜間と土曜日に授業を開講していることから、仕事との両立が可能となっていることも本専攻の魅力の一つといえるでしょう。

経営学研究科での学修は、組織の運営方法、戦略的意思決定、マーケティング、財務管理といったビジネスの各側面を理解する能力、リーダーシップとチームワークのスキル、問題解決と意思決定のスキルを強化して、新しいキャリアの機会を拓くことに役立つでしょう。現在そして将来において、社会に貢献する皆さんの知識と経験が、東洋大学経営学研究科での学びを通じてさらに深まり、磨かれることを心から願っています。

経営学研究科 研究科長

杉山 晶子

Akiko Sugiyama

PROFILE プロフィール

所属:経営学研究科 ビジネス・会計ファイナンス専攻 会計ファイナンス専門家養成コース 教授/経営学修士
専門分野
財務会計、税務会計