大阪・関西万博の大舞台に東洋大生が登壇! 環境省主催の「SDGs Students Dialogue Expo 2025」に参加して僕たちが感じたこと

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SSDEとは…

日本国内の大学9校と海外大学の学生がチームを組み、企業担当者が提示した環境課題の解決策を検討するプログラム

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ボランティアや社会貢献活動から生まれる
“人との縁”を大切にしたい

ーーボランティアや社会貢献活動に興味を持ったきっかけを教えてください。

伊藤 楓真(以下フウマ)僕は大学に入学して「学ボラ」の存在を知ったのが最初のきっかけです。地方の町で育ち、人手不足や高齢化といった課題を身近に感じてはいたものの、自分が行動するとは思っていませんでした。軽い気持ちで参加してみたところ、人との“縁”が広がる楽しさに魅了されました。ボランティアは経験を積むだけでなく、人とのつながりを生み出す場でもあると感じています。

伊藤 一(以下ハジメ) 僕は中学時代に先生のお手伝いをしたことをきっかけに、高校時代からは地域ボランティアや青少年赤十字の活動に参加していました。フィリピン人の母と日本人の父を持ち、小学校入学と同時に来日しましたが、当初は日本語が理解できず苦労の連続でした。多くの人に支えられた経験があり、その恩返しをしたいという思いからボランティアを続けています。現在は「SDGsアンバサダー」や国際ボランティアサークル「Salamat」で活動しています。

ーーSSDEに参加したきっかけはなんだったのでしょう?

ハジメ 社会貢献センターの方からお声がけをいただきました。自分の経験を活かせる機会だと思い、すぐに参加を決めました。

フウマ僕も「学ボラの経験を活かして万博に出てみない?」と誘っていただいたのがきっかけです。自分の発信力を高めたいと思っていたので、「万博で登壇できる」という言葉に心が動きました。

真正面から海洋プラスチック問題を発信しても、
若者には響かない?

ーーSSDEでは、東洋大チームはどこの国の学生と組んで、どんなSDGsアクションを取り組むことになったのでしょう?

ハジメ「アジアの海洋プラスチックを減らすアクションを発信せよ」という企業からの課題に対し、東洋大生5名とフィリピンの大学生3名が一つのチームとなり、課題解決のアイデアを絞っていきました。そして「SNSを通じた意識改革」を活動のメインにすることに決まりました。

フウマ 問題を真面目に訴えるだけでは若者に響かないと考え、楽しさを交えた発信にしました。たとえば「ノープラスチックチャレンジ」という企画では、夏休みにプラスチックを使わず遊ぶ様子を動画で紹介。ゲーム感覚でチャレンジしたコンテンツで、環境省からも「若者らしい視点」と高評価をいただきました。

ーー海外の学生との協働はいかがでしたか。

フウマ 言語面の不安はありましたが、通訳をしてくれる方や、フィリピンと日本、両方のバックグラウンドを持つハジメ君のサポートでスムーズに進みました。むしろ苦労したのは通信環境で、フィリピン側が停電でオンライン接続できないこともありましたね。それでも、協力して課題を乗り越えた時間は貴重でした。

ハジメ 発表後に「Salamat po(ありがとうございます)」とタガログ語であいさつしました。仲間たちが笑顔を見せてくれて、会場が温かい空気に包まれた瞬間が忘れられません。

ーー万博の大舞台に立った感想を教えてください。

ハジメ 大きな舞台で発表するのは緊張しましたが、これまでの経験がつながったと実感しました。

フウマ 僕の場合、学ボラに所属して最初の活動がゴミ拾いだったので、その活動がまさか万博につながるとは思いませんでした。小さな行動を積み重ねる大切さを改めて学びましたし、東洋大学には、挑戦の機会があふれていると感じました。

自分から手を挙げさえすれば活動の場が用意されているのが東洋大生のメリット

ーー東洋大学での学びは、SSDEの活動のなかで活かされましたか?

フウマ 今回、僕はチームリーダーをやらせていただいたのですが、人を巻き込み何らかのアクションを起こす場面では、学ボラの総代表として企画運営をした経験が活かされたと感じています。また、総合政策学科には「リーダーシップ論」という授業があるのですが、学ボラの総代表として経験したものを学問としてブラッシュアップできる非常に有意義な授業だったと思います。

ハジメ 僕が学んでいる国際地域学科では、「開発と異文化理解」や「国際環境計画入門」などから、国際協力や多文化理解について学ぶ機会があります。そこでの学びを活かし、大学がグローバル人材育成を目的に実施している「TGLプログラム」にも挑戦しました。これらの経験が、今回のチャレンジで大きな力になったと感じています。

ー今後の目標を教えてください。

ハジメ 今まで多くの人に支えられて生きてきたので、今後は誰かを支える側にまわれたらいいなぁと思っています。“人との縁”や“恩返しの連鎖”をとぎれさせないようにみんなが心がけていれば、もっと素敵な世界になるはずです。そんな信念をもって今後も活動を続けていきたいと思っています。

フウマ 社会問題の解決に一番大切なのは、それを自分ごととして捉える姿勢です。僕は国内の課題に関しては当事者意識を持っていたつもりでしたが、今回SSDEに参加して、国内だけではなく世界という視点を持つことの大切さを新たに学びました。世界が直面している課題に対しても当事者意識を持ち、課題に立ち向かっていく姿勢を持たなければ、と思っています。それからこれは後輩のみなさんへのメッセージになりますが、東洋大には自分から手を挙げれば、社会貢献やボランティアを経験できる場が数多く用意されています。みなさんも気になる活動を見つけたら、まずは楽しむつもりでぜひ一度参加してみてください。