About Toyo University Progress 未来へはばたく在学生 朝霞キャンパス学生食堂「Umart ! 」プロジェクトチーム
Progress 未来へはばたく在学生
朝霞キャンパス学生食堂「Umart ! 」プロジェクトチーム
東洋大学には学問・研究・スポーツ・ボランティアなど、多様な領域で活躍する学生がたくさんいます。
今回は、この春に開設した朝霞キャンパスの学食「Umart ! 」の企画・運営に関わる学生プロジェクトチームにお話を伺いました。
朝霞キャンパス学生食堂「Umart ! 」プロジェクトチーム
食環境科学部の学びを実践する取り組みとして立ち上がった、学部教員・有志学生によるプロジェクト。メニューや食器の選定、サイネージ広告といった企画・運営以外に、食堂の現場でもチームメンバーが関わっている。
(左から諸橋侑空さん、木幡凜果さん、露久保美夏准教授、森島理乃さん、新井美彩さん)
「食」を学ぶ学生にしかできないプロジェクト。
私たちのプロジェクトは新朝霞キャンパスの開設に伴い、「食」を学ぶ食環境科学部ならではのカラーを打ち出した学食を展開したいという想いのもとスタートしました。2023年11月にメンバー募集があり「将来は食品開発に関わりたい」「学生生活で夢中になれるものを探しにきた」とさまざまな志を持った学生が集まり、白山キャンパスで学食の運営をされているオリエンタルフーズさんにノウハウを教えていただきながら、学生主体でゼロから立ち上げていきました。
まずは新しいキャンパスで「この食堂をどんな場所にしたいか」という議論から始まり、お店のコンセプトや店名・ロゴを決定。2024年5月のオープンまでわずか半年の準備期間でしたが、毎日話し合い、毎日何かが決定して物事が進んでいくスピード感に、気がつけば全員が夢中になっていました。
誰もが新しいことにチャレンジ。
オープンに向け全員から色々な意見やアイデアが出てくる中で、それぞれが個性を発揮して課題解決にチャレンジできたと思います。例えば、今まで学食の食器は軽さや耐久性が重要視されていたのですが、「美味しく食べるための食器を使いたい」と意見がありました。「フードコーディネート論」の授業を受けた学生が中心になり、実際に食器工場を見学し食器産業の抱える問題なども学びました。美味しく見える色や形だけでなく、壊れにくさ、重ねやすさといった利便性も重視しながら、市場には出ないB 級品も含めて購入することができました。また、広告用のチラシやサイネージ動画は全くの未経験から始めた学生がリーダーを務めています。最初は不慣れで大変でしたが、ある時、電車内やCMなど自身の生活圏にある広告が目に留まったそうです。そこから文字や画像の配置の意図を学び、買い手と売り手それぞれの目線で考えられるようになりました。素材にもこだわっていて、地元朝霞にたくさんの農家さんがいるので、自分たちも第一次産業を学ぼうとシェア畑を借りて野菜の栽培を始めました。“農園長” を務めるのは、中学の頃に料理部で野菜を育てた経験がある学生です。始めの頃は少し引っ込み思案でしたが、今では野菜について語らせればチームNo.1に。育てた野菜は実際に学食でも振る舞われています。さまざまな挑戦を経て、将来はフードコーディネーターや飲食店の企画・運営などを進路として考え始めた学生もいます。チーム一人ひとりが確かな成長を実感できていると思います。
学生はもちろん、朝霞の地域に愛される学食へ。
活動の一環で、朝霞の商店街の方が運営する自治会や近隣の小学校などにもこの学食プロジェクトを周知するために訪れました。すると、すでに私たちのプロジェクトを知っていて、皆さんが温かく迎え入れてくださいました。「Umart !」は学生・教職員だけでなく一般にも開放し、誰でも利用することができます。NHKのニュースで取り上げられたこともあり、5月のオープン以降、多くの方にお越しいただいています。「美味しそう!」「なに食べよう」と皆さんが楽しそうに利用している様子を見かけると、喜びを感じるとともにもっと良い空間にしようというモチベーションにもなります。まだ始まったばかりのプロジェクトですが、卒業や入学を経てメンバーも入れ替わります。今後も「こんなことができたらワクワクする」という想いを実行できる土壌は残していきたいです。今は地元の農家の方との連携や夏休みには子ども食堂も始めたいと計画していて、食事をするだけでなく集まった方々との交流が生まれ、新しい何かが生まれるような場所になっていけば良いなと考えています。
指導教員の声
食環境科学部食環境科学科 露久保 美夏准教授
たった半年の間に学生たちはこのプロジェクトを「自分事」として捉えることができました。教育活動なので教員から指導もしますが、高い意欲で取り組み、すごい勢いで成長していく姿を見守る場面も多くありました。各々が得意とすることが合わさることで、こんな素敵な場所を作れると体感できたことは、何よりの収穫だったと思います。この学食に関わるすべての皆さんに愛着と誇りを持ってもらえる、そんな場所になることを期待しています。
オムライスは人気メニューのひとつ
地元農家の協力を得て、土づくりから収穫まで農業を学ぶ
Umart ! 学食プロジェクトチームメンバー