About Toyo University 学長メッセージ:次の時代を拓く「新しい学びの旅」へ

次の時代を拓く「新しい学びの旅」へ

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The 45th Toyo University President
東洋大学 第45代学長
矢口 悦子 Etsuko Yaguchi

Profile
文学部教授/ 博士(人文科学)。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科(博士課程)単位取得退学。専門は社会教育学、生涯学習論。2003年に東洋大学文学部教授に就任。以降、社会貢献センター長、文学部長・学校法人東洋大学評議員などを経て、2020年4月より現職。

いよいよ2024年度が始まりました。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。上級生の皆さん、これまで以上に豊かな学びと
様々な経験ができますようにと願っております。

ようやく新型コロナウイルス感染症による閉塞感から解き放たれ、にぎやかなキャンパスが戻ってきました。昨年度、赤羽台キャンパスに設置した福祉社会デザイン学部、健康スポーツ科学部も情報連携学部とともに充実した教育を展開しております。今年度は、生命科学部と食環境科学部が板倉キャンパスからの移転を行い、そこに理工学部生体医工学科が合流し、「いのちと食のスマートキャンパス」が埼玉県朝霞市で動き始めました。新たな学科やキャンパスとともに、新年度が迎えられたことを嬉しく思います。

本学は1887年に井上円了先生によって私立哲学館として創立され、建学の精神である「諸学の基礎は哲学にあり」を大切にしています。皆さんには、社会的課題の多い困難な状況下にあっても、この建学の精神を尊重し、物事や事象の背後にある本質に迫るためにとことん考え抜き、また多様な人々の考えに出会い、議論を交わすことで自らの判断を検証しながら行動する力を修得していただきたいと思います。

2022年4月より、成年年齢が18歳に引き下げられ、皆さんは保護者の同意を得ずに自らの責任において各種契約を結ぶことができ、政治への参画責任も強いものとなりました。保護者に守られてきた学校教育の生徒としての立場から、自ら判断し、主体的に生きていくことが必要な大人としての行動が求められます。まさに、東洋大学が教育理念として掲げている「独立自活」が求められ、市民としての「知徳兼全」が、一層重要性を増します。物事の本質に迫って考える力を身に付け、自らの信念をもって生きることを目指す、学びの旅( Learning Journey)を続けていただきたいと思います。
そうした皆さんの学びの旅の羅針盤となることを目指し、「東洋大学公式アプリ」をリリースしてから2 年が経ちました。学生の皆さん一人ひとりが学びの旅を主体的に続けられるように、羅針盤としての機能をさらに拡充してまいります。
学修支援の充実にも取り組みながら、昨年度は新たな取り組みとして「TOYOスポーツセンター」を開設しました。本学では複数の運動部や学生が全国大会や国際大会において活躍しており、この夏のパリオリンピック・パラリンピックにも在学生や卒業生をはじめとした多数の関係者が出場予定です。スポーツに取り組んでいる学生たちが、日々努力を重ね、その成果を存分に発揮し、そして「哲学を持った学生アスリート」として成長できるように、多面的な支援を行っています。
また、地域の方々に喜んでいただけるような各種イベントの実施や、SDGs への取り組みなど様々な社会貢献活動を展開します。学生のみなさんも東洋大学の一員として、ぜひ関心のある活動に参加してみてください。
国際交流もコロナ禍以前の活発さを取り戻し、キャンパスは多様性に満ちています。こうした活動を通じて、みなさんの学びが豊かなものになるよう、教職員一丸となって支援してまいります。

第45代学長に矢口悦子( 文学部教授)が重任

2024年3月31日の東洋大学学長の任期満了に伴い、文学部教育学科の矢口悦子教授を第45代東洋大学学長に重任しました。任期は2024年4月1日~ 2026年3月31日までの2年間となります。
2024年度から創立150周年に向けた教学中長期計画が実施される予定です。本学の将来を展望するための全体的な指針として「未来を哲学する、東洋大学」を掲げ、方針・目標を策定し、教育・研究・社会貢献へ様々な具体的な方策を推進してまいります。