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研究目的・概要

東洋大学福祉社会開発研究センターは、2013年度から行ってきた第2期目の5年間の研究活動を終え、2018年度より「社会的に孤立している人々に対応する持続可能な『つなぐ』支援システムに関する研究」をテーマとして第3期目の研究活動を行って参りました。具体的には、特定の対象や分野に限定せず、支援対象者を横断的に捉え、発見し、各種支援サービスにつなぐための支援システムと実践のあり方、そのつながりを維持・持続させるための地域における仕組みや多職種連携のあり方、当事者と非当事者を分断しない相互承認社会(多様性が受容される社会)に求められる理念等を明らかにしてきました。また、研究にあたっては、先進的な自治体と協力し、人口規模や専門職の配置、各種制度・サービスの整備状況等の具体的条件を分析しながら、社会的に孤立する人々と地域の社会資源(制度・サービス・専門職・地域住民等)をつなぐための普遍的条件さらには社会的な支援の方途を解明していくことを目指してきました。

2018年度、内閣府から大学の研究機関として初めて「科学技術イノベーション総合戦略2017民間機関等における研究開発プロジェクト」の認定をいただいてから、新たな研究分野へ展開できる基盤が形成でき、東洋大学のブランドとなる研究プロジェクトを目指したいと思いました。そこで、2019年度の「東洋大学重点研究推進プログラム」に挑戦したところ、幸い「採択」に至り、10月から新たな研究をスタートすることができました。

2019年10月からの研究テーマは、「つながりがある社会を支える価値と支援システムに関する研究」で、社会的に孤立する人々に対してAIやICT等を活用した包括支援システムの構築に関する研究です。

社会福祉政策(Social Policy & Administration 以下、SPA)およびソーシャルワーク(Social Work 以下、SW)の研究を中核としながら、理工学(Science & Engineering 以下、SE)の知見と技術を用いて、誰もがその人らしく「豊かな」生活がおくれる社会(=「つながりがある社会」)のために必要な価値と支援システムを探究することを目的としています。

具体的には、まず、引きこもりや孤独死、自殺などの原因とされる「社会的排除」を予防するためにどのような社会であるべきかについて、哲学、倫理学、歴史学の視点から研究するユニット(SPA-1)と、法律上・制度上の課題を研究するユニット(SPA-2)が、つながりがある社会に必要な価値や条件を検証します。それと同時に、社会的つながりが弱い人たちをAIを用いて可視化するユニット(SE)と、可視化された人たちに対する地域における支援システムを研究するユニット(SPA-3)・ソーシャルワークを研究するユニット(SW)が連携して、つながりがある社会に求められるシステムを探究します。そして最終的にすべてのユニットが共同して、誰もがその人らしく「豊かな」生活がおくれる社会を構築するための包括的な支援システムを提起したいと思います。