第57回日本水環境学会年会が2023年3月15日から3日間、愛媛大学で開催され、主に学部生(大学生、高等専門学校生、短期大学生)による研究成果の発表が行われました。
厳正なる審査が行われ、98件の発表の中から最優秀賞および優秀賞17名が選出され、本学の惠美須屋彩瑛さん、萩原大祐さんが年会学生ポスター発表賞(ライオン賞)優秀賞を受賞しました。

受賞者の惠美須屋彩瑛さん(左)、萩原大祐さん(右)
年会学生ポスター発表賞(ライオン賞)優秀賞
・理工学部 応用化学科 惠美須屋紗英(井坂研究室)
・理工学部 応用化学科 萩原大介 (井坂研究室)
第57回日本水環境学会年会が2023年3月15日から3日間、愛媛大学で開催され、主に学部生(大学生、高等専門学校生、短期大学生)による研究成果の発表が行われました。
90分間のポスター発表を行い、絶えず訪れる聴講者に対し、簡潔な発表対応を継続して行いました。発表内容・態度・質疑への対応などが審査され、参加者による総合的な審査・投票が行われました。
日本水環境学会では、研究意欲の増進を目指し、学会年会での優秀なポスター発表に対して表彰を行っております。発表当日に参加者による投票が行われ、年会学生ポスター発表賞(ライオン賞)が選考されました。ライオン賞は今年で15年目となり、若手研究者への支援が行なわれております。
受賞① 理工学部 応用化学科 惠美須屋彩瑛 (井坂研究室)
『発表題目:亜硝酸と窒素負荷が及ぼすN2O への影響』
発表内容:
窒素による環境汚染を防止するため、汚染源である窒素排水の適切な処理が求められております。一方、窒素排水の処理工程では、温室効果ガスである一酸化二窒素(N2O)ガスの発生が確認されており、その排出量の削減が求められております。
本研究では、N2Oの発生メカニズムの解明について検討を行い、アンモニア酸化の中間代謝物である亜硝酸による影響を評価しました。その結果、わずかな亜硝酸の混入により、N2O発生量が増大することを確認しました。今後、さらなる検討を進め、温室項ガスの発生量を抑制する運転方法を提案していきます。
賞状とライオンちゃんを持つ惠美須屋さん
受賞② 理工学部 応用化学科 萩原大介(井坂研究室)
『発表題目:Mn(Ⅱ) Zn(Ⅱ)が14-ジオキサンの生物処理性能に及ぼす影響』
発表内容:
14-ジオキサンは、ヒトへの発がん性が疑われる化学物質であり、通常の微生物では分解が困難な化学物質です。そのため、14-ジオキサンを含む排水は、環境中に放出される前に、適切に処理する必要があります。近年、14-ジオキサンを分解する微生物が発見され、排水処理への適用が期待されております。
本研究では、14-ジオキサン分解菌が十分な処理活性が得られるよう、排水中に含まれる微量元素成分に着目し、マンガン(Mn)や亜鉛(Zn)が分解活性の維持に必要であることを解明しました。今後、他の微量元素について調査すると共に、実用化に向けた取り組みを進めて参ります。
賞状とライオンちゃんを持つ萩原さん
惠美須屋彩瑛さん(左)、井坂教授(中)、萩原大祐さん(右)