【理工学研究科】応用化学専攻の松本遥さん(博士後期課程)が第52回炭素材料学会年会でポスター賞を受賞しました

理工学研究科応用化学専攻 博士後期課程3年の松本遥さんが、2025年11月に長野で開催された第52回炭素材料学会年会でポスター賞を受賞しました。
炭素材料学会は、1949年に発足した学会で、炭素材料に関連した科学ならびに技術の進歩を図り、あわせてその知識の普及に資することを目的とする学術団体です。年会やセミナー・講習会などを通して、当該領域の研究交流推進、研究成果の周知・技術的発展の啓蒙活動に大きく貢献しています。炭素材料は、工業材料として古くから利用されていることもあり、この学会では企業会員も多く活動しています。2004年から設けられているポスター賞は、研究の独創性・新規性、学術・技術的貢献度、発表者の理解度、ポスターとしての完成度(論理展開の妥当性・読みやすさ・表現の工夫度)等について評価され、優れた発表が選ばれます。
2025年11月開催の第52回年会では、ポスター発表104件の中から9件が選ばれました。

第52回炭素材料学会年会ポスター賞_松本遥
発表タイトル

Pd担持繊維状ナノ炭素複合材料の合成と室温動作可能な水素センサの作製

松本遥さんのコメント

このたびは、炭素材料学会にてポスター賞をいただくことができ、大変うれしく光栄に存じます。共同研究者の皆様、ならびに今回の受賞に至り、支えてくださった皆様に深く感謝申し上げます。
受賞対象となった研究テーマについて、ここで紹介させていただきます。発表タイトルの繊維状ナノ炭素複合材料とは、カーボンペーパー(紙状の炭素材料)に繊維状ナノ炭素(Carbon nanofilaments; CNFs)を合成して複合材料化した、シート状の新しい炭素材料です(マリモナノカーボンシート(略称MCS)と名付けました)。CNFsの表面には、炭素原子が規則正しく並んでできた無数の突起が存在し、この突起にパラジウム(以下Pd)ナノ粒子を付着させることができます。
私たちは、Pdが水素と反応し、発熱する性質を利用した水素センサの開発に取り組んでいます。MCSを使うことにより、Pdのナノ微粒子化と付着量のコントロールが可能になると考えました。すなわち、Pd微粒子一つ一つが水素と反応できるようになり、少ない量のPdで水素の存在を素早くキャッチするセンサを作ることが出来ると期待し、研究に取り組んできました。本発表では、この期待を裏付ける実験データを示すことができました。
現在、水素とPdの反応の中身を深く知りたいと思い、実験を行いつつ成果をまとめています。今回の受賞を励みに、今後一層精進してまいります。

関連リンク

炭素材料学会公式サイト『2025年度学会賞』

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