

文学部の博物館学芸員養成課程「博物館実習Ⅱ」、公認サークルの日本史学研究会、理工学部地域デザイン研究室に所属する学生が共同し、本学誕生の地である麟祥院(東京都文京区湯島)の調査とともに、歴史や本学との関係について学生独自の研究成果を14枚のパネルにまとめ、白山キャンパスの井上円了記念博物館ロビー展示エリアで展示しました。展示期間は2025年11月6日までです。
本学公認サークル「日本史学研究会」は、日本の歴史・史学研究を中心に、麟祥院では墓石調査を行うなどの活動を行っています。また、理工学部地域デザイン研究室は、麟祥院敷地内に残る昭和初期建築「葉集軒」の活用を考える取組み(葉集軒プロジェクト)を行っています。この2団体とともに博物館学を学ぶ学生が一体となり、麟祥院と創立者の井上円了との関係性を研究したこの取り組みは、本学初の試みとなりました。
「博物館実習Ⅱ」担当:岩下哲典教授のコメント
博物館学芸員養成課程の「博物館実習II」(担当:岩下)と公認サークルの日本史学研究会(顧問:岩下)、理工学部地域デザイン研究室(田口陽子先生主宰)の三団体による合同展示は、これまで、例がないのではないかと思います。
今回は、日本史学研究会の発案で、始まった展示です。テーマは、東洋大学発祥の地麟祥院と東洋大学の創立者井上円了をつなぐものは何だったのかを探るものです。
結果としてその答えが十分出たとは言えないかもしれません。
それでも、キャンパスが異なり、性格が違う3団体が、一つのテーマに向かってそれぞれのスタンスからアプローチしたことを大いに評価したいと思います。 今後もこうしたテーマを探究していく活動を教員として支援したいと思います。
この取組みに関連し、2025年10月18日、麟祥院で開かれた『春日忌』において、本学公認サークル日本史学研究会と理工学部地域デザイン研究室の合同で<東洋大学ブース>を出展しました。「葉集軒プロジェクト」の展示紹介とともに、本学オリジナルグッズのコーヒー「井上円了珈琲物語」などを販売し、多くの方に注目していただきました。



理工学部地域デザイン研究室:田口陽子准教授のコメント
東洋大学発祥の地・麟祥院で進められている、昭和初期の古民家をリノベーションする「葉集軒プロジェクト」の展示を、理工学部建築学科・地域デザイン研究室の学生たちが担当しました。麟祥院が多様な人々にひらかれた場となるよう、矢野住職、岩下先生をはじめとする関係者や地域の方々と協働しています。
麟祥院で開かれた「春日忌」では、プロジェクトの一環として日本史学研究会と協働で出店し、葉集軒では井上円了の金言を紹介する展示や竹垣の製作にも取り組みました。これらの活動を通じ、学生たちは地域と大学をつなぐ場づくりの大切さややりがいを実感しているようです。