ライフデザイン学部卒業生の堀江咲耶さんが在学時にデザインしたプロダクトが、公益財団法人日本デザイン振興会主催の「2024年度グッドデザイン・ニューホープ賞」を受賞しました。
本賞は、クリエイターを目指す各種専修専門学校・大学・大学院の学生や、卒業・修了後間もない若手クリエイターを対象としたデザイン賞です。新たなクリエイティブ人材の発掘とキャリア蓄積を支援し、デザインを通じた新たな産業および文化の発展に寄与することを目的として2022 年に開始しました。第3 回を迎える本賞では、日本全国から606 件の応募が寄せられ、12 名の審査委員による厳正な審査を経て、94 件が受賞の栄誉に輝きました。
今後、受賞者にはワークショップや企業見学などの多様なプログラムへの参加機会が提供され、それらの取り組みを通じて次世代を担う若手デザイナーとしてのキャリア支援と継続的なサポートが行われます。
・受賞作品「more kit」について
more kitは「顔を伏せなくて良い性教育」を目指して制作した性教育学習キットです。きっと誰もが経験したことがある「顔を伏せがちな性教育の時間」を教室にいる全員でコミュニケーションを取りながら学ぶことができます。デジタル教材を読み進めながらゲームや実習を通して楽しく学び進めていくことができ、さらに先生の授業準備のコスト削減にも効果を発揮します。
・審査委員による評価コメント(作品紹介ページより転載)
日本の社会課題として性教育に目を向け、現状の教育事情や日本人の特性を逆手に考案された本提案は先生と生徒双方の課題を上手くスマートに解決している。世界にも共通して言える性問題に対しオープンしていくことはグローバルでの活用、特に新興国など教育が行き届かない地域においては必要ではないだろうか。若年層にとって本性教育キットを用いて気兼ねなく性コミュニケーション出来ることは理解を深める良き機会の創出である。
・堀江さん(2023年度 ライフデザイン学部 人間環境デザイン学科 プロダクトデザインコース卒業生)のコメント
母校の名前と共に入選することができ、とても嬉しく思います。この作品はたくさんの想いが詰まっている4年間の集大成であり、私の人生に大きなチャンスを与えてくれた特別な作品です。在学中ずっとサポートしてくださった松本先生、同級生のみんな、ご協力いただいた高校の先生方、そして一番近くで応援してくれた家族に感謝の気持ちでいっぱいです。これからは恩返しができるよう精一杯頑張りますので、応援よろしくお願いします!
・指導教員 松本和也准教授(福祉社会デザイン学部 人間環境デザイン学科)のコメント
グッドデザインニューホープ賞の入選、おめでとうございます。東洋大学、そして松本ゼミから初の選出ということで、大変誇りに思います。卒業研究として扱いにくいテーマでしたが、社会が触れにくいテーマだからこそデザインの価値があると、堀江さんの背中を強く押しました。結果として、まだ荒削りな部分はありますが、一つの形になったと思います。堀江さんは、今年新卒デザイナーとして社会に出ましたが、このままの勢いで新たなサービスを立ち上げたり、デザインの力で社会に貢献してくれることを期待しています。