▲ 松井文也さん(中央),研究指導をした責任著者の佐野勇司教授(左),共同研究者でOBの西山直哉さん(右)
理工学研究科・電気電子情報専攻・博士前期課程2年の松井文也さんが執筆し、2022年7月に電気学会の電子・情報・システム部門論文誌に掲載された論文『べき乗変換ICの低電源電圧化と回路規模の縮小に向けた新しい回路構成の提案』に論文奨励賞が授与されました。
回路の入力信号電圧を半減して電源電圧を低減すると共に、素子の並列数を1/10以下に削減できる回路を提案し、IC(集積回路)を試作して性能確認した内容をフルペーパー論文にまとめたことが、高く評価されました。
【受賞論文の内容】
松井さんが提案した信号処理ICは、信号を任意のn次関数に即時変換できる小規模アナログ回路であり、センサーなどの非線形性補正に活用できます。論文では搭載された指数変換回路の変換素子数と入力電圧を半減する回路を提案しました。さらに、信号電流を1/360に縮小して対数変換する1段回路を多段構成にして素子数を大幅に削減する方式も提案して、試作ICにおいて性能を実証しました。