2021年度より、本研究所の研究所プロジェクトとして、相楽勉研究員を研究代表者とする研究「西洋思想の受容と日本思想の展開 ―キリシタン時代と明治期以後―」が進められています。この研究の成果発表として、今回研究発表会を開催する運びとなりました。どうぞふるってご参会ください。
研究所プロジェクト・研究発表会(オンライン)
ー日時
2023年10月28日(土) 午後3時00分(15:00)開会
ープログラム
◯15:00~15:05 開会の辞
◯15:05~15:55(予定)
キリシタン文献における「大切」概念についての一考察
大野岳史 客員 研究員
ー発表要旨
キリスト教の倫理思想において愛徳(caritascaritas)は単なる愛(amoramor)ではなく、至福の分かち合いに基礎づけられた、神に対する人間の友愛(amatitiaamatitia)として理解される。ところがキリシタン文献でcaritas とamor はともに「大切」と訳され、明確に区別されていないように思われる。本発表ではペドロ・ゴメス『講義要綱』第三部の日本語本「真実ノ教」を中心に、キリシタン文献における「大切」について記述を整理し、当時の愛についての理解について考察する。
(10 分休憩)
◯16:05~16:55 (予定)
ひですの変移 ― 近世末期の天草宗門心得違
菊地 章太 研究員
ー発表要旨
島原の乱から170 年ほど経た文化2年(18051805)に島原の対岸の天草下島で、 五千人あまりのキリシタンが発覚する事件が起きた。天草崩れと呼ばれる。島原の乱では二万数千の一揆勢が潰滅したが、天草崩れではひとりの犠牲者も出すことなく、「宗門心得違」として処理され、ことなきを得た。そこには壮絶を極めたかつてのキリシタン弾圧の歴史からは想像もできない、日本人のキリスト教へのひとつの接し方がうかがえる。本発表では、島原の乱ほどには知られていない天草崩れの経過と、その後の信仰(キリシタンは「信仰」を意味するラテン語 fides を日本語に訳さず、音写して「ひです」と呼んだ)の変移について探っていく。
◯16:55 閉会の辞(17:00 終了予定)
本研究発表会は、オンライン(Zoom)にて行います。参加費無料ですが、申し込みが必要です。
●申し込み方法:下記メールアドレスに2023年10月25日までにメールをお送りください。
メール本文には、「名前」「住所」「電話番号」の記載をお願いいたします。折り返しZoomURL 、パスコードをお送りします。
●申し込み方法:下記メールアドレスに2023年10月25日までにメールをお送りください。
メール本文には、「名前」「住所」「電話番号」の記載をお願いいたします。折り返しZoomURL 、パスコードをお送りします。
◯お問い合わせ先 :研究所プロジェクト「西洋思想の受容と日本思想の展開」担当
メールアドレス wjpthought@toyo.jp
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