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【著作紹介】日米比較 憲法判例を考える 改訂第2版 統治編

[2021年6月更新]

日米比較 憲法判例を考える 改訂第2版 統治編

著者:宮原 均(法学部法律学科 教授)
出版社:八千代出版
出版年:2021年4月発行
ISBN:9784842917986
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内容:
憲法の意味は事実に即して判断されなければならず、判例研究は不可欠。客観的な憲法の意味の追求と同時に、三権各々の領域に裁判所がどれだけ踏み込むことが許されるのかを意識してまとめる。重要判例、司法審査の方法等増補。

 

教員メッセージ

 本書は、憲法に関する解説書ですが、一般的な概説書と専門性の高い研究書との2つの側面があります。前者は、法学部の講義の教科書として利用していますので、現在、憲法において議論されていることを幅広くフォーローしています。後者については、アメリカ合衆国最高裁判所の判例を多く参照し、比較することによって、日本の判例法の問題点を指摘し、理解を深める内容になっています。

 このように、本書は、憲法判例の日米比較によって、日本の憲法問題を極めて具体的に考察することによって解決しようとしています。こうした方法が有効と考えられる最近の問題として「政教分離原則」があります。信仰は、個人の「こころ」の問題ですので、国家がこれに立ち入ることはできず、そのために、国家は、特定宗教を優遇し、逆に、圧迫することも許されません。宗教と国家(権力)との間には「分離の壁」を設けるべきことが憲法の明文で保障されています。

 しかし、事はそれほど単純ではありません。例えば、本来宗教とは関わりのない「戦没者の慰霊祭」が、「宗教儀式」の形を借りて行われ、これに地方公共団体が関わる場合があります。また、荒地開拓の労に報いるため、私人が「神社」を建立し、その敷地が色々な経緯で国有地になり、その後も無料で提供されていることがあります。これらはいずれも裁判になっていますが、政教分離違反として形式的に割り切った結論は示されていません。その理由はどこにあるのか興味深いところですが、同様の問題はアメリカでも起きており、アメリカでは「キリスト教の十字架」が問題になったりしています。「神社」と「十字架」の違いは大きいですが、「政教分離」をめぐる共通の問題も多くあります。

比較・参照することによって憲法問題解決の糸口を見出そうとするのが本書の大きな特徴です。

[著者] 宮原 均(ミヤハラ ヒトシ)

宮原 均先生

【経歴】
2000年 作新学院大学地域発展学部 助教授
2009年 東洋大学法学部教授

【学歴】
- 1989年 中央大学 法学研究科 公法
- 1982年 中央大学 法学部 法律

 

関連リンク

東洋大学研究者情報データベース(宮原均 教授)
法学部ゼミ紹介(宮原ゼミ)
動画で見るWeb体験授業 法学部で学ぶ憲法  – 言葉のはたす「機能」と「相対的」心理の追求 –