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【著作紹介】シェイクスピアのファースト・フォリオ ―偶像となった書物の誕生と遍歴

[2021年3月更新]

シェイクスピアのファースト・フォリオ ―偶像となった書物の誕生と遍歴

著者:五十嵐 博久(食環境科学部健康栄養学科 教授) 【監訳】
出版社:水声社
出版年:2020年11月発行
ISBN:9784801005242
所蔵館:所蔵を確認する

内容:
人類にシェイクスピアを与えた本、その神秘のヴェールの裏側へ
シェイクスピアの没後まもなく刊行され、その作品群を後世に継承する礎となった、通称「ファースト・フォリオ」。今や天文学的な金額で取り引きされるこの聖像的な書物は、なぜ、またいかにして成立したのか?
17世紀ロンドンの印刷技術の紹介にはじまり、書物のディテールから見えてくる印刷所や植字工たちのありさま、印刷工程で書籍中に置き忘れられた物品のあれこれ、さらには愛書家たちの攻防までをも追いかける、書物が主人公の異色ドキュメンタリー。

シェイクスピアが単独で書いたもの、または部分的にシェイクスピアが書いたものと認定されている39本の芝居のうち18本は、ファースト・フォリオによってのみ現在まで残っている。4本は、ファースト・フォリオが出版されていなければ、短く編集された不良本の形でしか残らなかっただろう。また、この他の17本のうち少なくとも半数は、私たちが知っている形とは多少なりともはっきりと違った状態で残っていただろう。ファースト・フォリオが「英語で書かれた本のうちで比類なく重要なもの」と呼ばれるのは、当然である。(本書より)

水声社の紹介ページ

 

教員メッセージ

シェイクスピアの「著作(works)」とされる芝居36篇を収録し、1623年11月に出版されたシェイクスピア作品集の初版――通称、ファースト・フォリオ。 今日では、この本は天文学な値段で取引され、シェイクスピア神格化の象徴となっています。

しかし、この本がつくられた当初は、この本には正式な呼び名(表題)すら与えられず、本文を組み付ける工程では植字工の場当たり的な判断で多くの部分が改変されました。また、製本師が注意散漫で作業に当たっていたことを示す痕跡も見つかっています。18世紀中頃までは、ファースト・フォリオには保存すべき史料としての値打ちはなく、初期の所有者の中にはこれをかなり手荒に扱った者たちがいたことも分かっています。

『シェイクスピアのファースト・フォリオ――偶像となった本の誕生と遍歴』は、ヴェールに包まれてきたファースト・フォリオ誕生の経緯、製作工程、当初の価格、そして、その後の遍歴について分かりやすく解説した本です。 かつて大衆娯楽だったシェイクスピアの芝居が活字となり、「文学」として生まれ変わった経緯について、書物史の角度から考察してみませんか。

[著者] 五十嵐 博久(イガラシ ヒロヒサ)

五十嵐博久先生

【経歴】
2013年04月 - 現在 東洋大学食環境科学部健康栄養学科教授
2009年04月 - 2013年03月 東洋大学生命科学部応用生物科学科准教授
2005年04月 - 2009年03月 広島女学院大学文学部英米言語文化学科准教授
2006年04月 - 2007年03月 ビクトリア大学人文学部英文学科客員研究員
1999年04月 - 2005年03月 広島女学院大学文学部英米言語文化学科講師
1998年04月 - 1999年03月 国立高松工業高等専門学校一般教育科講師
1997年04月 - 1998年03月 国立高松工業高等専門学校一般教育科助手

【学歴】
 - 2012年03月 広島大学大学院文学研究科後期博士課程修了 博士(文学)取得
 - 1997年04月 北海道大学大学院文学研究科(英文学専攻)修士課程中退 Graduate School of Letters
 - 1995年 ロンドン大学 (Queen Mary College) 大学院文学修士課程修了
 - 1994年 立命館大学 文学部 文学科英米文学専攻卒業

 

関連リンク

東洋大学研究者情報データベース(五十嵐博久 教授)
五十嵐 博久 | 東洋大学 | Toyo University
<書評>シェイクスピアのファースト・フォリオ(北海道新聞)