先輩からのメッセージ2024

TOYO PERSON

Q.大学院に進学しようと思ったきっかけは?
A.私は中国の大学で農業経済学を専攻していました。学部3年生が終わった頃、自分がこれまでの3年間で学んだ知識を振り返ってみました。その結果、経済学の幅広い分野に触れることができたものの、それぞれの分野について深く掘り下げる機会が少なかったと感じました。特に、いくつかのテーマについてはより専門的に学びたいという気持ちが強まりました。そのため、大学院で学びを続け、特定の分野における専門性を深めることを決意しました。
 また、学部時代の授業を通じて日本の農業協同組合を知り、それをきっかけに日本経済の仕組みに興味を持つようになりました。一方で、以前から日本文化に対しても関心を持っていました。これらの理由が重なり、日本での大学院進学を選択しました。日本の大学院では、専門的な知識を学ぶと同時に、日本の社会や文化を直接体験し、異文化理解を深めることができると考えたからです。
 大学院での学びを通じて、より実践的かつ理論的な知識を身につけることはもちろんのこと、自分自身の視野を広げ、国際的な感覚を持った人材として成長したいと考えています。この決意を持って、現在の進路を選びました。
 
Q.東洋大学を選んだ理由や選ぶにあたって重視した点があれば教えてください。
A.東洋大学大学院を選んだ理由は、指導体制の特徴にあります。東洋大学の修士課程では、各学生に対して2名の指導教員がつくという制度があり、この体制に大きな魅力を感じました。
 2名の教員から指導を受けることで、異なる視点や専門分野の知識を学ぶことができるだけでなく、自分の研究に対して多様なアドバイスをいただけると考えました。特に、異なる分野の教員の意見を取り入れることで、より幅広い視野を持ちながら研究を進めることができる点に大きな期待を持ちました。
 また、東洋大学は研究環境が整っているだけでなく、国際的に多様な学生が在籍していることも、異文化交流や国際的な視野を広げる上で魅力的だと感じました。これらの理由により、私は東洋大学の大学院を選びました。
 
Q.執筆している論文の内容や受けている授業について教えてください。
A.私の学位論文は、日本における緊急事態宣言が国民ウェルビーイングに与えた影響を分析することをテーマとしています。新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、多くの国々で外出制限や封鎖などの政策が実施されましたが、こうした政策は感染拡大を抑える一方で、国民の心理的な健康に影響を及ぼしたことも指摘されています。
 私の研究では、Googleトレンドのデータを用いて、日本の緊急事態宣言前後における特定のキーワード(例えば:不安、失業、自殺など)の検索量の変化を分析しました。その結果、緊急事態宣言が国民のウェルビーイングに一定の影響を与えたことが明らかになりました。これにより、政策の効果を測る際には、感染症対策だけでなく、心理的・社会的な影響を包括的に考慮する必要性が示唆されます。
 
Q.大学院での学びを通して今後目指したい姿や将来進みたい道などがあれば教えてください。
A.大学院での研究を通じて、データの収集と処理が私の重要な課題の一つとなりました。特に、先生のサポートを受けながらPythonを用いてデータを収集、整理した経験は、私にとって大きな転機となりました。この過程で、プログラミングの便利さを実感するとともに、未来の社会にはIT技術とその応用が欠かせないものだと強く感じました。
 この経験から、私は大学院で培った知識とスキルを活かし、IT業界でキャリアを築きたいと考えています。IT技術を通じて社会に貢献できる人材になることを目指しています。

Q.研究活動をしている日の1日のスケジュールは?
A.
     8時半     起床・朝食
   10時半     指導教授による論文指導を受ける
   12時        学食で昼食
   13時        共同研究室で教授の意見を沿って研究
   16時半     講義を受講
   18時          学食で夕食
   18時半       共同研究室で課題レポートを書く

Q.大学院生としての1週間のスケジュールは?
A.
   月曜日 先週の研究に関する問題をまとめ、アルバイト
   火曜日 主指導教授の研究指導を受ける、講義の受講
   水曜日 講義の受講、データの整理・分析
   木曜日 論文報告会で博士先輩の報告を聞く、アルバイト
   金曜日 自分の研究に関する論文を読む、アルバイト
   土曜日 副指導教授の研究指導を受ける
   日曜日 休日
 
Q.本学大学院を目指している受験生へメッセージをお願いします。
A.東洋大学大学院は、1人の学生に対して2名の指導教員がつく制度が大きな特徴で、異なる視点から研究のアドバイスを受けられるため、自分の研究を深める大きな助けとなります。また、整った研究環境に加え、外国人留学生には生活面や言語面での手厚いサポートがあり、安心して学びに集中できる点も魅力です。
 受験に向けては、自分が大学院で何を学びたいのか、そして、どのような研究をしたいのかをしっかり考えることが大切です。研究テーマが明確でなくても、興味を持っている分野について具体的に調べ、少しずつ方向性を絞っていけば問題ありません。また、特に外国人留学生の皆さんには、入学後のスムーズな学びのために、日本語を真剣に勉強し、練習を重ねることを強くおすすめします。
 東洋大学大学院での学びは、きっと皆さんの目標達成に繋がる大きな一歩となるはずです。自分の可能性を信じて、挑戦を楽しんでください。応援しています!

プロフィール
経済学研究科 経済学専攻 博士前期課程 在学

掲載されている内容は2024年6月現在のものです。

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