Q.大学院に進学しようと思ったきっかけは?
A.私は、大学では法学部の刑法ゼミに所属していたのですが、そこでの学びを通してこの分野をより深く学んでみたいと思ったからです。博士前期課程に進学した時点では、まだ明確に研究職を志望していたわけではなく、他の進路も選択肢として考えていたのですが、最終的に研究者を目指して博士後期課程に進学しました。
Q.入学してから感じた本学大学院の魅力や研究室の仲間とのエピソードなどがあれば教えてください。
A.学位論文執筆に向けての研究指導体制は整っていると思います。本学大学院では、指導教員から丁寧な指導を受けることができ、十分なサポートの下で研究を進めることができます。特に私が在籍する法学研究科は院生の人数も少ないので、一人一人がきめ細かい指導を受けることが可能です。
Q.大学院生活の中で辛かったことや研究する中で大変だったことはありますか?
A.大学院進学当初は時間の配分に苦労していました。海外の文献を読んだり、過去の裁判例を調べたり、やらなければならないことが多く、そうした中で修士論文を書くということが難しかったです。研究では多くの文献を読み込む必要がありますが、そうしたインプット作業を行う時間のほかに、論文を書くためのアウトプット作業を行う時間も必要で、そうした時間配分を行う能力も研究では大切になってきます。どの作業にどの程度時間を割くかというスケジュール管理が、当初は大変だったかもしれません。
博士後期課程に進んでからは、将来について不安を覚えることが多くなりました。博士後期課程からは、本格的に研究者の世界を目指すことになるのですが、この世界は就職も簡単ではないので、将来について不安を感じることも多いです。もちろん、研究自体にはやりがいを感じていますが、そうした不安を抱えながら研究に集中できる力も、博士後期課程からは必要になります。
Q.研究が煮詰まったときは気分転換にどんなことをしていますか?
A.私は歴史が好きなので、歴史に関する本を読んだり、テレビ番組を見たりしています。授業がある日であれば、帰りに神保町に寄って、古本屋を見ることもあります。
Q.執筆している論文の内容や受けている授業について教えてください。
A.専門は刑法の不作為犯です。不真正不作為犯の保障人的地位と保護責任との関係について博士論文を書いています。
今年度は博士論文執筆に集中するため研究指導しか履修していませんが、以前は、指導教授が担当する他の授業や元裁判官の先生が担当されていた授業も履修していました。
Q.大学院での学びを通して今後目指したい姿や将来進みたい道などがあれば教えてください。
A.大学院修了後は研究職に就きたいと考えています。厳しい世界ではありますが、一歩ずつ、確実に歩を進めていきたいと思います。
Q.大学院進学を検討するにあたり、どのような不安や懸念点がありましたか。
A.将来に対する不安はありました。大学院に進学する理由は人によって様々ですが、将来、研究者を目指すのであれば、それは決して楽な道のりではありません。博士論文を書くのだとすれば、当然、相応の時間はかかりますし、博士号を取得したからといってすぐに就職が決まるわけでもありません。時間もかかり将来も不確実であるということには、不安を感じていました。
Q.本学大学院を目指している受験生へメッセージをお願いします。
A.本学大学院では、落ち着いた雰囲気の中で研究に集中することができます。先生方のサポートもありますし、自分の研究したいことが明確に定まっている方なら、有意義な時間を過ごすことができると思います。
掲載されている内容は2024年6月現在のものです。
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