大学院に進学しようと思った動機や経緯について教えてください
保育は、経験年数やその保育士の感性で良くも悪くも、保育の質が大きく左右されてしまう。これが、他業界から保育の現場へ飛び込んだ私が最初に抱いた感情でした。今考えれば、この思いを抱いたことが今も私が保育を学び続けるきっかけになっているのかもしれません。
私は専門学校で保育士を取得しましたが、専門知識の習得や現場実習だけではなく、自分の興味を持った分野について研究し、一つの論文としてまとめあげる経験をしました。非常に大きな経験でしたが、知識を受動的に吸収する経験しかなかった私が、初めて自分から問題意識を持ち、能動的に学びを深めた経験でした。研究の成果を現場で実践に落とし込めた時は本当に感動しました。これらの経験が、専門知識をさらに深く研究する大学院に進学しようと思った動機です。
大学院進学にあたり、誰かに相談しましたか?また、周囲の反応はどのようでしたか?
当時通っていた専門学校の先輩が、東洋大学大学院に進学していたので相談しました。また、専門学校の先生方や大切な人も研究の道へ進むことに肯定的であったので後押しをしていただけました。
東洋大学を選んだ理由や選ぶにあたって重視した点があれば教えてください
重視した点は、自分自身が希望する研究分野に近い教員が在籍しているのか、また研究を進める上で学生へのアドバイスやサポートがどれほど充実しているのかという点です。
そのような点で言えば、東洋大学は、教員の方が素晴らしい研究業績を残していることは勿論、進学相談会では研究テーマについて教授と深い対話ができたり、研究の道筋を具体的に示していただいたりと、個々の学生に対する指導が大変充実しています。
入学してから感じた本大学院の魅力や研究室の仲間とのエピソードなどを教えてください
大学院の魅力は何と言っても、毎日見識を深められることです。
保育学や心理学、子どもソーシャルワーク、子どもの権利等、様々な専門分野の教員が在籍しているので、既存の知識をアップデートできることは勿論、授業やゼミで先生と院生でディスカッションをすることにより、今まで知り得なかった知識や情報、見方があることが非常に魅力的です。また、大学院で学んだ理論を保育の現場で実践することができるため、インプットとアウトプットを繰り返し行うことができ、理論と実践を体現できることも魅力の1つです。
研究室の仲間は、指導教員の保育の理論に感銘を受けて集まった仲間であるため、意見交換では自分自身の考え方や知識をさらに深めることができます。 それと同時に、経歴は様々なので新しい考え方も得られるのでとても面白いです。
研究の大変さなどについて教えてください
よくあるパターンだとは思いますが、先行研究や文献研究を進めていくと知的好奇心により、研究テーマが気が付かないうちに少しずつズレてしまったり、研究の方向性はこれで良いのかと迷ったりすることがありました。
また、調査が本格的に始まっても対象者が見つからず、研究が思うように進まなかったことが辛かったです。
気分転換について
私の場合は、趣味が多くあるので好きなことをして気分転換を行っています。
また、院生同士で話すことも良い気分転換になります。
研究テーマ・授業の内容
現在の研究テーマは、大きく言うと東京都認証保育所の制度に関してです。
最近改正された制度で、子どもが短時間でも東京都認証保育所を利用することが可能となりました。通常と違った保育を展開することになるため、保育士が保育を行うにあたりどのような感情を抱いているのかを研究しています。
受講している授業は多くありますが、保育学と子どもの権利論はより保育現場で切り離せない授業だと感じます。
研究する中での指導教員とのエピソードなどがあれば教えてください
先述の通り、研究は上手くいかないことばかりで辛いこともありますが、ご指導いただいている先生はその辛さをよく理解している先生なので、いつも温かく受け止めてくださいます。
そして、分かりやすく丁寧な指導をいただいているので、どのようにしていけばいいのか困った時や迷った時はいつも道を示していただき、とても感謝しています。
大学院での学びを通して今後目指したい姿や将来進みたい道などを教えてください
大学院で学んだことは、私にとってとてつもない財産となっています。
いち保育士として、この知識を子どものため、保護者のため、職員のために広めていきたいと考えています。勿論、研究者の道に進むのか、大学の教員となるのかという選択肢もあるので、これからワクワクします。
そして、ご指導いただいている先生の保育に関する理論は、私自身が衝撃を受け感服した理論であり、先生が研究者になった思いが形になった理論です。ぜひ全国の保育士に届いてほしいと切に願っているため、微力ながら全国に広めていきたいと考えています。
研究活動をしている日の1日のスケジュールの例を教えてください
7時 起床
9時 大学の共同研究室で研究
12時 昼食を取る
13時 講義を受講
15時 指導教授による論文指導を受ける
18時 指導いただいた点を振り返り、研究を進める
大学院生としての1週間のスケジュールの例を教えてください
基本的に研究活動日以外は、保育士として仕事をしており、空いた時間に研究を進めています。 土日祝は、研究の進捗状況により研究を進めたり、オフにしています。
大学院進学を検討するにあたり、どのような不安や懸念点がありましたか?
大学院に進学するにあたり、仕事をしながら研究や授業の課題を進める上で、仕事の調整はできるのか、といった不安はありました。 しかし、授業は基本的に夜間に開講されているので、調整しやすかったです。
学費の工面はどのようにしましたか?
東洋大学大学院の学費は、他大学院に比べて安いのであまり苦労しなかったです。
東洋大学大学院を目指している受験生へのメッセージ
私は、新たな環境に足を踏み入れることがとても怖かったです。 そう考えている人も少なくないと思います。しかし、大学院に進学することによって、今までとは違う自分に出会うことができ、大学院に進学しなければ得られない可能性も選択肢となります。今では、大学院に進んでよかったと考えています。人生の中で、自分に何ができるだろうと考えたときに大学院進学が浮かんでくれたら嬉しいです。
プロフィール
・大学卒業後、金融関係の会社で働いていましたが保育所に転職しました。
・保育の専門学校を卒業して保育士を取得し、東京都認証保育所の正規職員として働きながら、東洋大学大学院に在学しています。
掲載されている内容は2024年7月現在のものです。
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