Q.大学院に進学しようと思ったきっかけは?
A.父が税理士事務所を経営しており、私自身も税理士に関心があったので、修士号取得による税理士試験の税法科目免除制度を知り大学院進学を考えました。
しかし、大学院は難しそうなイメージがあり、私にとって高いハードルでした。学部2〜3年の頃は民間企業への就職も考えて就職活動を始めていましたが、租税法の先生に相談したところ、自分の研究したい分野が明確になりました。そのため、税理士を目指しつつ、租税法の知識を深めるために大学院進学を志望しました。
Q.大学院進学について誰かに相談しましたか。また、周囲の反応はどのようでしたか。
A.両親や兄弟、同級生の友達、そして文系・理系問わず大学院に進学している先輩など、多くの方に相談しました。
同級生の友達からは、「文系の大学院に進学しても就職が難しいのでは?」や「まだ働かなくてもいいのか?」といったように、あまり前向きな意見はもらえませんでした。
一方で、大学院を修了した人や在学中の先輩方は進学してよかったと言っており、院進することに前向きな意見をいただきました。(大学院関係では合計7人にお話を伺いました。)
総じて、年齢的にまだ若く、時間的・金銭的にも進学できる余裕があるのであれば、大学院に進学しても良いのではないかという意見を多くいただきました。
Q.東洋大学を選んだ理由や選ぶにあたって重視した点があれば教えてください。
A.学部時代から通い慣れた環境や充実した施設があること、ご指導いただきたい先生がいらっしゃることが、東洋大学を選んだ理由になります。
Q.入学してから感じた本学大学院の魅力や研究室の仲間とのエピソードなどがあれば教えてください。
A.学部時代は数百人規模の教室で講義を受けていましたが、大学院では少人数での演習や先生との1対1の指導が中心となり、先生との距離がぐっと縮まります。このため、先生が質問や不安に対して親身に対応してくださり、より深い学びを得ることができます。
また、教授は「同じ分野を研究する大先輩」として、研究に対するアドバイスや指導を丁寧に行ってくれるため、研究者としての成長を実感できます。
Q.大学院生活の中で辛かったことや研究する中で大変だったことはありますか?
A.学部時代と勉強のスタイルがガラリと変わることに慣れていくことが大変でした。
学部時代は、先生の講義を聞いて与えられた課題やテストを提出するだけでしたが、大学院では勉強ではなく研究をする場であるため、何を調べてどのように研究していくのかを全て自分主体で能動的に考えて動かなければならず、このような環境に慣れるのに苦労しました。
履修した科目の報告準備(判例検討等)、修論執筆、税理士試験の対策勉強、就活、アルバイトを両立しなければならないのも大変なところです。
Q.研究が煮詰まったときは気分転換にどんなことをしていますか?
A.ファッションやおしゃれが好きなので、SNSでかわいいお洋服を見つけてはショッピングをしてストレス発散をしています。
その他、整体に通ってマッサージを受けたり、カフェやいつもと違う場所で作業してみたりもします。
Q.執筆している論文の内容や受けている授業について教えてください。
A.研究分野:租税法(所得税法)
研究内容:所得税法上の所得区分において、とりわけ給与所得該当性をテーマにしています。フリーランスやテレワーク、プラットフォーム就業者といった多様化した働き方で得る報酬の正しい課税処分のあり方を、現行の法律や判例、学説を踏まえて研究しています。
租税法演習のほかに、研究分野に関連する法の科目も履修し、1〜2週間に1回の報告を行っています。
Q.大学院での学びを通して今後目指したい姿や将来進みたい道などがあれば教えてください。
A.本研究科での研究を生かして、法的な観点から論理的な解釈ができる税理士になりたいと考えています。
Q.研究活動をしている日の1日のスケジュールは?
A.
7時 起床
9時 講義を受講
11時 昼食をとりながら報告準備
13時 報告、指導教授によるフィードバックを受ける(3、4限
16時 研究
20時 帰宅
21時 研究、報告準備
24時 自由時間
25時 就寝
Q.大学院生としての1週間のスケジュールは?
A.
月曜日 講義、主指導教授による論文指導、修論のための情報収集、報告準備
火曜日 アルバイト、就活、情報収集、報告準備
水曜日 報告(隔週)、講義(隔週)、情報収集、報告準備
木曜日 アルバイト、情報収集、税理士試験の勉強
金曜日 アルバイト、報告準備
土曜日 報告(隔週)、税理士試験の勉強→(授業がない週は休日)
日曜日 情報収集、報告準備、税理士試験の勉強(のんびり)
Q.普段研究をしている机について、こだわりポイントなどはありますか?
A.特にないですが使わない物はカバンの中にしまってシンプルにしています。
Q.普段の研究の様子について教えてください。
A.お気に入りのノートにメモを書きこんでいます。研究分野以外の法律の内容もすべてこのノートに殴り書きです。
糖分は欠かせません。今日のお菓子は不二家の三角チョコパイです。
Q.大学に来る日のカバンの中身について、こだわりポイントや学部生時代との違いがあれば教えてください。
A.PC、充電器、ノート、ペンケース、日焼け止め、日傘、リップクリーム、水、コーヒーは必須アイテムです。参考書類は基本的に研究室に置いているので、日常的な物は学部時代よりもコンパクトになったと思います。
学部の頃はコンパクトにiPadと軽量キーボードを持ち歩いていましたが、やはりPCの方が使い勝手が良かったです。
Q.大学院進学を検討するにあたり、どのような不安や懸念点がありましたか。
A.同級生の友達はみんな就活が終わっていく中で、自分はまだ研究計画書を作成して試験対策をしなければならないことへの焦り、大学院卒業後の進路、文系大学院は就活においてハンデがあることによる不安がありました。
Q.学費の工面はどのようにしましたか。
A.10年前からの資金運用で賄いました。
Q.本学大学院を目指している受験生へメッセージをお願いします。
A.大学院に少しでも興味があれば、教授や大学院教務課の方にお話を聞いてみたり、大学院説明会に参加するといいと思います。大学院説明会では在学生も出席するので大学院生活の実際の様子がわかるかもしれません。
面接時の際は清潔感のある身だしなみや好感をもてる話し方を心がけると良いと思います。頑張ってください!
プロフィール
2020年4月 東洋大学法学部企業法学科へ入学。2024年4月 東洋大学院法学研究科公法学専攻へ入学。
掲載されている内容は2024年6月現在のものです。
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