先輩からのメッセージ2024

TOYO PERSON

Q.大学院に進学しようと思ったきっかけは?
A.学部生の頃は経済学部でしたがドイツ語を勉強しており、長期留学はできませんでしたが、短期的なドイツの大学や交流団体で実施される日独学生を対象としたワークショップなどによく参加をしていました。その時にドイツの中小企業や地域の経済について漠然とした興味を持ち、大学生の時にできなかったドイツ留学とドイツの中小企業に関する研究を大学院で行いたいと思い進学をしました。
 大学院の博士前期課程では、ドイツの中小企業という漠然とした広い興味から、指導教授からのたくさんのアドバイスにより、ドイツの手工業と呼ばれる地域に密着するような、とりわけ小零細企業が対象となる分野について研究を行うことになりました。そのため修士論文では、このドイツ手工業分野で2004年に大きな規制改革があり、このことに着目した論文で博士前期過程を修了しました。
 しかしながら、ドイツの手工業分野は修士論文では書ききれないような大きな歴史的背景や制度的な特殊性をもっており、加えて日本では全くもって馴染みのない政策的・経済的思想をもっており、この分野についてより深く研究したいという私自身の思いが強くなり、加えて当時の指導教授からのご助言もあり、博士後期課程への進学を決意しました。 

Q.大学院進学について誰かに相談しましたか。また、周囲の反応はどのようでしたか。
A.博士後期課程への進学にあたっては、お世話になった先生方に相談しました。 

Q.東洋大学を選んだ理由や選ぶにあたって重視した点があれば教えてください。
A.修士号の取得を東洋大学大学院で行なっていたため、私の研究に対する考え方を理解していただきやすかったことが理由になります。 

Q.入学してから感じた本学大学院の魅力や研究室の仲間とのエピソードなどがあれば教えてください。
A.研究室の同期は多くはないですが、互いの研究に対する思いや抱えている問題点を共有できたことは研究を続けるモチベーションとなりました。 

Q.大学院生活の中で辛かったことや研究する中で大変だったことはありますか?
A.入学当初は学会で自分の論文が認められるかと言う不安とうまく博士論文がまとめられるのかという不安をずっと持っていました。 

Q.研究が煮詰まったときは気分転換にどんなことをしていますか?
A.学会への参加や報告の際には、学会終了後にその街で観光をしたりしていました。また、研究室仲間と飲みに行ったり、食事に行ったりしていました。 

Q.執筆している論文の内容や受けている授業について教えてください。
A.私の博士論文は、ドイツで手工業(Handwerk)と呼ばれる経済分野で2004年に起きた規制改革について研究しています。
ドイツの手工業分野に指定されている職種では2004年の規制改革まで厳格な職業訓練制度のもとマイスターと呼ばれる国家資格を取得しなければ独立開業が認められない分野でした。
この分野について、2004年に規制改革が行われ、約半数ほどの職種でマイスター資格を持たなくても自由に独立開業ができるようになりました。
私は、この規制改革に着目して、手工業分野での独立開業や職業訓練の実施動向に規制改革が与えた影響について研究をしています。 

Q.指導教員とのエピソードなどがあれば教えてください。
A.初めての学会発表のあとに、指導教授もお酒が好きでしたので先生が指導されている大学院生と飲み会を開いていただき、その際に励ましの言葉や発表内容についてお褒めの言葉をいただいたことは、その後の研究活動のモチベーションとなりました。 

Q.大学院での学びを通して今後目指したい姿や将来進みたい道などがあれば教えてください。
A.大学院終了後は引き続き研究活動を行い、いずれは自身の研究経験を活かし学生への教育ができるような仕事に就きたいと思っております。 

Q.研究活動をしている日の1日のスケジュールは?
A. 
              7時 起床
    9時〜17時 会社で勤務
   17時〜22時  指導教授による論文指導や非常勤講師として講義を実施
            0時 就寝

Q.大学院生としての1週間のスケジュールは? 
A. 
   月曜日 会社で勤務、非常勤講義、講義資料作り
 火曜日 会社で勤務、研究活動、研究指導
 水曜日 会社で勤務、講義資料作り
 木曜日 会社で勤務、研究活動、研究会(隔週)
 金曜日 会社で勤務、講義資料作り、非常勤講義(夜間)
 土曜日 非常勤講義、研究活動
 日曜日 休日 

Q.普段研究をしている机について、こだわりポイントなどはありますか?
A.色々と物を置くと、気が散ってしまうのであまり必要のないものは置かないようにしています。 

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Q.普段の研究の様子について教えてください。
A.自宅で研究活動を行うと、どうしても集中力が続かないことが多いので、オンライン会議などない場合にはカフェや大学の共同研究室で作業することがほとんどです。

Q.大学に来る日のカバンの中身について、こだわりポイントや学部生時代との違いがあれば教えてください。
A.統計的な手法を使った分析を行うため、パソコンは必需品です。また、論文や教科書はできるだけ電子化しているためiPadを持ち歩いております。あとは、あまり使うことはありませんが筆記用具くらいです。また、写真が趣味なので息抜きに大学近くの神社や街中を散歩しながら写真を撮ったりしています。 

Q.学費の工面はどのようにしましたか。
A.現在の職場で働き始める前までは、講義補助や非常勤講師、大学院の第1種奨学金などで工面しておりました。 

Q.本学大学院を目指している受験生へメッセージをお願いします。
A.大学院では自分の興味を持った分野をより深く学ぶことができます。研究では、行き詰まることや大きな課題に直面することもありますが、研究室の仲間や先生方と一緒に乗り越えていけますので、一緒に頑張りましょう。 

掲載されている内容は2024年6月現在のものです。

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