Q.教員としてご自身の専門分野を踏まえ、「研究者として研究」することの意味とは?
現場での実践の意味を丁寧に見つめ、導き出されたことを現場に戻していく、その循環をつくること。
Q.教員としてご自身が、研究者になった経緯をご紹介ください。
偶然と人との出会いが重なり合って、いつの間にかなっていました。Masterは保育者として働きながら取りました。たまたま授業料免除になるTeaching Assistant, Research Assistantのポストが得られたので、Ph.D.まで行きましたが、なろうとしてなった人間ではないのであまり参考にしていただけないと思います。その時々にやらなければいけなかったことをやっていたら、何とかここまで来たという感覚でいます。
Q.教員としてご自身のご専門分野について、現在までにどんなテーマを研究されているのかご紹介ください。
保育現場でのアセスメントツールの妥当性や専門性との関連、子ども理解(アセスメント)と保育実践を自分の実践上の研究テーマとして追及していました。偶々、自分がマイノリティとして教員をしていたので、多様性に応答的な保育実践について研究するようになりました。保育者・教員の専門性発達、養成教育の在り方を特定の園でのエスノグラフィー研究というローカルな視点と、国際比較というグローバルな視点の両方から研究しています。
Q.研究者として、つらかったことや、嬉しかったことは?
研究者としてということではなく、努力の結果が何かの形になると嬉しいです。嬉しいことがあると、つらかったことは忘れます。
Q.大学院で学ぶことの魅力とは?
仕事などの制約なしで、思い切り学ぶことに没頭できることです。
Q.大学院で学びを考えている受験生にメッセージを一言。
学ぶことそのものの中にあなたの目標と重なることがあればぜひ挑戦してください。ただし、入っただけ、教員から与えられるものを待っているともったいないです。いろんな学びの機会を活用するには、目的意識が必要です。何を探求したいのか、よく考えて大学院を選んでください。
プロフィール
氏名:内田 千春(うちだ ちはる)
経歴:
10年日本で、5年アメリカで保育者として勤務。オハイオ州立大学大学院で修士(Child Development)、博士(Education)取得。
その後、オハイオ大学、名古屋女子大学、共栄大学で保育者・小学校教員養成に携わったのち2017年から現職。
専門:
教育学(乳幼児教育)、発達心理学、子ども学
著書:
- The Accuracy of Teachers’ Judgments for Assessing Young Children’s Emerging Literacy and Math Skills, Kurt Kowalski; ・Rhonda Douglas Brown, Kristie Pretti-Frontczak, Chiharu Uchida, David F. Sacks, Psychology in the schools, 2018年07月
- アメリカ合衆国コロラド州における保育者のキャリアアップを支えるシステムの構築 ~園評価及び専門性指標、専門研修、養成教育を連動させる試みの調査報告~, 内田 千春, ライフデザイン学研究, 13, 241 - 255, 2018年03月
- 保育の質と子どものQuality of Life, 内田 千春・無籐隆, 生存科学, 28, (1) 39 - 51, 2017年09月
- 幼児教育における社会情動的スキル, 内田 千春, 子ども学, (5) 8 - 29, 2017年05月
- 今、幼児教育の担い手に求められるもの : 転換期に考える保育者の専門性と養成教育 (特集 教師の育ちと仕事はどう変わるのか : 専門性・専門職性のゆくえを考える), 内田 千春, 日本教師教育学会年報, 日本教師教育学会年報, (25) 48 - 55, 2016年
- 特定課題研究 研究を通して幼児教育に関わる自分の立ち位置を見つめる : 学ぶ立場からアドバイザーへ (特集 異文化間教育学における実践・現場への接近法 : 現場へのまなざしを研究行動へ展開する), 内田 千春, 異文化間教育, 異文化間教育, (43) 49 - 64, 2016年
掲載されている内容は2018年10月時点のものです。
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