骨や軟骨への運動の影響について、解剖学(組織学)の手法を用いて研究しています

TOYO PERSON
Q. 進学しようと思った動機・経緯は?

学部生時代に始めた研究を続けたいと思ったことが大学院への進学を決めた理由です。
もともとは大学2年の時に、指導教員の先生から解剖学の勉強会に誘っていただいたことが研究に触れるきっかけでした。当初はよく分からないまま勉強会に加入したのですが、3年生で初めて実験をさせてもらい、学会発表の経験もして、その中で研究の面白さを学んでいきました。

Q. 大学・大学院で学んでみて気づいたこと・発見したことは?

1つの考え方(学問)を深めることで、異なる考え方も相対的に捉えることができ、世の中には色々な考え方があって良いのだと思うようになりました。

Q.なぜこの大学・大学院を選んだのですか?

学部時代からの研究テーマをそのまま継続できたためです。

Q. 大学・大学院での学びを通して得たものは?

専門知識が身に付くのはもちろんですが、予期せぬトラブルが起こった際の原因究明など、論理的に考える力が養われてきたと思います。

Q.現在の研究テーマについて教えてください。

骨や軟骨への運動の影響について、解剖学(組織学)の手法を用いて研究しています。
子どもの骨には、骨の長さを増すための骨端板という軟骨組織や、この軟骨が骨に置き換えられたばかりの若い骨組織が多く存在します。
適度に運動すると骨が丈夫になる、というよく知られた話は成長の終わった骨で調べられたことであって、運動すると子どもの骨や軟骨の成長、そして健康にどのような影響があるかはあまり知られていません。そこで成長期のネズミに運動をさせ、骨や軟骨から様々な種類の標本を作り、脚の骨の組織がどのように変化するのか顕微鏡で観察して調べています。研究に必要な実験手法は、何度も経験することで身に付くものです。これらの技術は先生にご指導いただく他、先輩から教わることもあります。また、大学院の授業で学外の先生からご指導を仰いで、実験手法を学んでいます。

Q. 1週間のスケジュールは?

曜日 概要
月曜日 標本作製に丸一日充てる。数十分~数時間おきに薬品の交換が必要。
火曜日 日中は学部の授業のTA。解剖学実習は質問対応や学生の指導等、研究での知識や経験が活かされる。夕方からは、前に作製しておいた標本の染色作業を始める。
水曜日 前日の染色作業の続き。夕方からは先生とデータの解析や、今後の実験計画についての打ち合わせ。
木曜日 大学院の授業で学外の先生に新しい実験手技を教わる。夕方からは前日に染色した標本の観察。
金曜日 文献に目を通したり、論文作成や学会のスライド作成などのデスクワークが中心。
土曜日 大学院の授業で、論文抄読や標本作製の練習等。
日曜日 休養日。ラットの飼育期間には大学に来て世話をする場合も。
Q. 大学の各種奨学金・研究発表奨励金制度は利用していますか?

研究発表奨励金を頂いて年に1、2回学会発表をしています。地方での発表は交通費・宿泊費で数万円かかってしまいますが、これらを補助していただけるのでとてもありがたいです。


(経歴)
2017年3月 東洋大学 ライフデザイン学部 健康スポーツ学科 卒業
2017年4月 東洋大学大学院 福祉社会デザイン研究科 ヒューマンデザイン専攻(健康デザイン学コース) 入学
※福祉社会デザイン研究科は2018年4月 ライフデザイン学研究科へ改組されました

掲載されている内容は2018年10月現在のものです。