現場にいて、利用者さんのケアに必死だった頃は見えなかった、研究の視点を持つことを意識するようになりました

TOYO PERSON
Q. 進学しようと思った動機・経緯は?

大学を卒業後、重度障がい者の入所施設に介護職員として勤務しました。学部で学んだことを活かしてとても楽しく働けていたのですが、入職時感じていた、理想と現実のギャップを感じなくなってきている自分に気がつき、もう少し勉強したいと思いました。仕事をしながら働いています。

Q. 大学・大学院で学んでみて気づいたこと・発見したことは?

私の中で、大学院での学びは学部の延長線というイメージが強かったのですが、実際に進学してみると、自分自身が「何を」「どうして」「何のために」研究するのかが本当に重要で、誰かに教わる学びだけではないことを強く感じました。

Q.なぜこの大学・大学院を選んだのですか?

学部の4年間で学んだことをより深めたいと思っていたことや、信頼できる教授陣がいること、
他の院生も、多様な現場の第一線で働いている人が多いことが決め手でした。

Q. 大学・大学院での学びを通して得たものは?

現場にいて、利用者さんのケアに必死だった頃は見えなかった、研究の視点を持つことを意識するようになりました。(まだなりきれていない部分もありますが笑)直接支援者の立場だけでなく、家族や利用者を取り巻く他の援助職の視点も、生の声で聞ける機会が増え、人との繋がりができたことも大学院で得たことだと思います。

Q.現在の研究テーマについて教えてください。

〈研究テーマ〉
重症心身障害児者施設で働く重症心身障害児者施設職員と利用者の関係性に関する一考察
―職員へのインタビュー調査から―

授業の内容

  • テーマ設定の方法
  • 調査、分析方法の検討 など

テーマ設定から研究方法まで広く指導してもらっています。主指導教員だけでなく、研究科の教授陣が意見を下さるのがありがたいです。

Q. おすすめの科目は?
高齢者・障害者支援学特論ⅩB 現場の事例を用いて、実践で支援者が陥りがちな事例を元に
高齢者・障害者支援学特論ⅣA SPSSを使った統計分析を基礎から学べます。
Q. 卒業後の展望は?

今は直接支援の現場を離れ、採用と研修を担当していますので、福祉の仕事の魅力をもっと広く、説得力をもって発信していきたいです。将来的には第一線の現場に戻って、障害があっても無くても地域の一員として暮らしていくことを支援できるようになりたいと思っています。

Q. 1週間のスケジュールは?
月曜日 仕事
火曜日 1日学校(1限~7限)
水曜日 午前 仕事 ・ 午後 学校
木曜日 仕事
金曜日 仕事
土曜日 お休み(不定期に学校で研究指導)
日曜日 お休み(不定期に学校で研究指導)

(修士1年)

Q. 働きながら大学院進学を目指す人へのアドバイスをお願いします。

働きながらの進学は身体的・精神的に大変なことも多いですが、研究と実践を近くに感じながら日々を過ごせることはすごく幸せなことです。ただし、職場の理解は絶対に必要です。自分の目指したいものをきちんと伝えて、周囲の協力を得ることが仕事と学校の両立には一番大切であると感じています。

Q. 東洋大学大学院を目指そうとする受験生にむけて一言メッセージをお願いします。

大学院は自分が深めたいと思っていることを学べるだけでなく、同じ業界なのに知らなかった世界を見てきた人々と出会うこともできます。貴重な出会いの機会が増えることも大学院の大きな魅力ですので、今自分のいる環境に疑問を感じたり、誰かと共有したい考えがあるのなら、思い切って進学することも選択肢の一つですよ!

(経歴)
2014年3月 東洋大学 ライフデザイン学部 生活支援学科 生活支援学専攻 卒業
2014年4月 社会福祉法人三篠会 入職
2017年4月 東洋大学大学院 福祉社会デザイン研究科 入学
※福祉社会デザイン研究科は2018年4月 ライフデザイン学研究科へ改組されました

掲載されている内容は2018年10月現在のものです。