学部長メッセージ
複雑な社会の真の問題点を見極め、
解決を導く法的思考力を鍛え抜く
法学部というと、法律の条文を暗記する勉強を思い浮かべる人がいるかもしれません。このように考える人の中には、生成AIの発展により、法学部での学びが役に立たなくなるのではないかと心配している方もいるでしょう。しかし、その心配は無用です。
たとえば、完全自動運転車が事故を起こした場合を考えてみましょう。現行の法律にはそのような事態への直接的な対処法は書かれていません。そこで、現行の法律を解釈し適用することによって、社会が納得のできる解決を導くことが求められます。これが法学部での学びです。つまり、法学部での学びは、社会の中で生じる争いに向き合い、真の問題点を見極め、説得力ある解決策を示す力を鍛えることにあります。この力を「法的思考力」と呼んでおきましょう。
この法的思考力を備えた法学部出身者は、法律専門職にとどまらず、社会のさまざまな領域で活躍しています。社会は多様な利害や価値が交錯する場であり、こうした法的思考力を持つ人材が広く求められているからです。
それでは、法的思考力を育むためには何が必要なのでしょうか。一般に、大学での成長には、新しい環境に身を置き、多様な人々と出会うこと、そして対話を通じて考えを深めていくことが重要であるといわれています。東洋大学は14学部を擁する総合大学であり、さまざまな分野の学生や教員と出会うことのできる刺激に満ちた環境にあります。また、法学部では、少人数の演習などを通じて、教員や学生同士との対話の中で考えを深めていく環境を整えています。大学を選ぶ際には、教育内容だけでなく、どのような教員のもとで学ぶことができるのかといった学習環境にも、ぜひ目を向けてみてください。
法学部で培われる法的思考力は、皆さんの将来の可能性を大きく広げてくれるはずです。東洋大学法学部で、皆さんとともに学び、ともに考えながら成長していける日を心より楽しみにしています。
PROFILE プロフィール
所属:
法学部 企業法学科 教授/法学修士
専門分野:民法、消費者法