Academics & Global キャリア教育の展開

本学では、「グローバル人財の育成」に向けた3つの柱のひとつであるキャリア教育について、一層の充実を図るとともに、「社会でのよりよい生き方を考える」という観点から、大学での学びを通じて学生がキャリアパスを意識できるキャリア教育プログラムのモデルを目指しています。

東洋大学のキャリア教育で育成する力

キャリア教育を通じて学生が身につける態度、知識、能力等をキャリアリテラシー及びキャリアコンピテンシーの2つに分類し、また、これらの項目を全学的教育目標である「東洋大学スタンダード2021」と対応させることで、本学の卒業生に共通して求められる社会的・職業的な資質・能力をすべての学生が獲得できるように、キャリア教育プログラムを構築しています。

東洋大学スタンダード2021 キャリアリテラシー※1 キャリアコンピテンシー※2
①「諸学の基礎は哲学にあり」の精神に基づき、生涯にわたり本質に迫って深く考え抜く力
  • 生き方、人生に対する思考
  • 自律的に学習し、人生を豊かにする力
  • ものごとを熟考し、行動に移す力
②「独立自活」の精神に基づき、社会的に自立した人間として、主体的に判断し、行動できる力
  • 良い生活習慣、マナー
  • 自分自身を管理する力
  • 規律性・倫理観を踏まえて行動する力
  • 主体的に行動する力
③「知徳兼全」の精神に基づき、人間としての価値の実現を目指し、地球環境と人類社会に貢献できる人間力
  • 市民として社会に貢献する意識
    (シチズンシップ)
  • 大きな展望を持って判断、行動する力
④変わりゆく社会のなかで、自ら問いを立て諸課題を解決できる創造力とイノベーション力
  • 社会に対する関心と理解
  • 洲量的なスキル
  • 基本的なビジネススキル
  • ITを活用するスキル
  • 論理的な思考
  • 課題を発見し、問題を解決する力
  • 創造定な方法を生み出す力
    (既存の考えにとらわれない、新たな方法を生み出す力)
⑤グルーバル社会において、多様な伝統と文化を尊重し、対話や議論を通じて他者と協働していく力
  • 言語能力
    (読む、書く、聞く、話す力)
  • 異文化の受容と理解
  • 意見を主張し、合意を形成する力
  • リーダーシップ、フォロワーシップを発揮して協働する力
  • 他者と良い関係を構築する力

※1:キャリアリテラシー:自分のキャリア(生き方や仕事)に関して適切な判断や意思決定をするための知識、スキル、支援を持ち、活用する力 ※2:キャリアコンピテンシー:どのような状況にあってもそれと向き合い、最大限の成果を出せるように自分をモチベートし、キャリアを切り拓いていける力

キャリア教育プログラムの展開

2016年のカリキュラム改訂では、基盤教育に新たな枠組みとして「キャリア・市民形成」区分を設け、キャリア教育科目を設置しましたが、2021年のカリキュラム改訂では、それらの科目の位置付けや相互の関連性について検討を行い、科目等の配置を見直しました。キャリア教育プログラムの構築にあたっては、2019年に全学カリキュラム委員会キャリア教育ガイドラインを策定し、「東洋大学スタンダード2021」に基づく質保証、体系的かつ順次的なキャリア教育プログラム、総合大学の強みを生かす汎用的および文理横断的な職能基盤の開発、実効性のある、社会と向き合うキャリア教育の展開を目指しています。

キャリア教育ガイドライン(PDF文書:867KB)

キャリアリテラシー及びキャリアコンピテンシーの発達イメージ

1年次 2年次 3年次 4年次
発達イメージ 自分自身の基礎を作る 自分が生きる
社会を知る
自分自身を知る 自分を社会で
どう活かすか考える
  • 学術的、社会的な汎用技能、行動規範の基本を修得する。
  • 興味を広げて、就業に対する自分のイメージを見直す。
  • 職業・ライフキャリアの両面から、4年間でできること、すべきことを考える。
  • メディアの視聴や様々な活動への参加を通し、自分が生きる社会の状況を学ぶ。
  • 働く人を取り巻く環境や課題、取り組みについて理解する。
  • 自分の興味、長所や得意なこと、短所や苦手なこと、それらがどのように育まれてきたかについて語れるようになる。
  • 自分が興味を持つ業界、業種、企業について、その内容、その就業に至る過程(就職活動、大学院進学、留学等)、そこでの働き方について詳しく知る。また、その仕事を体験する。
  • 自分の進路を決める(働く場所や仕事の内容、進学・留学を目指す機関等)。
  • 決定した進路に必要な知識や能力の獲得を目指す。
  • 職業キャリアだけでなく、どのように生きていきたいかというライフキャリア(家庭、地域、生涯学習など)の視点からも、自分のこれからを考える。
活動キーワード
  • アカデミックスキル、社会的マナー、適正な生活習慣(食事、睡眠、健康、学習)
  • ボランティア活動、就業体験、短期留学
  • 学修計画(4年間の過ごし方)
  • 政治、経済、情報技術、環境
  • キャリアデザイン、キャリアディベロップメント、ワークライフバランス
  • インターンシップ、ボランティア活動、留学
  • 自分のブランディング(興味、特徴長所等を整理し、語れる)
  • 業界、業種、企業の情報収集
  • 就業イメージ(働くことに対する具体的なイメージを持ち、意義を認識する)
  • インターンシップ、ボランティア活動、留学
  • 就職活動、大学院受験
  • 社会人への準備(幅広い知識、問題意識、社会人らしい振る舞い等)
  • ライフキャリアデザイン(仕事以外の活動―家庭、地域、生涯学習など)