社会心理学専攻

GRADUATE SCHOOL OF sociology 社会学研究科 社会心理学専攻 白山キャンパス

About

人と人、人と社会・文化の関連性を
総合的な視点から掘り下げる

博士前期課程では、社会心理学のさまざまな知見に基づき、人間行動を深く理解するための基礎能力を養成します。そして、博士後期課程においては、現代のさまざまな問題を解決できる優れた人材を育成すべく、倫理性や社会関連性を重視した多様な研究法と国際性が身に着く研究・教育を推進。また、院生・教員全員参加の「社会心理学総合研究」には学外の研究者を招いている他、国内外での学会発表なども積極的に奨励しています。

社会心理学専攻の3つの特徴

01 多角的な視野を身につけ、社会心理学に取り組む

多角的な視野を身につけ、社会心理学に取り組む

人の行動や考えを、その人の個性と状況、対人コミュニケーションと人間関係、個と集団との関係性、多文化の文脈から、総合的に捉える能力を養います。

02 収集したデータを解析し因果関係や相関関係を特定

収集したデータを解析し因果関係や相関関係を特定

社会心理学の諸事象を注意深く観察し、よく計画された実験や調査で収集したデータを解析。因果関係や相関関係を特定する力を涵養します。

03 実践的なスキルを高めて社会への還元を目指す

実践的なスキルを高めて社会への還元を目指す

応用心理学に関する学問的知識と実践的なスキルを高め、知的な発信力・理解力や実社会での実践力・適応力を身につけます。

# こんなことも社会心理学専攻の学び

人の行動や考えは、他者や社会・文化・時代の影響を受けてさまざまに変容します。社会心理学専攻では、毎週「総合研究」という博士前期課程と博士後期課程共通の授業時間を設け、上級生と下級生、日本人学生と留学生、社会人院生を含むさまざまな年代の院生とのヒューマンインタラクションの中で、各自の研究テーマを追究します。そして、他者や社会・文化に影響を与えるような人材を育成します。

# こんなことも社会心理学専攻の学び

教員一覧

  • M:博士前期課程・修士課程の研究指導担当教員
  • D:博士後期課程の研究指導担当教員

主な研究テーマ

博士論文は東洋大学学術情報リポジトリより閲覧可能です。
博士前期課程(2022年度修士論文テーマ)
  • 異質な信念の許容に影響を及ぼす要因の検討
  • 異質な他者に対する感情と所属感・防衛性との関連
  • 暗黙理論がモチベーションに与える影響―学習場面における教師と学生の相互解釈に着目して―
  • 公正世界信念とステレオタイプが、いじめ被害者の相談意欲と援助抑制に与える影響
  • 若年者の早期離職予防策の探索的研究ー若年者の早期離職事由における若者と企業での認識の相違ー
  • SNSを介した攻撃行動についての検討―ファンダムへの帰属意識と同調圧力に着目してー
  • 創造性についてのフィードバックが創造的自己効力感及び創造的パフォーマンスに及ぼす影響
博士前期課程(2021年度修士論文テーマ)
  • 他者のストレスを適切に推定するには? ストレス・マインドセットが他者のストレイン評価に与える影響過程と調整要因の検討
  • 中国人労働者の睡眠習慣と睡眠環境の調整 -入眠感を阻害する要因の検討-
  • 非人間化に関わる社会心理学的要因の検討
  • 冗談の対人機能に関する研究 ──中断されたコミュニケーションにおける冗談の効果──
  • 中国人留学生の異文化間対人ストレスコーピングが異文化適応に及ぼす影響について検討
  • 暗黙のシャイネス観が友人関係の構築に与える影響
  • 身体不満足感がエコー錯視に及ぼす影響:ハイヒールに関する靴錯視
  • 養育スタイルと対人ストレスコーピングに関する研究
  • 大学生の自己開示の変化とコミュニケーション機会の低下との関連
  • 知覚的流暢性が認知的負荷を通してストレスに与える影響 ―進化心理学的観点からの分析―

    博士前期課程(2020年度修士論文テーマ)
    • 住民間における地域関係と防犯意識との関連-Social Capitalの効果と犯罪抑止へのメカニズムついて-
    • ファン・アイデンティティがファンの感情的変化に及ぼす影響の検討-SNSにおける批判場面を用いて-
    • 犯罪加害者への受容阻害に関する心理的要因による検討
    • 大学生における悪徳商法や詐欺に対する脆弱性と不安感情の関連について
    • 職業性ストレス、対処行動と職務満足度に関する研究ー中国の看護師に焦点を当ててー
    博士前期課程(2019年度修士論文テーマ)
    • 大学生における友人関係と罪悪感
    • 従業員の価値観が職場への評価に与える影響-労働価値観と研修場面での非言語行動を用いた検討-
    • 日常的攻撃行動尺度の検討ーBig Five、怒り表出傾向、文化的自己観との関連からー
    • 対人葛藤後の関係変化における関連要因
    • 日本語学校における中国人留学生の抑うつとメンタルヘルスにソーシャルサポートが及ぼす影響-パネル調査による検討-

    博士後期課程
    • 感情表出に文化的価値観が及ぼす影響-日韓比較研究
    • ジェンダー平等実現の阻害要因の検討 − 性差観とバックラッシュ効果に着目して −
    • 死因の推定手続き場面に対する自他殺の判断に関わる心理学研究 ―自殺に対する人の素朴な判断と故人情報の関連に着目した検討―
    • Sexual ObjectificationがStranger Harassmentの加害可能性と被害時の対処行動に及ぼす影響 〜外見的魅力と性的魅力に基づく対象化とSexual Harassmentの形態の違い〜
    • アルコール依存症における飲酒欲求と再飲酒の考察
    • 空想傾性の発生メカニズムと肯定的機能に関する心理学的研究
    • 在日中国人留学生の睡眠の改善に関する健康心理学的研究
    • 犯罪発生地点に対するリスク評価変化に関する研究―環境におけるリスク評価が犯罪不安に及ぼす影響に着目して―
    • 超自然的存在に対する信念が心のゆとりに与える効果 ―妖怪の社会的機能を含む媒介変数の検討―
    • 自律神経系による反社会的行動時の感情の検出について
    • 異なる生存関連性が認知的負荷に与える影響―進化心理学的観点からの分析―
    • マネジメントにおいて部下のストレスの推測はどのように行われるのか?
    • 評判流布に関する当事者・他者の心理メカニズムの検討
    • 感動の効果とその応用

    教育の目的・3つのポリシー

    教育研究上の目的

    【博士前期課程】

    1. どのような人材を養成し、どのような人材を世に送り出すか

    社会心理学の多様な知見に基づいて、さまざまな社会状況における人間の認知や行動の特性を深く理解し、よりよい人間社会の構築に貢献できる人材を養成することを目的とする。

    2. 学生にどのような能力を習得させるのか等の教育研究上の目的

    社会心理学の実証的研究方法を実践的に学び、高い倫理観のもとに人間社会の諸問題を客観的に探究し、研究成果を公表できる能力を習得させることを目的とする。

    【博士後期課程】

    1. どのような人材を養成し、どのような人材を世に送り出すか

    社会心理学の高度な専門的知識と研究実践力をもとに、国際社会に目を向けたリーダーシップを備え、研究や教育の場で活躍できる人材を養成することを目的とする。

    2. 学生にどのような能力を習得させるのか等の教育研究上の目的

    現代の人間社会で生じるさまざまな問題に関心を向け、その理解と解決のために社会心理学の成果を活用し、かつ高い倫理観と国際的な視野のもとに独自の研究を遂行できる能力を習得させることを目的とする。 

    ディプロマ・ポリシー

    【博士前期課程】

    以下の資質や能力を身につけたうえで、所定の年限・単位数等を満たし、修士学位論文の審査及び最終試験に合格した者に対して、修士の学位を授与する。

    1. 国内・海外を問わず公表された、多様な社会心理学の研究成果を理解し応用できるための基本的な知識を身につけている。
    2. 社会心理学のさまざまな実証的研究方法を理解し、問題に応じた研究方法を立案・計画して実践する能力を身につけている。
    3. 研究倫理の重要性を深く理解し、高い倫理観のもとに人間社会を対象とした実証研究を行うことのできる技能を身につけている。

    【博士後期課程】

    以下の資質や能力を身につけたうえで、所定の年限を満たし、博士学位論文の審査及び最終試験に合格した者に対して、博士の学位を授与する。

    1. 国内・海外を問わず公表された、社会心理学の研究成果とその社会的意義について批判的に考察し、さまざまな視点から議論することのできる能力を身につけている。
    2. 現代の人間社会における諸問題について、社会心理学的観点から考察し、実証的研究へと展開することのできる洞察力を身につけている。
    3. 研究倫理の重要性を深く理解し、自ら高い倫理観をもって社会心理学の実証研究を行えるとともに、指導的立場から他者に伝えることのできる能力を身につけている。
    カリキュラム・ポリシー

    【博士前期課程】

    1. 教育課程の編成/教育内容・方法

    ディプロマ・ポリシーの達成のために、「授業科目(コースワーク)」と「研究指導(リサーチワーク)」を適切に組み合わせた教育課程を体系的に編成している。授業科目では、社会心理学研究の前提となる基礎知識を学ぶ「基礎社会心理学」を1年次の春学期に開講する。また、社会心理学のさまざまな実証的研究方法を学ぶための「社会心理学研究法」を複数開講し、そのいくつかは「専門社会調査士」の資格認定科目に位置づける。社会心理学の研究成果を幅広く学べるように、さまざまな領域を対象とする「社会心理学特論」と「社会心理学演習」を開講し、選択的に学べるようにする。教員と学生の全員参加により総合的視点から研究内容を検討する「社会心理学総合研究」や、国際化対応のための「外国語表現法」も設置する。研究指導では、さまざまな領域を専門とする教員が、学生の研究テーマに応じて研究計画の段階からきめ細かく指導にあたり、研究の実施、学会等での発表、修士論文も含めた論文の執筆を指導する。

    2. 成績の評価

    成績については、客観性及び厳格性を確保しつつ、以下の要素・方法により評価する。

    1. 授業科目については、あらかじめ示す成績評価基準に沿って、各授業科目のシラバスに記載されている方法により、授業担当教員が評価する。
    2. 研究指導については、研究過程における達成度を、あらかじめ示す研究指導計画をもとに、論文報告会等を通じて、研究指導教員および本専攻所属教員により組織的に評価する。
    3. 学位請求論文については、あらかじめ示す論文審査基準、審査体制に基づき、評価を行う。

    【博士後期課程】

    1. 教育課程の編成/教育内容・方法

    ディプロマ・ポリシーの達成のために、「授業科目(コースワーク)」と「研究指導(リサーチワーク)」を適切に組み合わせた教育課程を体系的に編成する。授業科目では、さまざまな研究領域を対象とする「社会心理学特殊研究」で、専門分野を深く学べるようにする。教員と学生の全員参加により総合的視点から研究内容を検討する「社会心理学総合研究」も開講する。研究指導では、さまざまな領域を専門とする教員が、学生の研究テーマに応じて研究計画の段階からきめ細かく指導にあたり、研究の実施、学会等での発表、博士論文も含めた論文の執筆を指導する。

    2. 成績の評価

    成績については、客観性及び厳格性を確保しつつ、以下の要素・方法により評価する。

    1. 授業科目については、あらかじめ示す成績評価基準に沿って、各授業科目のシラバスに記載されている方法により、授業担当教員が評価する。
    2. 研究指導については、研究過程における達成度を、あらかじめ示す研究指導計画をもとに、論文報告会等を通じて、研究指導教員および本専攻所属教員により組織的に評価する。
    3. 学位請求論文については、あらかじめ示す論文審査基準、審査体制に基づき、評価を行う。
    アドミッション・ポリシー

    【博士前期課程】

    入学希望者の特性に応じた適切な方法で多様な入学者選抜試験を実施し、筆記試験、面接、書類選考等を通じて、以下の資質や能力を示した者を受け入れる。

    1. 社会心理学が、個人と社会に関するどのような現象を研究対象としているのかについての知識のある者。
    2. 直観や常識だけに頼らずに、客観的かつ論理的にものごとを考えることのできる能力のある者。
    3. 社会心理学のさまざまな研究成果を学び、それに基づいて自らの研究テーマを深く探究しようとする意欲のある者。

    【博士後期課程】

    入学希望者の特性に応じた適切な方法で多様な入学者選抜試験を実施し、筆記試験、面接、書類選考等を通じて、以下の資質や能力を示した者を受け入れる。

    1. 社会心理学のさまざまな研究成果や、さまざまな実証的研究方法についての知識のある者。
    2. 国際的な視野に立って、自らの研究テーマを設定し、実証的研究を進め、成果を公表できる能力のある者。
    3. 社会心理学に関する高度な専門知識と研究遂行力を身につけ、研究や教育を通して社会に貢献しようとする意欲のある者。