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法学研究科 先輩からのメッセージ(西元 加那さん)

終末期医療において、法と医療との架け橋となるような研究を。

公法学専攻 博士後期課程1年 西元 加那さん 

写真:西元 加那さん

掲載されている内容は2014年7月現在のものです。

Q. 他大学院から本大学院へ進まれたそうですが?

学部時代と博士前期課程は、他の大学・大学院で学びました。学部時代に所属していた刑法のゼミで、刑法に対しての興味が深まり、大学院へ進学。博士前期課程で刑法を専修する中で、研究テーマが終末期医療に絞られてきました。そこで、その専門家でもあり、意欲的に活動なさっている武藤先生のもとで研究したいと思い、博士後期課程は本研究科へ進むことを決意したのです。

私は興味のあることを調べていくうちに、さらに知りたくなってしまいます。どんどん追求してきた結果が、博士後期課程への進学ということでしょうか。興味のあることに対して、のめり込むタイプなのかもしれませんね。

Q. 現在の研究テーマについて教えてください。

終末期医療と刑法について研究しています。医療技術の著しい進歩の中、かなりの程度で延命治療が可能となり、その結果、「延命治療を希望しない」という患者側からの要求も存在するようになりました。しかし、わが国では、延命治療の中止や差し控えに関する法的規定がなく、さまざまな問題が生じています。いわゆる安楽死という問題です。将来的に、安楽死の立法化は避けられないでしょう。しかし、安楽死を適法な行為とするためには、どのような問題が存在するのか、多種多様な事情を考慮しなければなりません。立法化にあたり、その問題点を予見することは、研究者の使命です。長い歴史を持つわが国の刑法典と、医療技術が進歩した現在の実務的事情との均衡化を図るうえで、少しでも法と医療との対話の架け橋となるような研究をしていきたいと思っています。

Q. その研究分野の魅力は?

医療技術が発展して平均寿命が延び、高齢化社会が進む今日では、いわゆる「人工的に生かされる」状態が存在することは、もはや身近な問題です。その中で「自分らしく死にたい」あるいは「自分らしく生きたい」という主張はどう扱われるべきか。「生きる」ことは義務なのか、「死ぬ」ことは権利なのか。

現在、まさに大きな変化が生じようとしているこの分野に、法律はどのように関与し、どのような態度を取るべきなのか。そういった観点から法学を研究することは、非常に魅力的であり、有意義なことだと考えています。

Q. 現在、取り組んでいることは?

立法化が遂行、もしくは提言されている諸外国との比較検討のため、諸外国の事情を調べています。今、ドイツの文献をドイツ語で読んでいますが、さらにオランダ語の文献を読む必要にも駆られています。

また、大学院紀要などへの掲載を目指して、計画的に論文執筆に取り組みたいと思っています。最終的には、それらをもとに博士論文の提出を目標としています。

Q. 将来の目標は?

博士後期課程を修了した際には、研究職に就きたいと考えています。研究というのは、すればするほど奥が深く、ゴールのないものです。できれば、生涯研究に携わっていきたいと思っています。