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教員からのメッセージ(国際観光学専攻 佐々木 茂教授)

日常を科学し、自分の言葉で世界に発信する思索の場

 

(掲載されている内容は2018年12月現在のものです)


Q.教員としてご自身が、研究者になった経緯をご紹介ください。

私が研究者を目指したのは、学部を卒業後、商社で大手製造業者を顧客に、機械製品の受注生産の仕事に携わる中で、企業間のコンフリクトに関心を持つようになり、この問題を研究してみようと考えたのがきっかけです。それ以来、マーケティング・チャネルを専門として、博士論文は流通システム論-トータル流通システムの構築に関する研究となりました。

Q.教員としてご自身のご専門分野について、現在までにどんなテーマを研究されているのかご紹介ください。

現在までに研究で取り上げたのは、「マーケティング・チャネル・コンフリクト」、「流通システム」、「社会起業家」、「地域マーケティング」、「地域発国際戦略」です。

Q.研究者として、つらかったことや、嬉しかったこと?

研究者としてつらかったことといえば、就職面です。全く先の見通しのない中で、モチベーションを上げていくことは大変ではありましたが、幸い、指導教授から、山のように企業との共同研究の場を与えていただき、自身の研究と並行しているうち、あっという間に5年の月日が過ぎていました。

逆に、嬉しかったことは、博論にはなりましたが、学位論文の審査に合格したことです。教員になって、国際学会で報告する機会があると、名刺交換のたびに、学位のないことを指摘され、頑張らねばと自身を叱咤激励したものです。しかし、日本に戻ると、当時の社会科学の分野は現在のように学位の取得が前提とはなっていない時代でしたから、課程博士はほとんどいませんでした。周囲で博論に取り組む先輩後輩すらいない状況の中、博士後期課程に進学して10年目でようやく達成できました。同じタスクでこれだけ長時間かけたのは、初めての経験でした。

Q.大学院で学ぶことの魅力とは?

大学院で学ぶことの魅力は、ものごとを論理的に捉え、多面的な見方ができるようになることです。5年というかけがえのない自由な時間の中で、自身が納得のいくまで考え抜く力を身につけられることは、何物にも代えがたい環境です。

Q.大学院で学びを考えている受験生にメッセージを一言。

「身近なことに疑問を持ち、自分ならどう考えるかという思考のトレーニングから、論理的思考力を磨くことで、研究者でもビジネスでも新しい市場を切り拓こう」


プロフィール

氏名: 佐々木茂(ささきしげる

経歴: 現在、東洋大学大学院国際観光学研究科国際観光学専攻 教授

1991年高崎経済大学経済学部着任。専任講師、助教授を経て2001年より教授(-2017)

同大学院地域政策研究科及び経済経営研究科担当(2001-2016)

早稲田大学大学院会計研究科にて非常勤講師(2005-2013)

早稲田大学大学院商学研究科Executive Training Program (ETP) にて非常勤講師(2007-2013)

2017 東洋大学国際観光学部に移籍、観光交流論、地域マーケティング他担当

官公庁委員

・経産省四国経済産業局「四国中心市街地活性化研究会」座長、2004-06

・国土交通省関東地方整備局「北関東甲信山並景観まちづくり連携会議」座長,2006

・観光庁「観光産業イノベーション事業検討協議会委員」2010

・群馬県産業経済部「次世代産業振興戦略会議」委員、観光部会部会長、2011-2016

・群馬県企画部国際戦略課「国際戦略推進に係る有識者懇談会」座長、2011-

・群馬県「農政審議会」会長、2014-

・富岡市総合戦略会議「富岡製糸場整備活用部会」会長、2015-2016

専門: マーケティング、流通システム、まちづくり、地域発国際戦略

論文等:

・「総合地域開発戦略-場づくりこそまちづくりの基本」首相官邸ホームページ、SAISEIニュース第14号、2008年2月http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiikisaisei/saisei.html

・「地方自治体の総合的な国際戦略~地域の自立を促す戦略構築へ~」自治体国際化フォーラム270号(2012年4月)http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/pdf_270/04_sp.pdf

・[グローバル競争時代の自治体の国際戦略-地域の付加価値向上への貢献-」彩の国さいたま人づくり広域連合政策情報誌Think-ing,14(2013), http://www.hitozukuri.or.jp/jinzai/seisaku/81sien/01/14/002.pdf

・「地域ブランドと地域のマーケティング」『地域経営の課題解決』所収、同友館、2013

・「地域イノベーションの視点」高崎経済大学地域政策研究センター編、『イノベーションによる地域活性化』所収、日本経済評論社、2013

・「自治体による国際プロモーションの役割」市政、Vol.62,(20135)http://www.toshikaikan.or.jp/shisei/2013/pdf/201305/2013_05_special.pdf

・「環境問題をマーケティングの視点で捉える(7章)」、『環境政策の新展開』所収、勁草書房,2015

・「地域発の国際戦略(11章)」、『デフレーションの経済と歴史』所収、日本経済評論社,2015

・地域マーケティングの核心―地域ブランドの構築と支持される地域づくり、新版、同友館,2016

・「カンタベリー地震 (5)」「東北の観光の取り組み(9)」「危機変化モデル:コンビニ、産業財、ツーリズム産業(18)」『産業復興の経営学』所収、同友館、2017