留学・海外便り(ドイツ編:2014年度)


ドイツ1ドイツ2

ドイツに到着した当時の私は、正直に言うと苦手な英語を使う必要があるほどドイツ語能力に欠いていました。空港から電車に乗り、宿泊先のホテルにたどり着いたのが奇跡だと思えるくらいです。

 1週間のオリエンテーションはあっという間に終わり、その後1か月ドイツ語の集中コースに通いましたが、私は下から3番目のクラス。クラスメイトも授業中以外は英語を使うようなレベルで、このままではだめだと思いました。

 交換留学なので本来はきちんと大学に通うのが筋だと思います。けれども、私より半期前から留学していた他大学の日本人留学生の話を聞くと、その当時の私のレベルで大学の授業に出席しても得るものは少ないと思いました。

 そこで以前、交換留学生だった先輩に教えてもらったのが大学付属の語学学校です。そこでは6週間ごとに試験が行われて落ちるともう一度同じレベルを繰り返さなければならないため、しっかりと勉強できると勧められました。

 語学学校には私のような交換留学生は少なく、いずれはドイツの大学への入学を目指している人がたくさんいました。中国やタイ、シリア、サウジアラビアなど国籍は様々でしたが、ドイツ語を身に付けたいという思いはみな同じでした。

 そこでは月曜から金曜日の午前中、毎日授業があり、宿題もたくさん出ました。やはり最初はレベル1からでしたが、私はその中でもできないほうだったので人一倍勉強しました。授業で出てきた長文を全てノートに書き写して単語や文法を頭に叩き込み、参考書も繰り返し何度もやり直しました。

 留学して半年が経つ頃には辞書がなくても比較的長い文章を読めるようになり、授業中に進んで発言するなど、ドイツ語能力は格段に上がりました。私は口答試験の点数が良くなかったので、休憩時間や授業後もクラスメイトと積極的に話すことを心がけました。

 結果として、私はレベル1からレベル4まで順調に進み、最後の筆記試験には合格しましたが口答試験は不合格でした。授業中に練習したときは合格レベルだと言われましたが、本番ではうまく受け答えができなかったため、結果を聞かなくても落ちたとわかりました。

 とても悔しくてやるせない気持ちになりました。しかし、私が不合格だったことをクラスメイトのほとんどがおかしいと言ってくれ、レベル1と2、そして4の担当だった先生にもあなたはとても努力していたし、とても上達したと言われました。私にはそれで十分でした。

 現在、私は帰国して就職活動をしています。まだ進路が決まらないため、不安はあります。でも、それを留学のせいだとは思いません。ドイツ語だけではなく、ドイツで出会った人たちとの交流で多くのことを得ました。本当に縁に恵まれた留学だったと思っています。

2014年度

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ドイツ

 

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