About Toyo University 建学の理念

建学の精神

  • 「諸学の基礎は哲学にあり」
  • 「独立自活」
  • 「知徳兼全」

東洋大学の教育理念

東洋大学の心

【他者のために自己を磨く】
自分を磨くのは、人々のためにはたらくことができるようになるためであり、そのことを自覚して学業に励むのが東洋大学の心である。

【活動の中で奮闘する】
現実社会における活動の中にどこまでも前進してやまないのが、東洋大学の心である。

創立者 井上円了と東洋大学

東洋大学は、1887(明治20)年、哲学者・井上円了が創立した「私立哲学館」によってその歴史が始まりました。円了は幕末の1858(安政5)年、越後国長岡藩西組浦村(現在の新潟県長岡市浦)のお寺の長男として生まれ、1881(明治14)年、設立間もない東京大学文学部哲学科にただひとりの1年生として入学しました。勉学を通して「洋の東西を問わず、真理は哲学にあり」と確信します。当時のわが国は欧米文化至上主義の時代で、円了は西洋化に踊らされる日本を憂えていたと思われます。ここでいう哲学とは、「万物の原理を探り、その原理を定める学問」であり、それは観念的演繹的な哲学ではなく、事実と実証に基づく哲学であるという点が強調されました。円了は創立前に「哲学はあらゆる事物の原理を定める学問であります。政治、法律はもとより科学や芸術まで、その根底には哲学がなくてはなりません」と述べています。この考えから1887(明治20)年「私立哲学館」という哲学専修の私立学校を創立しました。これが現在の東洋大学の前身にあたります。

円了が教育で目指した哲学は、いわゆる「哲学者」の養成ではなく、思想や精神を錬磨する術(すべ)であり、他に応用する能力も身につけなければならないものであると説いています。哲学という言葉が初めて使われた明治時代から、哲学の欠如が問われている現在までの130年以上にわたり、東洋大学も激動の歴史を歩みながら、創立者井上円了の教育理念を継承してきました。哲学館創立以降に、円了は「余資なく、優暇なき者」のために「社会教育」と「開かれた大学」を目指して活動を開始しました。その一つに、学校開設の翌年から『哲学館講義録』を発行して、通学できない者にも勉学の機会を与えました。現在、この志は第2部・イブニングコース(夜)を充実させ、「独立自活」支援推薦入試(第2部・イブニングコース(夜)を第一志望とする受験生で、日中は白山キャンパス内の大学事務局などで働きながら、夜間に学ぶことを前提とした入試制度)に受け継がれています。

さらに、円了は30代から生涯続けることになる全国巡講を始めています。統計の残っている1906(明治39)年から1918(大正7)年までの13年間で、全国60市、2198町村において5291回の講演を行い、社会教育に力を入れました。明治の日本に新しい教育の扉を開こうとした円了の情熱がうかがえます。この心を引き継いで現在の東洋大学では「開かれた大学」を目指し、講師派遣事業や公開講座など、地域のみならず全国の人々に生涯学習の場を提供しています。

創立者 井上円了 (40代後半)
井上円了(40代後半) (画像拡大)

哲学館開設趣旨
哲学館開設ノ旨趣 (画像拡大)

井上円了を知る書籍

表紙 タイトル 内容
井上円了の教育理念 井上円了の
教育理念

東洋大学の創立者井上円了の教育理念と東洋大学の歴史をわかりやすく紹介します。

※246ページ/1987年 第1版発行 改訂:2021年 第24版発行

英訳版

チャレンジャー井上円了 チャレンジャー
井上円了
(2.2MB)

『井上円了の教育理念』を大幅に増補、改訂。東洋大学史、創立者井上円了の思想に触れ、東洋大学の原点を紹介します。

※256ページ/2021年 第1版発行

英訳版

井上円了の生涯 井上円了の生涯

井上円了の誕生から哲学や妖怪学の研究、世界視察旅行などを行ったことなどを分かりやすくまとめた一冊です。

※26ページ/2020年発行

英訳版