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KSST アカデミックフィールドワーク in Hawaii 研修報告

KSSTKEIHOKU Super Science Team)では、期間休業を活用して、ハワイ島でのフィールドワークを実施しています。ハワイ島は、特徴的な生態系にあふれているとともに、火山がつくりだす大地もまた他にはない特徴を成しています。そのようなハワイにおいてさまざまな発見をすることができました。

 

~事前学習~

この研修に向けて、生徒たちは事前学習を進めてきました。

ハワイの動植物や気候、文化などについて、グループごとにまとめてゼミ活動を行いました。さらに、現地でさまざまな情報を獲得するために観る目を育成する活動も行いました。また、渡航前には京北祭にて進捗報告を行いました。

 

1日目・いざ魅惑の島へ~

羽田空港にて出発式を行い、夜の便で日本を出発しました。

 

ホノルルでの乗り継ぎを経て、お昼前に無事にコナに到着。

すぐに現地のネイチャーガイドと合流し、研修を開始しました。

途中、国立公園に立ち寄り、海岸沿いを歩きながらハワイの固有種植物の観察や伝統的な茅葺屋根の住居を見学し、ハワイの人々の循環型の生活について学びました。海岸ではウミガメを見ることができました。

 

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その後、昼食を摂りました。
さらに移動をしてマウナケアパークにて自由散策,コナ市内ではカメハメハ大王の像やハワイと日本人の関わりについて学びました。
移動の途中、バスの中から見える地形や溶岩、植物などに生徒たちも興味津々といった様子で、メモをとる姿がありました。

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夕食後はガイド、生徒、教員でブリーフィングです。
1日の活動をまとめる最も重要な時間です。しっかりと取り組んでいきます。

 

~2日目・火山の日~
体調を整えるため、朝早くからホテル周辺の散策を行いました。朝日に照らされる雄大なマウナケアを見ることができました。

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夜に聞こえていた鳥のような鳴き声の正体が『カエル』と教えていただき、驚いたと同時に「(姿が)見たい」と探す生徒もいたようです。

午前中はハワイ火山国立公園のトレッキングを行い、島の形成やハワイ島の火山の特徴など、実際の火口などを見ながら学んでいきました。キラウエア火山で蒸気が上がっている様子や火口の様子を観察し,その周辺の植物も多く観察することができました。

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午後はキラウエア・イキの火口まで下り、過去の噴火の様子を間近で体感することができました。その後は、ラバーチューブと言われる溶岩によって形成されたトンネルや、実際に溶岩が海まで流れたことを確認できる場所に立ち寄りました。生徒たちは、日本では見られないような大自然に圧倒されつつ、自然の中でたくさんのことを感じているようでした。

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ホテルに戻った後は全員でブリーフィングを行いました。かなりハードな日程で疲れていたはずですが、生徒たちは熱心にガイドさんの解説のもと、それぞれが体験したことを共有し学びを深めている様子でした。

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~3日目・生物の日~
この日も体調を整えるため、朝早くからホテル周辺の散策を行いました。あいにく霧雨が降ってきましたが、サギなどの水鳥を見ることができました。

午前中はカウラナ・マニュにてバードウォッチングとネイチャートレイルを行い、植物やハワイ固有の野鳥観察を行いました。固有種を守るために多くの配慮がされた保護区で、ハワイミツスイのイイヴィやアパパネといった何種類もの野鳥を観察することができ、また、普段は飛ばない鳥のネネの飛行する姿が見られ生徒たちも満足そうでした。

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その後、ヒロ市街を散策してファーマーズマーケットなどにも立ち寄り、ハワイの農産物を知ることができました。

 
午後は、ボタニカルガーデンとアカカの滝で主に植物の観察を行いました。ボタニカルガーデンでは、ガイドさんの話を聞きながら、生徒から以前見た植物の名前などが出てくるようになりました。また、固有種と在来種の関わり、外来種について疑問に思う生徒もいたようです。

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日中の活動を終え,KTAというスーパーで夕食を買い、マウナケアパークを目指し移動。
夕食を食べたのち、標高2000mほどのマウナケアパーク付近にて星空観測を行い、天体について学びました。圧巻の星空で生徒たちはとても興奮していました。ガイドからの星座の説明や望遠鏡での木星や月の観察を通して、天体分野についても学ぶことができました。

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〜4日目・宇宙の日〜
4日目も朝早く起床し、朝の散策を行いました。

午前中は国立天文台ハワイ観測所すばる山麓施設の訪問を行いました。
所長の宮﨑先生と副所長の田村先生から、すばる望遠鏡や観測技術、キャリアについてのお話を伺いました。天文学そのものの研究だけでなく研修を支える機材の開発やそれに携わる多くの人の協力があって、現在の姿があることを知りました。
講義が終わった後の施設見学でも、たくさんの生徒が質問していました。生徒はとても集中して話を聞いており、フィールドノートには講演の内容がびっしりと書かれていました。
我々教員陣もとても興味深い学びになりました。
宮﨑先生や田村先生からは、ぜひ興味のある分野をしっかりと勉強して様々な場所で活躍できる人材になってほしいとのお言葉をいただきました。

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午後は,ハワイ大学の学食で食事を摂り,キャンパスツアーを行いました。その後は、レインボーフォールズに行き、ガジュマルの木を観察するなど生物についても知見を深めた1日となりました。

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夜は、ブリーフィングを行いました。
昨日観した生物分野や天体観測のことも含め、ガイドさんや教員から解説をしました。生徒たちから積極的に発言があり、とても良い雰囲気でした。ブリーフィングでは、それぞれのメモを活用して学びの共有を行いますが、どの生徒も工夫して活動記録をつくり上げているため、とても丁寧に振り返りを行うことができました。

 

〜5日目〜
帰国の日です。
ハワイ島のヒロ国際空港でも今後の事後学習に向けてのブリーフィングを行いました。
ホノルルを経由し、無事羽田空港に帰ってきました。
羽田空港での解散式では、リーダーの生徒から参加生徒に向けて「今後の事後研修もしっかりと頑張っていきましょう」という言葉がありました。

このあとも事後学習を続けていきます。
生徒たちがこの研修で得たものをさらに深めていけるよう、教員もサポートしていきます。

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