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学校長あいさつ

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学校法人東洋大学 
東洋大学京北中学高等学校長  星野 純一郎
Junichiro Hoshino

建学の精神「諸学の基礎は哲学にあり」に則って125年

東洋大学は1887年、哲学者・井上円了博士が創設した「私立哲学館」に、その歴史が始まります。そして1899年、その井上円了博士により京北尋常中学校が開校されました。

私たちは「物事の本質を深く考え、自ら判断し行動し、人を愛し人から愛され、社会に貢献できる有為な人材の育成」に努めています。常に哲学する心を持って授業に臨み、生徒一人ひとりを大切に育てることを教育目標に掲げています。

本校は「より良く生きる」ことをテーマとし、「本当の教養を身に付けた国際人の育成」を目的とし、全教職員が一丸となって教育活動に取り組んでいます。

引き続き「授業が一番」を掲げ、広く深く教養を身に付けることを目指す教育課程に基づき、「哲学教育」、「国際教育」、「キャリア教育」を三本の柱を堅持し、教育活動を展開しています。

 

東大は…やさしい!?

中学校では、3年生になると「未来の科学者育成プロジェクト」へ参加することができます。これは東洋大学の生命科学部・食環境科学部・文学部の教員や大学院生・大学生と、放課後に身近な疑問を研究テーマとして少人数のチームに分かれて、課題発見・実験実習・成果発表に至るまでを継続的に行っている研究活動です。その中の「天然酵母を使ったパン作り」をテーマにしたチームは、2024年3月26日に開催された日本農芸化学会でその成果を発表しています。

 

また高校では、KSST(京北スーパーサイエンスチーム)へ参加することができます。先述の学会発表はKSSTの生徒たちが行ったものです。他にもジェミニ天文台の見学や講義のある「アカデミックフィールドワークin Hawaii」や東京大学大学院理学系研究科教授の塩谷光彦研究室訪問も実施しています。

 
そんな研究室訪問へ参加した生徒の話です。その生徒は希硝酸と濃硝酸の性質の違いがどうしても分からず思い余って東大の塩谷先生へ直接メールをしました。塩谷先生はその生徒に対して、溶けるという現象には2つあること、そして薄い酸と酸化物ができる酸に分けて丁寧に返信してくださいました。返信を受け取ったその生徒は、さらに化学が面白くなりすぎてテンションが上がりっ放しであることや経済学部志望の友だちが理学部志望に変わったことなども返信したそうです。

 

 
世界を動かそう!!

本校ではこれ以外にも、英語を学び、異文化体験をし、国際的な視野を広げるための中学生を対象にした「アイルランドサマープログラム」や、オランダ最古のライデン大学や経済学のエラスムス大学、ベルギーにあるNATO日本政府代表部、EU日本政府代表部との哲学対話などを中心とした高校生対象の「オランダプログラム」も用意しています。

 
本校の建学の精神「諸学の基礎は哲学にあり」とは、単にカントやヘーゲルの哲学を学ぶということだけではなく、先述のの生徒のように常識や流行、先入観や偏見にとらわれず、物事を掘り下げて深く考えることが大事だということを意味します。

 

本校の教育目的である「本当の教養を身に付けた国際人(の育成)」とは、ハワイやオランダにおけるプログラムなどのように、世界に通用するものの見方ができるようになることを意味します。