出戸 紫音さん

経営学部マーケティング学科
神奈川県立元石川高等学校 出身
KDDI株式会社 就職

最先端の技術探究サークル活動
エンジン全開で挑む
入学時の不足感
スイッチ切り替え目標設定

東洋大学に入学するにあたり、せっかくならばと、大学の枠に収まらない学生生活を考えるようになりました。卒業後に社会へ出た状態を意識した逆算的な発想で動き出したともいえるかもしれません。何でも試しました。

就職活動イベントは1年生から参加し、働き方をシミュレーションしました。TOEICや中小企業診断士などの資格取得にも挑戦しました。
インターンシップにも1年生から取り組みました。早くから動き出せば大企業にも入ることができ、ステップアップできると職員の方に教えていただき、具体的な活動のイメージが湧きました。はじめは大手エンターテインメント企業に入り、その後も通信や最先端技術を持つスタートアップ企業に出向くなど、毎年インターンシップで技術と社会を学びました。

また、LinkedIn(ビジネス特化型SNS)でつながった人たちを通じて、東大のVR(仮想現実)サークルに入ることができました。VRは中学生のころからずっと興味があり、心が踊りました。
そのVRサークルには、VR、AR(拡張現実)、MR(複合現実)、SR(代替現実)など、XR(クロスリアリティ)について研究者やベンチャー企業などが毎週定例会を開催し、最先端の業界の情報共有をしています。新製品のテストや体験イベントのアテンドスタッフになったり、プレゼンスタッフとして実際に体験側に回ったりしていました。

つまづいたら「選択と集中」
どんな経験も次の土台になる

しかし、当初はあれもこれもと詰め込んだため、途中でブレーキがかかってしまいました。2年生になるとゼミ活動が本格化して作業量が激増。資格試験のラストスパートやインターンシップの波も重なって体調を崩してしまいました。夏ころには動悸や吐き気、めまいを覚え、立っているのもやっとの状態で、「このままではだめになる」と考え、立て直しを図りました。

2年生の後半から、VRサークルの活動とアルバイトの2つに絞り、残りをすべて辞めました。アルバイトは生活資金のために、またVRサークルは長年の興味関心事であり、東大の理系でハイレベルな刺激や知見、つながりが他とは代えがたいものであったため最後まで続けました。思い切ってゼミも辞め、3年次から入り直せるよう、次のゼミ探しを始めました。
長期インターンシップも辞めました。2年生のインターンシップ先はXR系のベンチャー企業で、理想に近い働きができましたし、やりたいことがようやく分かってきたところでした。でも、すべてが中途半端にならないよう区切りをつけました。
「もったいない」という経験は、必ず次の土台になります。資格試験の受験も辞めましたが、合格しなくてもそれまでに勉強した内容は知見となって積み上げられています。続けることへの執着より、それまでに得た経験値を自分の資産と前向きに捉え、スイッチを切り替えました。

好き&自分だけの判断軸を持って
希少性を売り出す

選択と集中の判断ポイントは「熱中できる楽しさ」です。最後まで続けたVRは趣味の領域でしたが、好きなことの拡張で「もっと面白く、もっとすごいことをしたい」と取り組むことで道が開けました。3年生の長期インターンシップでKDDIのXRコースに入ることができ、その流れで就職活動ができ、4年生の5月には採用が決まりました。好きだからこそ、あらゆる経験を強みに変えていけたと思います。

大学に入ったばかりのころは、どうやって動けばよいのか判断が難しいものです。好きで始めても辛くなったり辞めたくなったりするときは必ずでてきます。「本当にやりたいことなのか」。自分の意志を確かめ、決心したら迷わず切り替えて進んでください。
皆さんも、自身で学んだ知見や経験から自分なりの判断の軸を見つけて、自分の未来を自分の意志でつかみとってください。

My Memories

  • 1年生
    夏休み、英語クラスのメンバーで沖縄の離島へ
    大学入学後たったの数か月で打ち解けた男子メンバーで沖縄男旅に行きました!彼らは勉強熱心で結束力が強く、就職活動も皆で駆け抜けました。今でも全員仲良しです笑
  • 2年生
    サークルで次世代VR音楽ライブを開催@東大
    超巨大ホログラムスクリーンを使ったDJライブを東大駒場祭で実現。没入感の高い迫力の体験をつくりました。
  • 3年生
    「最新の装置でVRアートを体験」
    このVR装置で自分の身体が宙に浮く感覚や、泡になって水に溶けるような体験をし、感動と衝撃を受けました笑
  • 4年生
    しまなみ海道へ写真&自転車旅
    ロードバイクも趣味で、就職活動の自分へのご褒美に自転車の聖地しまなみ海道に行きました。美しい海に浮かぶ島々は最高の絶景でした!