INTERVIEW #05

好きなものを
裏方から支える仕事が
誇りに

その他製造業

株式会社トンボ鉛筆

管理本部・情報システム部

Shiori Nagano永野 栞さん

生命科学部 生命科学科

IT、簿記の知識で会社を支える
もともと文房具を集めるのが好きで、就職活動は文房具メーカーに絞って取り組みました。やはり人気があるのは新製品を生み出す企画や開発の部署だと思いますが、私はいまある状況に満足するタイプなので、お客様の不満を見つけて新製品を発想する仕事には不向きかなと思い、IT職を志望しました。
理系学部とはいえ、生命科学部出身ということで、プログラムに関する専門知識には乏しく、入社1年目はエラーの原因すらわからない状態でした。当社が使用しているプログラムが特殊で、Webで検索しても解決方法がわからず、研修用の教科書を頼りに正解を導き出していきました。こうした日々のなか心折れずに仕事と向き合えたのは、学生時代のゼミで、トライアンドエラーを繰り返しながら研究に取り組んだ経験があったからこそだと思います。
所属する管理本部・情報システム部は、基幹システムやパソコンの管理をはじめ、故障時のサポート、ネットワークの構築、システム導入、基幹システムのプログラム修正など、情報システムに関するあらゆる仕事を担っています。また、メーカーにとって大切なお客様からの受注情報を、社内のシステムに合わせたデータに置き換え、ロジスティクスセンターの納品情報や経営情報として提供していきます。またこれらは売上管理に欠かせない経理情報にもなります。
仕事を始めてから気づいたことですが、メーカーでは売上や原価の計算など簿記の知識が求められることが少なくありません。私は学生時代に簿記の資格取得には取り組んでいなかったため、「学生時代に学んでおけば良かった」と少し後悔しながら、改めて学び直しました。
 
全社のパソコンを管理し、
テレワーク可能な体制に
2020年に発生したコロナウイルス感染問題では、緊急事態宣言の発出にあわせて、急遽本社に所属する全社員がテレワークを実施することが決まりました。数日以内に実行できるよう、情報システム部が中心となり、体制を整えることが求められました。
それまではセキュリティの観点から、社外へのパソコンの持ち出しがほとんどの部署で制限されていたため、Wi-Fiを設定した上で、社外から社内システムを利用するための手順の説明なども行わなければなりません。本社だけでも約300台のパソコンがありますが、これらの作業やサポートを情報システム部の3名で担当することになり、テレワーク実施までの数日間と、開始以降しばらくの間は、とても慌ただしい状態が続きました。大変ではありましたが、「情報システム部のおかげで、すぐにテレワークができました」と感謝の言葉を聞くことができ、嬉しい経験になりました。
開発者の次に、
新製品と出逢える楽しみ
文房具好きな私が楽しみにしている仕事もあります。それは、会社の製品情報が収録されたマスターデータに、新製品を登録することです。誕生した新製品を一番早く知っているのは開発に関わった人とその部署ですが、次に知ることができるのは製品情報を登録する情報システム部であり、自社の新商品を知るのは楽しみでもあります。また、それにも増してメーカーの裏方として、文房具を愛するお客様の笑顔に関われる仕事に誇りを持っています。
就職活動をはじめる前に、親しい友人と「自分が好きなこと」「やりたいと思うこと」を語り合ったことが、とても思い出に残っています。人それぞれ様々な考え方があることを知り、自分の価値観を明確にできたことは、社会に出てからも大きな支えとなりました。どうか学生のみなさんも、自分と向き合う時間を大切にしてほしいと思います。
 

RELATIONSHIP仕事の相関図

仕事の相関図 仕事の相関図

One Day Schedule

  • 08:45 出勤、メールチェックと1日のスケジュール確認
  • 09:00 朝礼
  • 09:30 サーバの夜間バックアップ処理確認
  • 10:00 PCの設定や修理依頼
  • 11:40 昼食
  • 12:30 午後の業務
  • 13:30 打ち合わせ
  • 15:00 依頼されたシステムの修正
  • 17:30 退勤

学生時代の思い出

学生時代の思い出 写真 学生時代の思い出 写真
学園祭の実行委員として運営に携わったり、アルバイトをしたり、友達と旅行したりと、様々な経験をしました。好きなこと、やりたいこと、生活で大切にしたいことなどをゆっくり考えられたことが、就職活動の成功にも繋がりました。