Internationalization 国際化の推進

国際化の推進

東洋大学のウクライナ支援活動のあゆみ

東洋大学では、ロシアのウクライナ侵攻が勃発した2022年2月以降、早期よりウクライナの3大学と学術交流協定を締結するとともに、継続的な大学生・研究員等の受け入れや講演会の開催を行うなど、様々な支援活動に取り組んでおり、今後も継続していきます。

東洋大学の主な支援活動

2022年4月12日

ウクライナのタラス・シェフチェンコ・キーウ国立大学、ボリス・グリンチェンコ記念キーウ市立大学、国立航空大学と包括的学術交流協定ならびに学生交換協定を締結。教育活動のほか、渡日や日本での生活など、総合的な支援を目的としています。

2022年4月12日

セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使による特別講演会「ウクライナ コサックの民の歴史と文化」を開催。写真をふんだんに盛り込みなが らウクライナの歴史・文化等について日本との共通点を含めて紹介されました。

2022年5月9日

ウクライナからの受け入れ学生12名のうち先に来日が実現した3名が本学に登校し、法人・教学役職者、関係者と懇談会を開催。学生からは、「この機会を最大限に生かして勉学に励んでいきたいと思います」と意気込みが語られました。

2022年5月19日〜

東洋大学社会貢献センター主催で特別講演「ウクライナの人々や子どもたちは今」を全3回開催。

2022年7月4日

ウォロディミル・ゼレンスキーウクライナ大統領によるオンライン特別講演会を開催。ゼレンスキー大統領の希望により、在ウクライナ日本国大使館を通じて本学での開催を提案いただきました。講演では戦争と平和についてお話しされ、「ウクライナは平和のために戦っている。みなさん、平和を守ってください」と訴えかけました。講演会を聴講した本学の学生から「ウクライナと日本の発展を進めるにはどのような貢献が考えられるか」などの質問が投げかけられ、ゼレンスキー大統領から丁寧な回答をいただきました。

2022年11月11日

社会学部メディアコミュニケーション学科で、シンポジウム「ウクライナ戦争を考える」を開催。

2023年1月30日

ウクライナ国立航空大学の学長が来訪し、学生交換協定を更新しました。3月末にタラス・シェフチェンコ・キーウ国立大学およびボリス・グリンチェンコ記念キーウ市立大学とも学生交換協定を更新。

2023年2月21日

本学での留学期間を終えて、ウクライナへ帰国する受け入れ学生8名のFarewell ceremonyを開催しました。

今回の軍事侵攻によりウクライナ国内での学習機会が奪われていく中で、本学では「学生たちに学びの場を提供することで支援したい」という考えに至りました。ウクライナより受け入れた学生の皆さんは、本学の日本人学生や他国の留学生との授業・寮生活を通じて、学びや課題での体験を共有することができたと思います。一方、日本人学生たちは、ウクライナの歴史や文化、社会情勢を深く学び、また日本について見直すことができたと思います。ここで培われた友情や交流の経験は、学生たちにとって未来の平和づくりへの基礎になると信じています。

東洋大学学長 矢口悦子

「スーパーグローバル大学創成支援事業」SGUのこれから

東洋大学は2014年に採択された「スーパーグローバル大学創成支援事業」(SGU)に対応して、不断なく国際化を推進しています。2024年度以降は各部局が独自に国際化の目標(異文化理解教育、外国語教育、外国語による授業、海外研修等)を策定し、中長期計画に落とし込み、2025カリキュラムに反映させていきます。

2024年度以降の国際化について

多文化共生グローバル人材の育成

異文化理解能力を高めるために、異文化コンピテンシー(文化の違いを深層まで理解し、 感情的にならず、 適正な行動を起こす能力)を身につけた学生の育成を国際教育センターの目標として推進します。学生の異文化コンピテンシー獲得のために基盤教育科目「異文化理解概論」「留学のすすめ」を継続して開講し、人材育成を推進します。

異文化コミュニケーションの手段としての語学力強化

国際的な課題解決の舞台は、世界中の多様な言語により成り立っています。それに対応するためにも、先ず、各部局の特性や学生の志向に配慮しつつ、全学年に英語教育を実施できる体制を構築します。また、英語以外の語学能力の向上のための教育にも注力し、世界中の人々との協働に必要なコミュニケーションツールとしての語学力強化を図ります。

留学や海外研修等へのサポート

本学学生の海外留学等への派遣および外国人留学生の受入については従来通り推進する計画です。オンラインを活用した「国際学生ミーティング」、「模擬国連」や「ECZ(English Community Zone)」等のイベントの実施を通して、留学生(正規生・交換留学生)と日本人学生との交流機会を増やすとともに、各部局の教育においても、同様に交流機会を設定できるように協働します。

学生へのサポート

留学生(正規生)の受け入れにおいては日本語教育を強化することが肝要です。正課授業では、「9段階のレベル別日本語教育」を体系立てて開講しています。また、課外においても、正課授業と連動させて様々な日本語能力を向上させる「日本語STEP UP 講座」、上級者向けの「ビジネス日本語ポイント講座」等を開設しています。今後も留学生の日本語教育をさらに充実させるとともに、留学生の日本における就職活動を全学を挙げて支援していきます。

TGLプログラムの新たな展開

本学の学生が国際社会において活躍するための基礎力を育成するTGLプログラムについては、学生の自主的な学びのガイドとして役立ててもらいます。モチベーションを維持するために、英語以外の外国語基準の採用、海外渡航を必須としないこと、オンラインプログラムとの併用等の制度設計を再構築します。TGL(Toyo Global Leader)キャンプや国際共修等の実施を通して、SDGsをはじめとした国際的な課題の解決に貢献する学生、多文化共生グローバル人材の育成に取り組みます。

SGU事業の「必須評価項目」指標

SGU事業に対する国の財政支援は2023年度に終了しますが、2028年度までの5年間は文部科学省が求める「必須評価項目」指標の公表が義務づけられています。これら指標の統計については、ホームページ上での公開を続けていきます。

SGUを踏まえた今後の東洋大学

本学が進めてきた国際化にとって、「スーパーグローバル大学創成支援事業(SGU)」の取り組みは、その流れの通過点。
今後もその経験と成果を生かして、創立以来不断なく進めてきた本学の国際化を推進します。

国際教育センターが実施する事業等を通して各部局の国際化を「伴走者」として支える。全学的な見地からの国際教育センター/国際部の役割は、各部局の国際化の目標の策定にあたっての情報提供・情報交換等の協力、各部局の国際化の推進にあたり、外国語教育、日本語教育、海外研修、日本人学生と留学生との交流その他についての協力、多文化共生グローバル人材の育成、異文化コミュニケーションの手段としての語学力強化、留学や海外研修等へのサポート、留学生への日本語教育の推進、TGLプログラムの新たな展開。※2028年度までSGU事業の「必須評価項目」指標を公開 全学の国際化・部局(学部・学科・研究科・専攻・事務部)の国際化はともに異文化理解力の育成、全学的見地からの教育の国際化、全学的見地からの研究の国際化、大学の国際的ブランド力。部局(学部・学科・研究科・専攻・事務部)の国際化はこれまでの国際的な教育・研究・交流の経験と蓄積に基づく個性を発揮した独自の国際化の目標を策定し、これを推進する。