知恵の小石 04

大きな大学なのに
個人に合わせた
学びができる?

東洋大学・「総合知」教育を支える、
独自の仕掛け

話し手

矢口 悦子

東洋大学 学長

矢口 悦子

※所属・役職等は、2026年1月取材当時のものです。

多くの場合、大学生は専攻を決めてそれぞれ専門性を高めていきますよね。理工系の学部でロボットをつくる、とか、文学部でイギリス文学を研究する、とか。

でも実は、さまざまな分野の知見を持つことも、専門性を磨くのと同じくらい大切なんです。なぜなら、複雑な社会課題を解決するイノベーションは、異なる分野の知見を掛け合わせることで生みだされるから。

そして、多角的な視点を持って自分なりに考える力は、「総合知」がもたらすものです。東洋大学は、学生たちへ多面的に物事を見る訓練の場を提供し、この総合知を育んでもらうことこそが大学の使命だと捉えています。

とはいえ、学生が入学後すぐ、履修についてあれこれ考えている段階では、なかなか他分野の学びについて知る機会がありません。

そこで、学生の意見を取り入れながら学内で開発されたのが「総合知アプリ」。「音楽」や「宇宙」など、興味のある分野を入力するとそれに関連する授業をAIが提示してくれたり、複数の分野を掛け合わせてキャリアに活かしている卒業生の事例を紹介してくれたりするんです。なんだか面白そうでしょ?

今日持ち帰りたい学び

東洋大学は在学生数が3万人を超える総合大学。開講される授業の数も膨大です。
そのため、学生は授業を選ぶことが大変で、教職員も一人ひとりが質の高い学びをデザインできるようサポートすることが難しいという課題がありました。

そんな課題に対し、技術やAIで応援するのが「総合知アプリ」。これによって、学生は学部の垣根を越え、自身の興味関心や将来像に関連するさまざまな授業を見つけることが可能になりました。

このアプリの開発自体がまさに、教育分野の課題に対して理工分野の知見を活かした、総合知によるイノベーションの一例と言えるでしょう。

小石があった場所

自らの幸福は、自ら決める。
「知」の可能性を、あなたに。

後編
抗っています!
大学トップが語る
「教育への熱意」
矢口 悦子
東洋大学 学長
森本 あんり
東京女子大学 学長
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