財務ハイライト
経常経費の見直しや活性化、教育研究経費比率の向上などを通し、
学校法人東洋大学の継続的発展の基礎となる健全な財政に基づく予算編成を行っています。
2017(平成29)年度 賃借対照表レビュー Review
【資産の状況】
2017(平成29)年度末の資産総額は、2,326億1,400万円で前年度末に比べ62億7,400万円増加しました。固定資産は2,007億5,200万円となり、うち有形固定資産については、大学の川越キャンパスで新体育館を建設したこと、白山キャンパスでエレベータリニューアル工事や各キャンパスで既存校舎空調機の更新を行ったことのほか、教育・研究のための機器備品や図書の購入などの増加がありましたが、それを上回る各資産の減価償却により、合計で25億1,500万円減少し1,463億1,100万円となりました。特定資産は、大学の新学部設置準備のための引当特定資産として30億円を、減価償却引当特定資産として21億円を、建設準備引当特定資産として20億円をそれぞれ組み入れたことなどにより、合計で71億5,200万円増加し537億5,700万円となりました。その他の固定資産は、赤羽台キャンパスの教育システム開発や事務処理支援システム用ソフトウェアの追加開発などに伴い、6,400万円増加し6億8,400万円となりました。流動資産は現金預金が16億7,700万円増加したことなどにより15億7,200万円増加し318億6,200万円となりました。
【負債の状況】
負債総額は199億2,900万円で前年度末に比べ4億800万円増加しました。固定負債は退職給与引当金が2,600万円増加したことにより、87億5,900万円となりました。一方、流動負債は未払金が7億3,600万円増加したことにより17億4,100万円に、前受金が3億7,300万円減少したことにより84億9,100万円になったことなどにより、3億8,100万円増加し111億2,000万円となりました。
【基本金の状況】
基本金は44億7,100万円増加して2,469億5,100万円となりました。このうち、第1号基本金は川越キャンパスの新体育館建設工事に係る組み入れや、施設の改修、機器備品など施設設備充実による取得や除却などにより、合計で10億900万円増加し2,193億9,000万円となりました。第2号基本金は、大学において新学部設置準備のための引当特定資産として30億円を組み入れたことにより136億円となりました。第4号基本金は、4億6,100万円増加して24億9,400万円になりました。
【収支差額の状況】
資産総額2,326億1,400万円に対して、負債総額が199億2,900万円になったため、純資産は58億6,600万円増加し2,126億8,500万円となり、基本金が2,469億5,100万円であったため繰越収支差額はマイナス342億6,600万円となりました。なお、当年度末における減価償却累計額の合計は732億4,100万円、基本金の未組入額は6億7,200万円となりました。
2017(平成29)年度 事業活動収支計算書レビュー Review
【事業活動収入の状況】
当年度の事業活動収入の合計は430億6,900万円で、教育活動収支の主な収入項目としては、学生生徒等納付金が新学部新学科開設による入学定員の増加等に伴い前年度より13億3,000万円増加し346億4,100万円に、入学検定料などの手数料が志願者数の増加に伴い前年度より2億2,600万円増加し28億3,600万円に、施設設備以外の特別寄付金や一般寄付金、現物寄付などの寄付金は前年度より800万円減少し1億2,400万円に、経常費等の補助金は前年度より5,800万円減少し35億4,800万円になりました。教育活動外収支では、受取利息・配当金が前年度より1億1,400万円増加し5億500万円に、特別収支では施設設備に係る寄付金、現物寄付や補助金などのその他の特別収入は3,800万円減少し、6,800万円になりました。
【事業活動支出の状況】
当年度の事業活動支出の合計は372億300万円で、教育活動収支の主な支出項目としては、人件費が専任教職員の採用増加等に伴い前年度より6億6,100万円増加し207億8,100万円に、教育研究経費は前年度より9億2,000万円増加し145億6,100万円に、管理経費は1億8,500万円減少し15億3,700万円となっています。なお、全体のうち49億1,800万円は減価償却によるものです。
【収支差額の状況】
教育活動収支差額に教育活動外収支差額を加えた経常収支差額は、前年度より100万円減少し60億600万円で、さらに特別収支差額を加えた基本金組入前当年度収支差額(旧帰属収支差額)は、前年度より2,500万円増加し58億6,600万円となりました。基本金組入額を差し引いた当年度収支差額は13億9,000万円で、翌年度繰越収支差額はマイナス342億6,600万円(支出超過)となりました。