EDGY

時代を切り拓く
ちから

“エッジが効いた人”という表現がある。トガってるともいう。
自分を信じて、やりたいことにまっしぐら。失敗しても気にしない。
夢に向かって一生懸命努力してるのだけど、とても楽しそう。
そういう人を見ていると、少しだけ勇気や元気をもらえる。
「自分もできるかも」って思わせてくれる。
そんな“エッジが効いた東洋大学生”を紹介する
就職支援コンテンツ「EDGY」。

EDGY PERSON

水田 新之助

経営学部マーケティング学科在学中(2023年9月時点)
東洋大学付属姫路高等学校中高一貫コース 出身

INTRODUCTION

現在、在学中ながら3社の企業経営に携わる水田さん。中学生のころから自営業を営む叔父の影響で、将来は経営者になることを目指していたという。高校2年生の夏に経験したカナダ留学によって世界の広さと自分の無知を認識し、その後の生き方に大きな変化が生じる。東洋大学では1年次に「キャリア・オナーズプログラム」※の受講生に選抜され、経営者になるための自覚と能力を身につける。経営信条は、“目の前の人を笑顔にすること”という水田さんのEDGYな部分に迫る。

※「東洋大学キャリア・オナーズプログラム」:DX(デジタルトランスフォーメーション) 人材育成のための新キャリア支援プログラム。プログラムでは、全20回の講義型オンライン授業と「Udemy for Business」を組み合わせて、DXやビジネススキルなどの学びを深める。

目の前の人を笑顔に。
10年後を見据えて逆算し、
今を生きる。

まずは現在経営に携わっている会社について教えてください

1社は自分で代表取締役を務める会社で、決裁者同士の事業マッチングを行うアプリを開発しています。もう1社は全国の富裕層や経営者層に対して美術作品を資産として提供する会社で、そちらは社長室兼執行役員として経営に携わっています。経営者が革職人3代目の方で、最初はその方の人柄にひかれて事業をお手伝いすることから始まりました。この会社で知り合った経営者の皆様とのご縁を活かしたいという思いから、経営者同士の事業マッチングができればということで、自分の会社を起こすことにつながりました。

起業したいという思いはいつ頃からあったのですか?

本格的には中学の頃から志しました。叔父が自営業を営んでいて、従業員を多数抱えるような大所帯ではなく、いわゆる“1人親方”でしたが、自分のやりたいことをやりたいようにやっている姿がかっこいいなと思って、自分も経営者になりたいと思うようになりました。それからは過去の企業事例などのケーススタディやマーケット状況、ロールモデルにしている経営者さんのマインドを学ぶなど、経営の知識を蓄えていきました。

高校時代にカナダ留学を経験しますよね?

高校2年生の夏に約2週間、高校のプログラムを利用して留学しました。最初の1週間はカナダ政府の移民問題への取り組みと経済問題についてインプットをして、残りの1週間でアウトプットに専念し、最後に考えをまとめて発表するというプロジェクトです。勉強だけではなく、午後は同級生とのショッピングやホストファミリーと観光や自然体験ツアーに参加するなど、本当に目まぐるしい毎日でした。

何か心境に大きな変化などありましたか?

めちゃくちゃありました。世界の大きさと自由さに圧倒されましたし、同時に自分の悩みや将来に対する不安がいかに小さかったのか気付きました。自分が日本で命の危機や経済的な問題を気にすることなく学べているという環境が当たり前ではなく、とてもありがたいことだということを強く意識しました。この経験をもとに、「意思決定や感情の起因軸を他人軸から自分軸に変更すること(他者のせいにしない)」、「自分の状況や感情を俯瞰・分析し、プライオリティ(優先順位)を整理すること」、「自分の考えや意見の偏り(バイアス)を意識すること」など、これまで抱いていた概念の改革を意識的に行うようにしました。この時期に“なりたい自分”や、“夢”を実現するために必要な”基礎となる自分”ができたと思います。

大学に入り「キャリア・オナーズプログラム」を受講することになります

たまたま見かけた大学からの募集メールがきっかけです。メールを見て、気づいたら応募していました。中学時代から経営者になりたいと思っていたのに、まだ何も成し得ていない自分に焦りのような気持ちがあったのだと思います。幸い選抜メンバーに選んでもらえて、それから1年間、同世代の起業志望者と共に経営者としての基礎と起業のノウハウをみっちり学びました。また、タイトな時間の中でプロジェクトを完遂させることでタスク処理能力も向上させることができたと実感しています。

コロナ禍、真っ只中でしたよね?

講義はオンラインで行われましたが、自分の考えをアウトプットする機会にめぐまれたことはとてもありがたかったです。というのもコロナ禍で通学することもできず、部屋から出ることもなく誰とも話さないという日も多く、関西人の私としては人と話さないことで会話が下手になることがストレスでした。また、「キャリア・オナーズプログラム」では起業志望や視座の高い同世代から刺激をたくさんもらいました。それまで自分と同じような経営者を目指す人間が周りにいなかったので。経営者を目指す人は個性的な人が多く、その中でチームリーダーをやることで多様な考えを持つメンバーをまとめる力、傾聴力も養えたと思います。

大学に行かずに起業するという道は考えなかったのですか?

カナダ留学で自分の無知を痛感したので、知識を増やしたいという気持ちで進学を決めました。東洋大学は職員の方が親身になって学生のバックアップをしてくれますし、制度や補助が充実しているので、やりたいことがたくさんある自分には向いていると思いました。それに私は、“大学生活”というのは、人生においてかけがえのないものだと思っています。自我が確立される高校や大学の時間というのは、一生の中でも価値が高く、“無敵の時間”だと思うからです。トランプに例えると、どんなカードにも勝てる“ジョーカー”のようなものです。だからこそ、やりたいことがある方は、夢を実現させるために必要な要素と時間を逆算的に割り出して、学生時代に行動に移すと良いと思います。

行動が大事ですか?

はい。とにかく動くことです。あとは“しつこさ”が大切だと思っています。夢が見つかっていない人も、まだ自分の知らない世界や情報に数多く触れるために、とにかく動くことが大切です。考えを行動に移せる人、継続できる人は全体の1割ほどと言われているので、行動できている時点で圧倒的に優位にいると思います。失敗を恐れずに実現させたいことを強く望み、行動し、パッションを持ちながらしつこくやり切れる人が、夢やチャンスを掴むことができると私は信じています。

今後のビジョンなどがあれば教えてください

中学生のころに経営者を夢見たときは、経営者の「かっこいい、お金を持っている」という表面的な部分に目がいっていましたが、今は「いかに目の前の人を笑顔にできるか」を考えて経営に取り組んでいます。私が取り扱う“アート市場”は、欧米では成熟したマーケットとファンがいますが、日本においてはまだまだ未発達な分野です。アート業界にビジネスマインドを注入して、市場を変えていきたい。日本のアートビジネスに活気を与え、アートで日本をもっと元気にできるように挑戦し続けます。

最後に高校生や在学生にメッセージをお願いします

自分の軸、ものさしを持ってもらいたいです。10年後の自分はどうなっていたいか、何をしていたいか、それらの目標から逆算して、これからの10年をどう過ごしていくかを考える。自分の思考や性格、感情を客観的に見て、整理して、優先順位をつけ、自分自身をセルフマネジメントする。そして、失敗を恐れずに行動することが大事です。人生に失敗はつきものですので、必要以上にネガティヴになる必要はありません。ミスはミスとして向き合って将来の糧にする。そう考えると失敗も単なるミスでは終わりません。行動すればするほど失敗は増えるものです。でもその失敗は、自分を作っていくものでもあると思います。

入学前から入学後の成長データ
好奇心(積極性) 80%150%
さまざまな経験を通して好奇心も限界を突破しているように感じています。
柔軟性(対応力) 50%95%
最近ではフレキシブルに対応でき、周りに評価をしていただくことも多くなりました。
持続性(あきらめない気持ち) 100%100%
自分の中で特に大事にしている要素の一つです。ブレることなくやり抜く力は持ち続けています。
楽観性(失敗に対する前向きさ) 90%95%
経営者としてリスクを想定しなくてはいけない反面、マインドを保つには楽観的な思考も重要なためバランスと使い分けが重要です。
冒険心(挑戦する気持ち) 100%100%
大学入学前から冒険心は確立しており、さまざまな経験を得た現在も不変です。