シンプルな動きに込められた“至極のテクニック” 陸上 シンプルな動きに込められた“至極のテクニック” 陸上

短距離や長距離、ハードル、走り幅跳びなど
さまざまな種目が行われる「陸上競技」。
100分の1秒、1cmで明暗が分かれる争いに、
誰もが引き込まれる。
日々の積み重ねが真価を発揮する
“勝負の瞬間”は見逃せない。

大会観戦ナビ

競技スケジュールをチェック!

出場選手 内容 日時
津波響樹 男子走り幅跳び予選
男子走り幅跳び決勝
7.31(土)19:00-21:55
8.2(月)9:00-11:55
桐生祥秀 男子4×100mリレー予選
男子4×100mリレー決勝
8.5(木)9:00-15:05
8.6(金)19:50-22:55
ウォルシュ ジュリアン 男子400m予選
男子400m準決勝
男子400m決勝
男子4×400mリレー予選
男子4×400mリレー決勝
8.1(日)9:10-12:00
8.2(月)19:00-22:00
8.5(木)19:00-21:45
8.6(金)19:50-22:55
8.7(土)19:00-22:20
鈴木碧斗 男子4×400mリレー予選
男子4×400mリレー決勝
8.6(金)19:50-22:55
8.7(土)19:00-22:20
相澤晃 男子10,000m決勝 7.30(金)19:00-21:00

※時間帯は他の競技も含まれる

競技の見どころ分析

男子走り幅跳び 日本代表内定
津波選手のイチオシ!

8mを超えるハイレベルなジャンプを見ることができるのは、五輪ならではです。世界記録を争う選手たちの戦いの中で注目してもらいたいのは、踏み切った後の空中での姿勢です。足を動かしたり、手を回したりと(かがみ跳び、反り跳び、はさみ跳びなど)選手一人ひとりの個性が表れているので、その違いに注目すると、また違った角度から観戦を楽しめるのではないでしょうか。また、私自身は助走スタートからの瞬発的な加速から生み出すスピードを生かした跳躍に自信があるので、世界トップレベルの中でも、自分らしさを発揮して戦いたいと思います。

Profile
津波 響樹(つは ひびき)・・・
沖縄県出身/大塚製薬 陸上競技部(2020年東洋大学ライフデザイン学部健康スポーツ学科卒業)

男子4×100mリレー 日本代表内定
桐生選手のイチオシ!

日本では幼少期の体育でリレーを経験することが多く、馴染み深いことからも4×100mリレーに注目していただいていると思います。また、2016年のリオデジャネイロ大会で日本チームが銀メダルを獲得してから、さらに “競技としての認知度”が上がったように感じています。一瞬で勝敗が決するこの種目で個人がいかに力を発揮し、チームの中でどのように役割を果たすのかが見どころ。五輪、世界リレー、世界陸上という世界大会のリレーすべてでメダルを獲得した自分にしかできない走りを見せたいです。

Profile
桐生 祥秀(きりゅう よしひで)・・・
滋賀県出身/日本生命(2018年東洋大学法学部企業法学科卒業)

男子400m・4×400mリレー 日本代表内定
ジュリアン選手のイチオシ!

200m地点を過ぎてから大きく順位が変わることもあり、ゴールまで勝敗がわからないところが400mの面白さです。とは言え、私自身の持ち味は前半からの積極的なスピードによる攻めの走り。年間を通して鍛え続けているハムストリングや大殿筋のトレーニングを一層重視し、体重のコントロールも行ってきました。自分の持ち味を最大限活かした走りで勝負したいと思います。
また、4×400mリレーでは、各チームの戦略や勝負所の差もポイントです。ほかのチームのレース展開から、自分たちのチームが「いつ前に出るのか」を計算する、高度な駆け引きをぜひ楽しんでください。

Profile
ウォルシュ ジュリアン・・・
東京都出身/富士通株式会社 陸上競技部(2019年東洋大学ライフデザイン学部健康スポーツ学科卒業)

男子4×400mリレー 日本代表内定
鈴木選手のイチオシ!

4×100mリレーと比べて長い戦いとなる4×400mリレーでは、ラストの競り合いはもちろん、バトンパスも見どころの一つです。テイクオーバーゾーン(バトンを受け渡すことができる範囲)で混戦になることも多く、バトンが渡ってから最初の100mがポイントだと思っています。私は400mの選手の中ではスピードタイプ。バトンを受け取ってから前半に力を入れるのか、後半ラスト100mでスピードを上げるのか。戦略的な走りにも注目していただけると嬉しいです。

Profile
鈴木 碧斗(すずき あおと)・・・
埼玉県出身/法学部企業法学科 2年

男子10,000m 日本代表内定
相澤選手のイチオシ!

10,000mは、速さと持久力の両方が試される競技です。世界ではアフリカ勢の強さが際立っていますが、そのペースにいかについていくか。先頭集団に入り、波に乗ることも大切ですが、自分のスタイルとペースを崩さない精神力や、周りの選手の状態をしっかり見て臨機応変にレースプランを変える柔軟さも求められます。自分の持ち味は瞬発的な“速さ”よりも、本番で持てる力を出し切れる“強さ”にあると自負しているので、その強さを見せられる熱い走りをしたいと思います。

Profile
相澤 晃(あいざわ あきら)・・・
福島県出身/旭化成株式会社 陸上部(2020年東洋大学経済学部経済学科卒業)

Point 1 125年で4倍に!
五輪史上最多の48種目が実施

五輪は最初からさまざまな種目があったのではなく、徐々に数を増やし現代のような大きな祭典へと発展してきました。最初に行われた競技は1スタディオン(約191m)のコースを走る「競走」だったと言われています。古代オリンピア競技の中心でもあった「陸上競技」は、男子は1896年アテネ大会から、女子は1928年アムステルダム大会から近代五輪でも実施。1896年のアテネ大会では、100mやマラソン、走り幅跳びなど12種目が行われました。2021年の東京五輪では、男女混合の4×400mリレーが新しく追加されるなど五輪史上最多の48種目が実施されます。新種目の導入は2008年に北京五輪で女子3000m障害が採用されて以来、3大会ぶりのこと。多様な種目における世界一、そして自己記録への挑戦から目が離せません。

Point 2 雨よりも影響が大きい?!
記録を大きく左右する「風」

国際陸上競技連盟の記録認定を受けるためには超音波式風向計での計測が必要になるほど、「風」は記録を大きく左右する要素。風速計は50m地点に設置され、スタートから10秒間の風向・風速を計測します。200mまでの短距離走と走り幅跳び、三段跳びは追い風が2.0mを超えると参考記録(通称)扱いになります。400m以上の種目ではトラックを1周するため追い風や向かい風の関係はなく、追い風参考記録もありません。あるアメリカの研究によると、追い風が1m吹くことで100mのタイムが0.085秒早くなるという報告も。気象状況も味方にできるか? 各選手の記録に注目が集まります。

Point 3 一人ひとりにあった助走で
スピードにのって飛距離をのばす

走り幅跳びでは、踏切板を越えなければ飛び方や助走の距離は基本的に自由。現在は危険性が高く禁止されましたが、前方宙返りをしながら飛ぶことで記録を伸ばすことが話題になった時代もありました。国際陸上競技連盟が定めたルールには、助走距離に関するものはありません。助走路は最短40mと決まっていますが、これは選手が助走開始から最高速度に達するまでに要する歩数(17~20歩前後)に必要な距離だと言われています。その自由度の高さから、より綿密に計算された助走距離や選手独自のフォームなどが生まれています。

知ればもっと楽しめる! Sports Knowledge

短距離種目を支える高性能な機器 >>>

100分の1秒を競う短距離の種目では、記録の測定と順位の判定を行う一つの手法として「写真判定」があります。写真判定に使用されている“スリットカメラ”は1秒間に最大2,000枚の写真を撮影し、それらを繋ぎ合わせることでゴールラインを超えた順番とタイムを正確に判別します。

参考:陸上競技ガイド ルール解説、TDK陸上と競泳の時計を助ける仕組み、SPAIA「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」、朝日新聞 「混合リレー加わり48種目 マラソンの距離、決め手は英王室? 陸上」2021.7.4、公益財団法人日本オリンピック委員会

競技 and 選手DATA

男子 走り幅跳び

【世界記録】

8.95

(アメリカ/M.パウエル)

【アジア記録】

8.48

(サウジアラビア/モハメド・
アル=フワリディ)

【日本記録】

8.40

(日本/城山正太郎)

津波 響樹

【近年の主な戦績】
2019年世界陸上競技選手権大会 走り幅跳び 18位
2020年第104回 日本陸上競技選手権大会 走り幅跳び 優勝
2021年第105回 日本陸上競技選手権大会 走り幅跳び 2位
【自己ベスト】
8m23(日本4位)
(2019.8 Athlete Night Games in FUKUI)

男子 4×100mリレー

【世界記録】

36.84

(ジャマイカ/N.カーター、
M.フレイター、Y.ブレーク、
U.ボルト)

【アジア記録】

37.43

(日本/多田修平、白石黄良々、
桐生祥秀、サニブラウン
アブデルハキーム)

【日本記録】

37.43

(日本/多田修平、白石黄良々、
桐生祥秀、サニブラウン
アブデルハキーム)

桐生 祥秀

【近年の主な戦績】
2016年第31回オリンピック競技大会(リオデジャネイロ)
4×100mリレー 2位(3走)
2017年2017年世界陸上競技選手権大会
4×100mリレー 3位(3走)
2018年第18回アジア競技大会
4×100mリレー 1位(3走)
2019年セイコーゴールデングランプリ陸上2019大阪
4×100mリレー 1位(4走)
2019年2019年世界陸上競技選手権大会
100m準決勝、4×100mリレー 3位(3走)
【自己ベスト】
〈100m〉 9.98
(2017.9 日本学生陸上競技対校選手権)

男子 400m

【世界記録】

43.03

(南アフリカ/W.バンニー
キルク)

【アジア記録】

43.93

(サウジアラビア/ユーセフ・
アハメド・マスラヒ)

【日本記録】

44.78

(日本/高野進)

ウォルシュ ジュリアン

【近年の主な戦績】
2016年第31回オリンピック競技大会(リオデジャネイロ)
4×400mリレー 予選(1走)、400m 予選
2016年第100回日本陸上競技選手権大会 400m 優勝
2018年第18回アジア競技大会
400m 5位、4×400mリレー 3位(1走)
2019年世界陸上競技選手権大会
400m 準決勝、4×400mリレー 予選(1走)
2020年セイコーゴールデングランプリ陸上2020東京 400m 8位
2021年Denka Athletics Challenge Cup 2021 400m 2位
【自己ベスト】
45.13(日本歴代4位)
(2019.9 世界陸上競技選手権大会)

男子 4×400mリレー

【世界記録】

2:54.29

(アメリカ/M.ジョンソン、
H.レイノルズ、
Q.ワッツ、A.バルモン)

【アジア記録】

3:00.56

(カタール/アブデラマン・サンバ、
モハメド・ナシル・アッバス、
モハメド・エル・ヌール、
アブダレラ・ハルーン)

【日本記録】

3:00.76

(日本/苅部俊二、伊東浩司、
小坂田淳、大森盛一)

鈴木 碧斗

【近年の主な戦績】
2021年シレジア2021世界リレー 4×400mリレー 2位(4走)
2021年第105回日本陸上競技選手権大会 400m 3位
【自己ベスト】
〈400m〉45.94
(2021.6 Denka Athletics Challenge Cup 2021)

男子 10,000m

【世界記録】

26:11.00

(ウガンダ/J.キプテゲイ)

【アジア記録】

26:38.76

(カタール/アフマド・
ハッサン・アブドラ)

【日本記録】

27:18.75

(日本/相澤晃)

相澤 晃

【近年の主な戦績】
2018年第102回 日本陸上競技選手権大会 10,000m 8位
2019年第103回 日本陸上競技選手権大会 10,000m 4位
2020年第104回 日本陸上競技選手権大会 10,000m 1位
【自己ベスト】
27:18.75(日本1位)
(2020.12 第104回日本陸上競技選手権大会)

CHECK MORE!

インタビューはこちら!
インタビューはこちら!
インタビューはこちら!
インタビューはこちら!
インタビューはこちら!
HOME