センター長あいさつ

学生と教職員による平和・人権・豊かな環境づくりへの挑戦

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社会貢献センター長(ボランティア支援室長) 髙山 直樹(社会学部社会福祉学科 教授)

 

東洋大学は、2012年創立125周年を迎え、創設者井上円了の教育理念のもと「グローバル人財」の育成を目指して、「哲学教育」「国際化」「キャリア教育」を3本の柱とする未来宣言を行いました。その宣言を具現化するために、社会貢献センターは、従来の「生涯学習センター」を継承、発展させ、日本や国際社会への社会貢献を展開するために設立されました。

創設者井上円了は、「諸学の基礎は哲学にあり」を掲げ、「他者のために自己を磨く、活動の中で奮闘する」人間の育成を教育の大きな柱としてきました。また、「余資なく、優暇なき者(資産や時間に余裕がない人)のために教育の機会を開放する」という理念を掲げ、本学の前身である「哲学館」を創立しました。そこでは『哲学館講義録』を刊行し、館外員制度を設けて「社会教育」を行い、現在の通信教育へと継承してきました。さらに円了は、欧米視察により、「日本と日本人の改良」が必要との認識に至り、「哲学館」を大学へと発展させるために、1890(明治23)年から全国巡講を始めました。全国で実施された巡回講演は、延べ5,129回を数え、130万人を超える人々がその講演を聴いたとされています。この円了の全国巡講が現在の社会貢献センターの事業の柱として、講師派遣事業や公開講座などへと引き継がれて現在に至っています。

現在、社会貢献センターでは、建学の精神の共有と継承を図ると同時に、上記の未来宣言を推進するべく、様々な事業を企画し、活動を展開しています。

1 社会貢献部門

・ボランティアマインドの滋養:学生のボランティア活動の推進と支援等
・社会的活動に対応したボランティアの推進:学生と教員による地域活性化活動支援等
・SDGsにつながる教育の展開:SDGsアンバサダー(学生)の育成等
・災害等緊急支援ボランティアの推進:学生と教職員による地震、災害対策等

2 生涯学習部門

・人生100歳時代の学びの支援:生涯学習のための多様な機会の提供
・公開講座、資格取得講座、講師派遣事業の実施
・リカレント講座の実施

社会貢献センターの様々な活動主体は、学生であり、教職員であり、また地域の人々との協働であることが特徴です。この協働の輪をひろめ、深めていく過程のなかで、地域社会、日本そして世界の「平和・人権・豊かな環境づくり」を創っていくことを支援していくことが社会貢献センターの使命です。

いま、国内外において戦争、自国優先の経済政策、社会正義を振りかざしての後を絶たないテロ、コロナ禍による諸問題、差別、格差、虐待をはじめとする様々な「社会問題」が顕在化してきています。そして私たちは、「いま・ここ」(Here and Now)で生きています。「いま・ここ」に生きづいているさまざまな場面が、未来の「いま・ここ」に大きな影響を及ぼすことになります。自らの生活というミクロレベルの「いま・ここ」という「ローカル」な視点と、それらに密接に関係している自分、地域、国および人々、宗教、自然、環境等を世界、宇宙をつなげていく視点である「グローバル」な視点の両方を持つことが求められています。「グローカル」な視点です。それはまさに、本学での「哲学」を基盤とした各学問の学びを深めることです。そしてさらに様々な実践活動に参画していくことが、「社会問題」の解消に貢献するのです。「いま・ここ」にある「わたし」が、社会の諸問題にいかに向きあうのかが問われています。

現代の新しい社会づくりを目指して、東洋大学の学生、教職員、卒業生たちが力を合わせ、また市民の皆様と一緒に新しい挑戦について考え、様々な課題に真摯に取り組みたいと思います。

皆様のご協力をお願い申し上げます。

2022年4月1日