“同じ目標を持つ仲間との大学生活は、
すごく幸せな時間でした。”
東洋大学では文学部英語コミュニケーション学科で学んでいます。大学進学を考えた時に、これからの時代、生きていくためには異文化の人たちとコミュニケーションする能力を高めることが必要不可欠になると思って決めました。遠征先からレポートを出したり、大変なこともありますが、授業でも濃密な時間を過ごすことができています。
特に土曜2限のバイラ プラサド ビレンドラ先生の「グローバル・コミュニケーション」は、新鮮でした。それぞれの各国独特の文化を英語で読み解きながら、しかもみんなで意見を述べていくスタイルがものすごく楽しかったですね。正直、学科のみんなの英語力を少し分けて欲しいくらいです。
オリンピックでは、大学の仲間も応援してくれると思います。選考会が終わり、代表に選ばれた時も連絡をくれた友だちが何人もいて、「俺、愛されてるな」と思ってました(笑)。
競泳の練習環境も恵まれていました。大学のプールの横に住居棟があるので、忘れ物があってもすぐに取りに行けました(笑)。白山キャンパスに通うにも、都営地下鉄三田線で10分ちょっと乗ると、もう白山に着いてしまう。時間の使い方が効率的に出来て、勉強にも、水泳にも集中できる環境が整っていました。
大学での4年間、日本代表のヘッドコーチでもある平井伯昌監督にご指導いただきましたが、選手とのコミュニケーションをとても大切にしてらっしゃる監督なので、私も東洋大学で時間を過ごして、いろいろと成長できたという実感があります。
競泳は誰からも邪魔されることがない競技です。自分が努力した分は、それはそのまま自分の力になっていきますが、練習は本当にハードです。でも、優勝や自己ベスト記録が出た瞬間というのは、それまでの苦しさ、厳しさを忘れるほどのよろこびがあります。勉強もそうですが、楽をして手に入るものはないと思いますね。スポーツでも努力をしなければ、成長できませんから。
オリンピックには、同級生の内田美希選手と一緒に出場しますが、同じ目標を持った仲間たちと切磋琢磨しながらひとつの目標に向かって頑張れたことは、とても幸せな時間でした。
ふたりにとって、ロンドン大会に続いて2度目のオリンピックになりますし、高い目標に向かって、練習でもふたりで頑張っていけたらと思います。
4年前、ロンドン・オリンピックに出場した時はまだ高校3年生で、「最高の夏休みが過ごせました」という言葉が出てきたんですが、当時はただがむしゃらに練習して、先輩についていく毎日が本当に楽しかったです。1日、1日を全力で過ごしていたら、その先に銅メダルがあったーーそんな感じでした。
自分のキャリアを考えていくと、2020年の東京オリンピックですべての力を出し切り、集大成にしたいという思いがあります。今回のリオデジャネイロ・オリンピックと東洋大学での4年間の経験で、これだけ成長してオリンピックに戻ってきたということをぶつけたいと思っています。
リオでは出場する種目すべてでメダル、個人メドレーでは金メダル2つを狙っているので、やり遂げたいですね。そのためには努力をしなければいけませんが、金メダルのための準備、気合いは十分に備わっていると思います。
(interviewer 生島淳 / photo 小倉和徳)
2012年 | ロンドン五輪 男子400m個人メドレー | 銅 |
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2013年 | 世界水泳 男子400m自由形 | 銀 |
世界水泳 男子200m個人メドレー | 銀 | |
2014年 | パンパシフィック水泳 男子200m個人メドレー | 金 |
パンパシフィック水泳 男子400m個人メドレー | 金 | |
パンパシフィック水泳 男子200m自由形 | 銀 | |
パンパシフィック水泳 男子400m自由形 | 銀 | |
パンパシフィック水泳 男子800mフリーリレー | 銀 | |
アジア大会 男子200m自由形 | 金 | |
アジア大会 男子200m個人メドレー | 金 | |
アジア大会 男子400m個人メドレー | 金 | |
アジア大会 男子800mフリーリレー | 金 | |
アジア大会 男子400m自由形 | 銀 | |
アジア大会 男子100m背泳ぎ | 銅 | |
アジア大会 男子200m背泳ぎ | 銅 | |
アジア大会 大会MVP獲得 | ― | |
世界短水路 男子200m個人メドレー | 金 | |
世界短水路 男子400m個人メドレー | 銀 |
200m自由形 | 1分45秒23 ★日本記録 |
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400m自由形 | 3分43秒90 ★日本記録 |
200m個人メドレー | 1分55秒33 ★日本記録 |
400m個人メドレー | 4分07秒61 ★日本記録 |