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大使リレー講義「ウクライナ」(2012年)

English (TOYO Global RDS)

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2012年12月20日(木)、「2012年度国際地域学部大使リレー」の第3回目講義が開催されました。
今回、本学の学生のために貴重なお話をお聞かせくださったのは、駐日ウクライナ大使館の特命全権大使であるミコラ・クリニチ大使です。
もともと母国ウクライナのキエフ国立大学で教鞭をとっていらっしゃったクリニチ大使は、教育者時代のことを懐かしみながら、非常に熱のこもった講義をしてくださいました。

90分の講義は、大使がご準備くださった豊富な映像資料を見ながら進みました。
まず初めにお話しいただいたのは、ウクライナの地理と歴史についてです。
ウクライナは東ヨーロッパに位置する国家で、1991年のソ連崩壊時に独立しました。公用語はウクライナ語、首都はキエフで、ロシアと広く国境を接していますが、ロシアとは異なる独自の長い歴史と文化を持った国です。
大使は、ウクライナの長い歴史を日本の歴史と比較しながらご紹介くださいました。

次に、ウクライナと日本の関係についてお話いただきました。
ウクライナと日本は、経済的にも深い関係にあります。
農産物ではとうもろこしの生産が盛んであり、また、鉄鋼など鉱物の産出量が豊富なことから、ウクライナにとって日本はこれらの輸出先として大きなマーケットの一つだと紹介されました。
また、両国には原子力発電所の事故という共通点もあります。
ウクライナ(当時のソ連)では、1986年にチェルノブイリにおいて原子力発電所の事故が発生しました。2011年3月に福島で原子力発電所の事故が発生した際、ウクライナ政府は直ちに支援物資として福島に毛布を送り、その後、技術協力の支援も続きました。
クリニチ大使は、2011年8月、実際に福島市を訪問されており、その時の様子もお話しされました。
その後の質疑応答でもこの件についての質問が出ましたが、大使は、最も重要なことは、チェルノブイリや福島の経験を生かし、今後さらに安全技術を高めることであると強調されました。

講義の最後には、偉大な功績を残したウクライナ人の紹介や観光映像をお見せいただきました。
ウクライナにルーツを持つ有名人やスポーツ選手の多さや、日本に似た風景を持つウクライナの自然に親近感を持った学生は多かったのではないでしょうか。

学生との質疑応答では、時間内に指名しきれないほど多くの学生から手が挙がりました。
その中でも大使が良い質問だと繰り返されたのは、「多民族国家であるウクライナでは、どうやって民族間のバランスをとっているのか」という質問でした。大使は、「どんな民族的背景やルーツを持っていようと、皆“ウクライナ人”だと考え、互いに尊重し合うことが重要である」とおっしゃいました。
クリニチ大使は次のご予定がある中、時間をオーバーしてまでも一つ一つの質問に非常に真摯に詳しくお答えくださいました。

最後に、大使は今日の講義でウクライナに興味を持った学生のためにと、『多様な世界 ウクライナ‐日本 木造建築』という本を寄贈してくださいました。
今回の講義は学生にとって、ウクライナと日本の多くの共通点を知る機会であったと同時に、エネルギー政策について深く考える良い機会にもなりました。


在日ウクライナ大使館(外部サイト)

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