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国連欧州本部の改修工事へのPPP導入調査報告書が公表されました

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東洋大学(竹村牧男学長)のPPP研究センターが、国連PPP推進局(事務局:国連欧州経済委員会)からの依頼を受けて実施した、国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)の大規模改修へのPPPの適用可能性に関する検討の報告書が現地時間14日に公表されました。

   報告書のダウンロードはこちら (外部リンク。新しいウィンドウでPDFが開きます) 

国連欧州本部は、旧国際連盟本部として建設されたため、主要な建物が建設から70年以上経過し、老朽化の進行や耐震性の不足やアスベスト対策、バリアフリーへの対応等多くの課題を抱えており、早急な改修が必要となっています。国連欧州本部事務局の試算によると、この大規模改修には、最低でも650億円(6億1800万スイスフラン)がかかるとされます。

一方、国連の運営費は199カ国からなる加盟国による拠出金によって賄われており、金融危機以降の経済環境の変化によって特に先進国の財政状況が悪化していることから、大規模修繕にかかる費用の田渕先生を団長とする視察団縮減が求められています。加えて、現在ニューヨークの国連本部で進められている大規模改修工事において、工事費用が当初見込みの2倍以上に膨れあがっていることもあり、国連欧州本部の改修工事に当たっては、新しい資金調達方法の検討を実施することが決定されました。これを受けて国連PPP推進局が検討を行うこととなり、東洋大学は同局の要請を受け、本年2月に調査を開始しました。本調査では、サム田渕教授率いる大学院経済学研究科公民連携専攻の院生と修了生のチームにより、大規模改修計画へのPPP適用可能性、PPPによる改修工事資金の捻出方法などを検討しました。調査チームは、日本での検討だけでなく、4月に一週間の現地調査を行い、建物の視察、国連関係者や国連に加盟する主要国政府代表者、スイス国内外の民間企業へのヒアリングを実施しました。

報告書では、工事の資金調達から建設、管理、運営までを民間が行うPPP方式が本工事には望ましいことを指摘した上で、工事資金を回収するためのアイデアとして、国連が保有する土地の活用を提案しています。
ジュネーブは、国際機関や企業が多く、人口が増加傾向にある一方で、住宅やホテルの数が少なく、マンション価格の急騰や国際機関の会議等が集中する時期のホテル不足が大きな問題となっています。このため、本報告書では、国連が保有する土地の開発権を民間企業に与え、国連や国際機関に訪問する各国政府の関係者向けにホテルや住宅を開発し、その収益で改修費用の一部を賄うことを盛り込んでおり、この案は4月に実施したヒアリングにおいて、国連の主要加盟国から好意的に受け止められています。

本報告書は、国連PPP推進局から国連欧州本部事務局に正式に提出されました。今後、国連欧州本部は本報告書を受けて、改修工事に対するPPPの活用策などの方向性をまとめて国連本部に提出します。今年の国連総会で本改修工事の進め方が議題とされ、今後の進め方が決定される見込みです。

(参考)
「国連PPP推進局」・・・国連欧州経済委員会(UNECE)が国連の全地域委員会を代表して設置しているPPP拡大の為の組織。国際的な専門家のネットワーク構築、新興国等へのPPPの普及拡大を図る為の推進機関の設置などを進めています。 東洋大学のサム田渕教授は、PPP推進局の専門家チームの副理事長を務めています。

「国連欧州本部」・・・1929~1938年に国際連盟の本部として建設された。現在は国際連合(本部:アメリカ・ニューヨーク)の欧州本部(ジュネーブ事務局とも呼ばれる)として使用されています。
年間約1万回の会議が催され、3万近い政府使節団が訪問するほか、10万人の観光客が訪れます。大規模改修工事では、建物の歴史・文化的価値を保全しながら、老朽化した設備の更新、耐震性や安全性、バリアフリー性能の向上、エネルギー利用の効率化などを進める計画で、これまでの試算では約650億円(6.18億スイスフラン)がかかると見込まれています。

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