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時代の転換とともに変化する伝承 アマビエ meets 柔道 時代の転換とともに変化する伝承 アマビエ meets 柔道

名前も役割も変化しているよ

鵺って?

半人半魚の妖怪。海中から現れ、「疫病が流行したときには自分の姿を絵に写して人々に見せるように」と告げて消えたという伝承が、江戸時代の瓦版に記されている。天保・安政・明治・令和と4度にわたって疫病の流行とともに写本で話題になっているが、本来は「アマビコ(海彦)」という名前であったと言われる。人々により書き写される過程で「コ」が「ヱ(エ)」となり、いつしか「アマビエ」という名前に変わったという説が研究者によって提唱されている。また、アマビエには「無病長寿をもたらす」というアマビコの特徴は引き継がれておらず、現代では、病を避ける「護符」のような存在として認識されている。

参考 : 新型コロナ封じで流行中の妖怪「アマビエ」の正体とは?
本気のアマビエ研究者がわかりやすく解説します!【ふーぽコラム】/長野栄俊「予言獣アマビコ考--『海彦』をてがかりに」(若越郷土研究 49(2), 1-30, 2005-01)

基礎情報
アマビエ
[出没場所]海辺 
[特徴]三本の足 
[性格]思いやりがある

アマビエが解説! 柔道にまつわる名前の変化のはなし アマビエが解説! 柔道にまつわる名前の変化のはなし

名前が変化しているオリンピック競技といえば、柔道。16世紀ごろまでは相手を攻撃し、自らを防御する方法をまとめて「柔術」と呼んでいたが、明治時代に「柔道」という名称になり、広く日本に普及していった。現在では競技の国際化が進み、ヨーロッパや南米をはじめ世界中で「JUDO」として人気を博している
また、柔道に対する世間の認識も、名前と同じく変化してきている。元々は勝負における戦闘方法だった柔術は、時代とともに「礼儀を身に付ける」「他者尊重」といった精神教育の役割を担うようになった。1964年にオリンピック正式種目として採用されて以降、柔道は競技種目として確立されていったが、近年は海外において「礼」や「たたみ」などの日本文化を知るツールとしても認識されている

【参考】「柔道 [じゅうどう]」(『日本大百科全書(ニッポニカ)』)/「かつての日本の『和』の心を世界へ。」柔道教育ソリダリティー

スポーツを哲学する! 東洋大学東洋大学柔道部の取り組み 東洋大学柔道部 監督 小林 章 スポーツを哲学する! 東洋大学東洋大学柔道部の取り組み 東洋大学柔道部 監督 小林 章

日本の「お家芸」と言われる柔道ですが、現在は200以上の国と地域で親しまれており、その国の国技とも融合しながら進化を遂げています。当部の部員も、フランスやオーストリアで行われる国際大会への参加経験がありますが、世界の「JUDO」との戦術の違いに苦戦する場面も多くあります。日本では両手で組みあい、相手を投げる「一本勝ち」を狙う戦い方が多く見られます。しかし、世界の柔道は、試合前半で得たリードを守る姿勢や、組みあいを避ける技術が重要視される傾向にあり、日本選手の戦い方と異なる海外選手の戦略に対応するために、日々の稽古の段階から世界を意識して練習に取り組んでいます。正しく組んで相手を投げる動作を体に覚え込ませるために、組んでから投げるまでの動作を繰り返す「打ち込み」を一日100回以上行うほか、不利な体勢からの逆転を目指すために、利き手ではない手で相手の襟を持ち、そこから投げる逆技の練習などを行っています。海外の選手が日本の柔道を徹底的に研究することと同様に、当部でも海外のJUDOへの対策を追究しています。

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妖怪イラスト:伊野孝行
(イラストレーター・東洋大学法学部卒業生)