No.07

対峙するのは、目に見えない透明の敵 朧車 meets 空手 対峙するのは、目に見えない透明の敵 朧車 meets 空手

透明だけど、見えるかな?

朧車って?

半透明の牛車に巨大な顔がついた妖怪。祭礼の際に貴族たちが牛車で場所取りをし、良い場所を得られなかった遺恨から生まれたと言われている。『源氏物語』に収録されている「車争」という話をモチーフに江戸時代に創作されたが、朧車が創作された時代は牛車のない時代。透明な牛車が道を占拠し、音がただ鳴っていて、人々は「目に見えないもの」に対する恐怖で立ちすくんでしまう、という内容の伝承で世間に広まっていった。
また、当時の牛車は貴族たちの主な交通手段であり、乗る人間の身分や行く場所に応じて仕様や装飾を変えていたという。朧車が描かれている妖怪譚や物語の挿絵においても、その見た目は質素なものから華美なものまで「さまざま」存在する。

参考:村上健司『日本妖怪大辞典』角川書店、2005年/京樂真帆子『牛車で行こう!平安貴族と乗り物文化』吉川弘文館、2017年

基礎情報
朧車(おぼろぐるま)
[大きさ] 2.5m 
[出没場所] 貴族の祭り 
[チャームポイント] 透明なからだ

朧車が解説! 空手にまつわる透明のはなし 朧車が解説! 空手にまつわる透明のはなし

オリンピックの種目で「透明」が鍵となるのが、今回から追加された競技「空手」。空手の「形」は、仮想の敵に対する攻撃と防御で構成された競技。見えない敵に対し、パワー・スピード・リズムのある技を繰り出して戦う。選手の習熟度や鍛錬が如実に現れ、技自体の力強さだけでなく立ち方も「相手を倒す意気込みがあるか」で採点に影響する
また、「形」と「組手」で仕様が異なる等、空手着もさまざま。組手用にはスピードと動きやすさを重視した軽く薄いもの、形用には生地が硬く布擦れの音が出やすいものと、それぞれの種目に合わせて空手着も進化している。

【参考】パナソニック 47都道府県のアスリートたち「空手競技の見どころは?」

スポーツを哲学する! 東洋大学 空手道部の取り組み 東洋大学 空手道部 監督 佐藤 秀喜 スポーツを哲学する! 東洋大学 空手道部の取り組み 東洋大学 空手道部 監督 佐藤 秀喜

空手の「形」では、力強く、スピード感あふれる動きで技を繰り出すことが求められます。連続でいくつかの技を組み合わせたり、動きを瞬時に止めたりなど、メリハリのある動作が必要になるため、リズム感も重要です。そのため、手足を素早く、きれいな挙動で動かすことを練習から意識させています。自分の動きをカメラで撮影し、過去の自分の練習映像と比較し確認をすることで、自分の挙動の癖を理解することができます。

また、反復して同じ動作を繰り返し練習することも必要ですが、力強さやスピード感を表現するには、フィジカルトレーニングも重要です。「形」を繰り返し演武する練習の合間に、数種類のフィジカルトレーニングを練習に入れるというメニューを組むこともあります。

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妖怪イラスト:伊野孝行
(イラストレーター・東洋大学法学部卒業生)