No.06

科学技術が勢いよく燃える炎のカギ 鬼火 meets 聖火 科学技術が勢いよく燃える炎のカギ 鬼火 meets 聖火

科学の力でも燃えるんだよ。

鬼火って?

人間の怨念や霊が火となって表れた姿。雨の日に墓場などに出現すると伝承されてきた。
生きている人間の生気を吸うことで煌々と輝くと考えられていたが、現代では宇宙物理学や原子核融合などの工学的応用において研究が進展しているプラズマ(電荷を帯びた粒子のかたまり)が正体という説が有力で、科学技術により再現できる。

参考:多田克己『幻想世界の住人たちⅣ』新紀元文庫、2012年/大槻義彦『大槻教授の反オカルト講座』ビレッジセンター出版局、2004年

基礎情報
鬼火(おにび)
[大きさ]30cm(推定) 
[好物]人間の怨念 
[好きな季節]梅雨

鬼火が解説!聖火にまつわる科学技術のはなし 鬼火が解説!聖火にまつわる科学技術のはなし

オリンピックで「火」といえば「聖火」。近代から続く研究の発展や、最新技術の応用によって鬼火は再現できることが判明したが、近年の聖火も最新技術を駆使している。シドニー五輪では海中、ソチ五輪では宇宙で火を灯したままリレーが行われるなど、科学技術の応用の結晶になっているのだ。また、聖火リレーにおいては「火をつなぐ」ことが重要である。悪天候でも火が消えないよう、ガスを混合した燃料を用いるほか、雨を弾くために火のない燃焼である「触媒燃焼」の仕組みが採用されている。

【参考】東京2020オリンピック聖火リレー/NHKスポーツオンライン「海越え、山越え、宇宙まで!?旅する聖火」

スポーツを哲学する! 理工学部応用化学科吉田教授の哲学 東洋大学理工学部応用化学科 教授 吉田 泰彦 スポーツを哲学する! 理工学部応用化学科吉田教授の哲学 東洋大学理工学部応用化学科 教授 吉田 泰彦

「触媒燃焼」とは、白金などを触媒として、可燃ガスと空気中の酸素を接触させることにより生じる酸化反応で、熱エネルギーを発生させる方法のことです。酸化反応を制御することが可能であり、また燃焼温度も1500℃以下にコントロールできます。これにより、省エネルギーで熱を生み出すことが可能なのです。また、燃焼時に一酸化窒素など、大気汚染の原因となる窒素酸化物を含まない、極めてクリーンな排気ガスが発生することが大きな特徴です。環境配慮の観点からも、非常に注目度が高く、さらなる活用方法を見つけるために日々研究が進められています。

私たちの身近な生活にも触媒燃焼は活用されており、この原理を利用したものとして、脱臭機や化学工場の排気臭処理、カイロなどが挙げられます。特に、白金触媒を利用したカイロは、90年以上前から販売されていますが「使い捨てでないこと」「24時間熱を保つこと」などの理由から、近年大きく注目されています。

BACK
TOP

妖怪イラスト:伊野孝行
(イラストレーター・東洋大学法学部卒業生)