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平成28年 新年のごあいさつ

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平成28年 新年のごあいさつ

洋大学長 竹村 牧男

 皆さま、明けましておめでとうございます。昨年は、種々ご指導・ご鞭撻賜り、まことに有難うございました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。平成28年の年頭にあたり、一言、ごあいさつ申し上げます。

 国連では、昨年までに達成すべき目標として、8つのゴール、21のターゲットからなる「ミレニアム開発目標」(Millennium Development Goals; MDGs)を掲げていました。その内容は、極度の貧困と飢餓の撲滅、初等教育の完全普及の達成、環境の持続可能性確保等でした。この間に、世界の貧困の解消等については、一定の成果があげられたようですが、依然として諸問題が残されていることはいうまでもありません。そこで昨年9月に、今年より2030年までに達成すべき17の持続可能な開発目標と169項目のターゲット等からなる、「私たちの世界を転換する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」(Transforming Our World: 2030 Agenda for Sustainable Development;SDGs)を採択したとのことです。

 その内容は、やはり貧困と飢餓に終止符を打つ、健康と福祉の確保、学修機会の普遍的な提供、ジェンダーの平等の実現、持続可能な経済成長、国内および国家間の不平等の是正などであり、また気候変動や環境保護にも取り組むとしています。こうしてみると、課題はこれまでの15年間とほとんど変らず、21世紀に入ってからも地球社会の諸問題はまだまだ解決されていないのが実情であり、むしろ貧富の格差や不平等、さらには地域の対立・紛争は深まっているというべきなのかもしれません。

 これらの問題を解決していくためには、根本に、これまで現代社会を主導してきた近代合理主義の立場を超える、新たな文明原理の構築がなければならないことでしょう。つまり社会システムのみならず、文化や価値観の領域におけるイノベーションこそが、ぜひとも必要なのだと思われます。それには、日本ないし東洋の哲学・思想が大きな役割を果たすことと思われます。今、まさにグローバルな視野から、私たちの伝統思想・文化の可能性を真剣に模索したいものです。

 東洋大学の社会的使命とは、まさにこうした地球社会の諸課題に積極的に応える大学になることであると考えます。私たちは、最高学府の庭から、地球社会の新たな文明原理の創造を果たしていくよう、真剣に取り組んでいく所存です。

 その意味で、来年4月に開設予定の「国際観光学部は、観光における日本文化の発信を一つの大きな課題にしていますし、「情報連携学部」もまた、インダストリアル・デザイン等の開発においてはもとよりインフラ整備やシビルシステムの構築等において、日本的伝統の再解釈が大きなテーマになるに違いありません。「国際学部 国際地域学科も、日本型の企業運営や地域の福祉システム等の、海外諸地域への応用をはかっていきます。そして何といっても、「国際学部 グローバル・イノベーション学科」においては、世界の情勢を俯瞰する視点に立ちつつ、国際社会システムの諸問題についての解決策を日本的発想から発信していく拠点にしてまいります。なお文学部には、従来の英語コミュニケーション学科に替わって「国際文化コミュニケーション学科設置する予定ですが、この学科では、英語を共通の基盤としつつ、日・英・独・仏の各文化の特質への深い理解を達成し、異文化交流に基づく、より豊かで平和な社会の実現に寄与する人財を育成していきます

 以上はすべて、来年4月開設をめざした計画ですが、世界がグローバル化、ボーダレス化すればするほど、各国や地域の多様な個性を相互に尊重することが必要であり、かつそれらのよいところを融合・統合してよりよい文化や価値観を創造していくことが大切でしょう。そのためには、むしろ私たちの足許の伝統を深く汲まなければなりません。本学はこれらの課題に、全学の力を結集して果敢に挑戦してまいります。

 高等教育の目標は、その教育を受けた者が、何を知っているかではなく、何ができるのかにあるとの指摘がなされて、すでに久しいものがあります。そうした教育の質の転換としては、教員主体の教育から学生主体の学修へ、学力育成重視から学力・人間力双方の育成重視へ、受け身の学修から能動的な学修(アクティブ・ラーニング)重視へ、座学のみの教育体制から臨地教育、サービス・ラーニング、インターンシップ、ボランティア等の導入へ、個人的学修からグループ学修へ、正課のみの教育体制から正課の内外を通じての教育システムへ、等々があります。

 もちろん、国内に閉じたありかたから世界に開かれたグローバル人財育成の教育への転換は、今日最大の課題です。本学では、これらの教育の質の転換を全面的に推進し、しかもその転換された質のさらなる向上に懸命に努力してまいります。特に、「スーパーグローバル大学創成支援」採択校として、世界中の協定校との連携によって、学生の世界への派遣と世界からの受入を活発にし、世界標準の大学運営を推進し、国際的にも高く評価される大学となることをめざして奮闘してまいります。この一環として、本学はこの1月1日から、アジア太平洋地域の大学の単位互換等にかかるコンソーシアム、University Mobility in Asia and Pacific(UMAP)の国際事務局を預かることになりました。他の有力大学とも協働しつつ、本学の熱意によって、特にアジア太平洋地域の諸大学間の学生交換等をより活発にし、また本学においては国際編入制度を確立して、世界の高等教育界に貢献してまいりたいと思います。

 なお、本学は大正5年(1916年)に日本の私立大学として初めて女子学生を受け入れて、今年がちょうど100周年になります。そこでこれを機に、もう一度、本学の創立者・井上円了がめざした「広範な層への学修機会の提供」というテーマを捉え直して、現代の状況に適切な施策を展開し、同時に男女共同参画社会の実現に向けてよりいっそう具体的に貢献してまいりたいと思います。

 また、本年の夏には、リオ・デ・ジャネイロでオリンピック・パラリンピック大会が開催されます。本学の学生の中から、選手として参加する者もきっと出ることと思いますが、栄えある選手には応援を初め、出来る限りの支援をしてまいりたいと思っております。と同時に、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会に対し、本学として全面的に協力・支援していくにはどうすればよいかについて、多くのことを学ぶ機会と致します。

 以上のように、今年は本学にとってさまざまな課題に取り組みつつも、新たな展開を展望できる、楽しみの多い年だと思っております。最後になりましたが、この一年が皆さまにとって幸多い年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

※2017年4月開設予定(設置構想中)。
学部・学科・専攻名は仮称であり、計画内容は変更になる可能性があります。

 

 

 

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