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第3ユニット連続研究会「多文化共生を考える」(第3回、第4回、第5回)活動報告

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第3ユニット連続研究会「多文化共生を考える」(第3回、第4回、第5回)活動報告

「多文化共生社会の思想基盤研究」を課題としてきた第3ユニットは、最終年度へ向けての成果収斂の場として、昨年度より、連続研究会「多文化共生を考える」を立ち上げた。その成果は市販の書籍『宗教の壁を乗り超える-多文化共生社会への思想的基盤』(ノンブル社、2016年1月刊行)として結実した。

第3回:2015年1月21(水)、東洋大学白山キャンパス6号館1階第3会議室。

曽田長人研究員は「レッシングの宗教思想」と題して以下の報告を行った。

18世紀のドイツにおいて、レッシングはプロテスタンティズム・キリスト教の教条的な正統主義と思弁的な啓蒙主義神学の双方に対する批判を行い、宗教性と理性との新たな関わりを模索した。発表では、彼の思想が諸宗教間の共生へ向けた1つの道筋を示すものであったことを紹介し、その限界についても考察した。

次に、バフマン・ザキプール(東洋大学大学院博士後期課程)氏が「現代イランにおける諸宗教の共生の実態と課題」と題して、イラン人の立場から、赤裸々に、イラン革命後の現代イランにおける宗教・思想の自由度や、非イスラームへの寛容・不寛容について論じた。

第4回:2015年3月18(水)、東洋大学白山キャンパス6号館1階第3会議室。

小野純一客員研究員(東洋大学非常勤講師)は「イスラームとテロリズム」と題し、アンリ・コルバンの解釈に依拠しつつ、ムハンマド・イブン=アラビー(Muḥammad ibn ʿAlīibn al-ʿArabī, 1165-1240)の「存在一性論(waḥdat al-wuǧūd)」を取り上げ、排他主義を政治的暴力として実践する行為を正当化する思惟に対してイスラームがもつ防止装置が、そこには十全に展開されていることを示した。

続いて渡辺章悟研究員、堀内俊郎研究助手が「京都・奈良の宗教行事に見る多文化共生の実態の調査および僧侶からのインタビュー調査」出張報告を行った。詳細はニューズレター9号を参照。

第5回:2015年5月7(木)東洋大学白山キャンパス2号館3階第1会議室。

橋本泰元研究員は「異宗教間の<境界>と<共生>」と題して以下の報告を行った。

近代以降、インドにおけるヒンドゥー教とイスラーム教は、イギリス植民地支政策の「分割統治」といわゆる近代法の施行によって、相互の違いを外在的に明確化され、それぞれ原理主義的方向に向かい衝突するに至った。しかし前近代には、両教徒の活発な交流や混淆の事態があったのも事実である。その例を観察しながら、<境界>をキーワードに両教の<共生>のあり方を考察した。

永井晋研究員は「共生の形而上学」と題して以下の報告を行った。

多文化の「共生」が、単なる経験的な「寄せ集め」ではなく、何らかの論理を要求する時、それは様々なレベルで可能であるが、発表では、経験の積み重ねから導き出されるものではなく、いわばその超越論的な論理構造を、形而上学的、さらには「秘教的」なものとして取出し、それによって「形而上学」の概念にも新たな意味づけを行った。

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