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第3ユニット 新実在論研究会を開催いたしました

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2015年5月23日、白山キャンパス6号館文学部会議室にて、「新実在論」研究会が開催された。現在、ヨーロッパでは、イギリスを中心とする「批判的実在論」、フランスを中心とする「思弁的実在論」、イタリア、ドイツを中心とする「新実在論」という運動が登場している。これらの運動は「ポストモダーン」に対抗して「実在論」を復権する試みである。今回の研究報告は、前2者を視野に入れながらも、「新実在論」の運動を検討する研究報告となる。「新実在論」はシェリング研究を土台として展開され始めている議論であるがゆえに、まず、「実在論の復権」という場合に、この「実在論」がどのような意味を持つかを明らかにする。次に、「ポストモダーンに対抗する」という場合、どのような主張がそれと対抗することになるのかを明らかにする。

このような趣旨のもと、まず、中島新(一橋大学大学院博士課程)が、「シェリングとマルクス・ガブリエル―新実在論を巡って―」と題し、ガブリエル(ボン大学教授)のシェリング理解が「神話の哲学」研究に由来し、その理解が彼の「世界は存在しない」という主張と、新実在論における「事実存在」研究で具体的に展開されていることを明らかにした。研究会風景

次に、長島隆研究員は、「新実在論の運動-モーリス・フェラーリ、マルクス・ガブリエル、そして分析哲学―」と題し、モーリス・フェラーリの『新実在論宣言』を中心にして、あえて「宣言」という形態を取る理由から始め、彼の議論の土台にある「カント解釈がポストモダーンの根底にある」という理解を検討し、その広がりを3点にわたって追及していることを明らかにした。またこの運動がシェリングに発し、分析哲学のドイツ観念論へ介入と連動していることを明らかにした。

12名の参加者があり、新実在論についてその広がりの大きさを確認することができ、また分析哲学のシェリング、ひいてはドイツ観念論へのアプローチと連動して新しい方向が予感されることが明らかにされたという、意義のある研究会であった。だが、さらにこの新しい方向の理論的分析が課題として残っていることも明らかになった。

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