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「哲学と宗教ー シェリングWeltalterを基盤として」シンポジウムを開催いたしました

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シェリングシンポ写真1 2014年2月22日、東洋大学白山キャンパス6号館6207教室にて、 第3ユニットは、シンポジウム「哲学と宗教:シェリングWeltalter を基盤として」を開催した。発表の順番は、菅原潤(長崎大学)「悪論と神話論:シェリング『世界の年代』(Weltalter)の射程」、岡村康夫(山口大学)「シェリングにおける哲学と宗教について」、永井晋研究員「ユダヤ神秘主義の問題:カバラーの論理」、小野純一客員研究員「シェリングとイスラーム:アラビア哲学と神秘主義からみた「世界世代」哲学」である。

 シェリングシンポ2

 菅原氏と岡村氏の発表は、シェリング研究者による哲学的読解の現在形を示すものであった。菅原氏は、昨年12月にこのシンポジウムと関連して開催されたマルクス・ガブリエル教授(ボン大学)の発表に応答する形で悪の問題とシェリング哲学における神話の意義を述べた。岡村氏はベーメ研究の立場から、また前期シェリングからのつながりの中で、Weltalterを論じた。永井研究員はWeltalterを根本から特徴付ける概念である「収縮」が、シェリングに着想を与えたユダヤ思想とどの程度乖離しかつ共通しているかを示した。小野客員研究員は同概念がアラビア=イスラーム思想にもあり、シェリングが言及するアラビア哲学とも密接に関わることを言及し、アラビア版の「収縮」とシェリングのそれとの異同とその哲学的可能性を示した。

シェリングシンポ3 質疑応答と討論の始めに、主催者側を代表し長島隆研究員が、シェリングにおける「歴史」概念を各発表者に問い、「歴史」哲学のプロジェクトであるWeltalterが歴史の不可能性を指し示していることが議論された。また、Weltalterの訳語についても議論されたが、これはシェリングの文献学的操作による訳語のより詳細な検討が必要であることが述べられた。

 シェリングの重要な著作であるWeltalterはこれまで論じられることが少なく、とりわけ日本でのシェリング研究からは欠落している分野である。その間隙を埋めるための第一歩として、このシンポジウムは意義深いものであったと思われる。

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