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司法試験合格者個別インタビュー(髙橋 理穂さん)

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司法試験合格者個別インタビュー

髙橋 理穂さん(既修コース)

修了年月:平成27年3月
合格年度:平成27年度

東洋大学法科大学院について

Q.本学法科大学院を選んだ理由をお教えください。

A.入学した最も大きな理由は、試験の面接のときに試験官だった先生達(坂本先生、藤村啓先生)が、入学試験に合格するかも分からず、本学に入学できるかも分からない時点で、私の状況や苦手科目のことについて親身になったお叱りや、アドバイスを下さったことにあります。この様な先生方に指導してもらえるなら、合格できるのではないか、と思いました。他の理由として、少人数制であること、特待生の認定が出ていたこと、家から近いこと、もあります。ですが、特に後者2つの理由は大きな理由ではありません。

Q.本学法科大学院を修了して感じられた長所をお教えください。

 A.最大の長所は、最高の形で少人数制の授業を行えている点にあると思います。少人数であるため、先生方が各学生の思考や答案の書き方の癖、弱点などを把握しています。その上、各学生の名前と顔を一致して覚えて下さるので、先生方の学生に対する指摘、アドバイスは適確ですし、質問などにも行きやすいです。先生方の研究室の場所も考えられており、自習室の前が先生方の研究室になっています。そのため、疑問が生じたときには研究室をすぐに訪れることが出来ますし、先生方も快く質問に答えてくださいます。また、少人数制であるため、授業中に質問を自由に行うことができ、納得のいくまで解説をしていただけます。他の人の質問で自分の理解不足に気付くこともできます。これにより、各科目の理解を深められたと思います。先生方のゼミも活発で、学生同士のゼミのように答えが出なくて無駄な時間を使ったり、人間関係でぎくしゃくすることもありません。また、先生に時間の余裕があれば要望に応じたゼミを開講してくださることもあります。ゼミの環境も授業以上に少人数で、とても贅沢です。

Q.本学法科大学院のカリキュラム(配当学年・配当学期・時間割の組み方など)について、良かった点・悪かった点・その他印象などありましたら、教えてください。

A.良かった点は、授業が出来る限り特定のコマに集中しないように組まれている点です。重ならなければ、聴講もできますし、とても有益です。私も聴講した科目がいくつもあります。悪かったと思われる点は、カリキュラムでどの群から選んでも構わないという単位がなく、とても縛りがきつい点です。2~4単位程度は自由に選べると、もっと自分の苦手な科目に関係するコマを選択するなど、弱点補強にコマを回せると思います。

Q.民事系科目について、特に印象に残っている授業・教授とのやり取りなどありましたら、内容と理由をお教えください。

A.民事法総合演習Ⅱでは、藤村啓先生が要件事実、民法、民事訴訟法の融合の観点から授業をして下さいました。そのおかげで、今までバラバラだった各科目のリンクの仕方が分かるようになってきました。民法Ⅰの授業は、相川先生が内田の民法を丁寧に読んで、重要点を質疑応答形式で解説していく授業でした。民法の苦手意識がぬぐえなかった私には、基礎の確認と復習となりました。3年時にも内田の民法Ⅰは先生の解説に関する書き込みを含め、読み直しました。会社法の損害賠償請求の事実認定について、松井先生に質問に行き、かなり丁寧に時間をかけて様々な事案の場合の事実認定の方向性がどうなるかをうかがいました。そのおかげで「この論点が出たらしっかり認定できる」という安心感を持って受験できました。民事訴訟法ⅠⅡでは、授業中、坂本先生に沢山質問し、理解できるまでやり取りを繰り返した記憶があります。坂本先生の授業を受けるまで、「民事訴訟法はなんだか分かるような、分からないような…」という感覚だったのが、「分かってきた気がする!」と思えるようになりました。

Q.刑事系科目について、特に印象に残っている授業・教授とのやり取りなどありましたら、内容と理由をお教えください。

A.経済刑法の授業では、詐欺、横領、背任などの罪責に関する判例を比較検討していき、毎回先生が私のとる立場の弱点を突く質問をされました。このことで、自説の弱点を認識でき、弱点を持っていてもなお当該立場をとる理由を強く意識できました。刑事訴訟法ⅠⅡ、刑事実務の基礎を通じて、吉田先生のそのまま書けば答案になるような板書が、私の刑事訴訟法のノートとなりました。このノートを元に最後まで論文の勉強をしました。また、先生にお願いして2月中旬に先生が担当する授業の定期試験の答案を書き、添削してもらいました。この時、授業を履修していた時ほど筆が進まないのが自分でも実感されましたが、やはりひどい点数をもらってしまい、必死に復習しました。これがなければ、本試験の刑事訴訟法はもっと書けなかったはずです。添削をしてもらって、力を入れて復習する良い機会を得ました。

Q.アカデミックアドバイザーによる自主ゼミに参加されていた場合、印象に残ったゼミの内容や先生・ゼミ生とのエピソードなどを教えてください。

A.久保田先生のゼミは、時間がない場合や、最低限の合格答案を意識した内容の講義を行って頂きました。特に時間との戦いになる刑事訴訟法については、もしも時間のない場合どうするか、ということを先生のゼミの内容をもとに、試験直前に確認作業を行いました。もしもの時の対処を決めていたので、安心して受験できました。

Q.学生生活の思い出や同級生(または先輩・後輩)とのエピソードなどありましたら、お話しください。

A.私の学年の学生は、質問等とても活発だったので、私自身も授業中に気兼ねなく質問できました。授業中の質問については、授業後に同級生が理解の手助けをしてくれたりもしました。皆が活発だったことで、とても刺激になり、自分の足りないところを感じさせられたり、良い影響が沢山ありました。役立つ情報を共有しようとしてくれる同級生もいましたし、議論の相手になってくれたり、一緒に疑問を解消したり、と本当に同級生に恵まれていたと思います。 

 修了後の支援について

Q.法曹養成講座に参加されていた場合、参加したことのメリットや独自の活用方法などありましたらご紹介ください。

A.最後の模試で何科目か答案を提出しました。先生方が出題されそうな論点を考えて問題を作って下さっているのが分かり、問題の質が良いと思いました。特に、民事訴訟法の問題で「一部請求と相殺」が出されたのですが、全ての場合を解答させることで本当に理解できているかが試される問題を出題して下さいました。そのことで、実はこの論点についての理解が完全には出来ていなかったことが分かり、その後何度も考え、同級生と一緒に調べたり、議論をしたりしました。 

Q.専任教員による自主ゼミ指導に参加されていた場合、参加したことのメリットや独自の活用方法などありましたらご紹介ください。

A.民法の熊田先生の1時間で答案作成するゼミに出ました。民法の問題を考える訓練の機会を持つためです。基本論点がメインになっていることから、1,2年生向けということになっていますが、そんなに簡単な問題はなく、実際3年時に出席しましたが満足いく答案を書けたことはありません。答案作成後の解説講義では、先生による分かりやすい説明があり、また様々な考え方について質問できるため、民法の問題を考える思考訓練の機会として役立ちました。民事訴訟法の坂本先生の過去問ゼミは難しい問題へ対応する思考訓練になりました。「こういう考えはおかしいのですか?」と質問し、論理的におかしくないか、あまりすべきでない思考方法なのか等、各ゼミ生の思考も含め、様々な思考方法を検討する訓練が出来たと思います。この訓練のおかげで本試験では沈まない答案を書けたのではないかと思います。会社法については、藤村先生に判例百選の重要なものを丁寧に読んでいくゼミを開講していただきました。先生とじっくり判例を読むと、一人で読んでいた時には簡単なように思えていた判例が、実はかなり難しいということに気付かされることばかりでした。先生に丁寧に説明してもらったり、質問したり、理解が深まりました。事実もしっかり検討していくので、この点が本試験でも登場人物の多い会社法の問題に対応する力をつけたのではないかと思います。刑法の萩原先生には重要判例を検討するゼミをして頂きました。様々な判例をもとに、論文の答案として書くならどういう処理方法があるのか、ゼミ生で様々な意見を出し合い、どのような立場に立って書くか等を具体的に検討し、自分の立場を確立しました。このゼミで、問題になりそうな罪責、論点をどの立場で書くのか、各罪責の異同を意識することができ、問題検討の時に考えをめぐらせやすくなりました。各構成要件の下位規範は、このゼミで詳しく検討したため、迷いなく、明確な形で記述できたと思います。 

Q.修了後の施設利用(キャレル・共同自習室・図書資料室など)について、本学の特徴や役立った点がありましたらご紹介ください。

A.キャレルの机が広く、袖机も大きいし、大容量で本棚もあり、本当に沢山のテキストなどを置けるので、使いやすかったです。前述しましたが、先生方の研究室がキャレルの前なので、先生が在室しているかもすぐに分かるし、質問をしに行きやすい環境なのがとても良かったです。

 Q.東洋大学法科大学院への特別な思い入れがありましたら、お聞かせ願います。

 A.私の合格を本気で願い、合格したことを本気で喜んで下さったかたが沢山いる、大好きなロースクールです。

~東洋大学法科大学院や教員・同級生(先輩・後輩)などへの特別な思いがありましたら、お聞かせ願います~

 本当に入学して良かったと思っています。それは合格する前から感じていたことです。私は本学に入学して勉強したことで、答案の書き方が大きく変わりました。この様な良い変化が可能だったのは、間違いなく本学の授業、ゼミのおかげです。先生方の考え抜かれ、丁寧な授業のおかげで各科目の理解が深まり、何より思考力がついたと思います。本学に入学していなかったら、合格できていなかったと心から思います。先生方、本当に有難うございます。今後とも宜しくお願い致します。

 将来は、このような形で社会に貢献したい

Q.今後はどのような法曹(進路)を目指されますか?

A.私は、法科大学院入学時から、何か専門的分野を持つ弁護士になりたいという夢はありませんでした。それは、今も変わりません。ただ、当時から私が考えていたのは、きちんとした仕事のできる弁護士になりたいということです。昨今、弁護士の質の低下が叫ばれている中、私はしっかり勉強して、きちんと仕事を処理できるようになりたいと考えています。入学後にエクスターンの経験をしたこともあり、その夢の具体的内容も固まりました。それは、依頼人に信頼され、相談をしやすく、相手方弁護士から「きちんとした仕事をこなす人だ」と言われるような、弁護士になることです。このような弁護士になることで、依頼人の満足度の高い仕事をし、社会に貢献していきたいです。 

~髙橋さんから法曹をめざす方へのメッセージをお願いします~

 メンタル面では、この試験を難しい試験と思ってはいけないと思います。難しいと思うと、受かる能力がある人でも、合格が難しいと思うからです。そのくらいメンタルの影響は大きいと思います。「自分でも受かれるのではないか」と思えるくらい勉強し、メンタルコントロールも合わせてする必要があると思います。また学習面では、限られた時間の中で学習し、合格するには、(1)自分の足りない点を見極めること、(2)常に優先順位をつけて行動すること、(3)費用対効果を考えて手段を選ぶこと、を念頭に置いて行動、学習すべきだと思います。以上の両面をうまく進めることが出来れば、合格できるのではないかと思います。確実に合格できるような力を身に付けるのは非常に難しいと思いますが、合格してもおかしくない力を身に付け、落ち着いて受験出来れば、合格の可能性はとても高まると思います。

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